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    カピ(あね)が掘った墓穴

    @kapitan_rgg

    Twitter(現X)での妄言妄想の永代供養塔です
    成仏!!

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    ちょはん 知り合いの知り合い編③
    ロケハンしてあららな部分があったので、あとでまとめて加筆修正するよ!私はギスギスなちょはんを書く方が楽しいです。

    #趙ハン

    ちょはん 知り合いの知り合い編③ 建前上、他に何かないか調べる体でやってきたが、これと言って何かがあるわけではない。
     選挙事務所には書類が少し置かれている程度。仮に個人情報だったとしても、ブリーチジャパンの支持者の情報だ。今は余計な情報を持ち帰る必要はない。とはいえ、この部屋にあるのは応接セットと執務机。あとは表彰状と新聞記事の額装だ。机の上のファイルも書類も今じゃなければ使いようはいくらでもあったのだろう。流氓のメンバーに流すことも一瞬脳裏によぎったが、もう総帥ではないぞ自分の理性が働いた。
     唯一表彰状ではない額の中では、少し若い頃の青木と小笠原が握手を交わしている。そういえば俺は荒川真斗を知らない。青木だろうが荒川だろうが、その人自身が変わるわけではない。むしろ名前と戸籍が変わっただけで、人生を変えられたのは青木本人の努力も大きいだろう。できれば違う方面でその才能を発揮してくれれば、少しは違ったかもしれない。
    「春日さんは、その記事を見て青木遼が荒川真斗だと分かったそうですよ」
     ハン・ジュンギの声の張りがわずかに戻っている。
    「まったく具合悪いんでしょ。おとなしく寝てなぁ?」
     声の主の方を振り返ると彼が手招きした。
    「何?」
     腫れ物に触れるような態度は違うような気がして、普段通りに応える。ソファに近づくと彼は何かを指差した。
    「ちょっと私のコート取ってもらえます?」
     彼の指先は目の前のソファの黒い塊を差している。俺は視線をその凶器の塊に落とした。このよく分からない素材の重たいコートにはそれこそ様々な刃物、薬品、飛び道具が収納されている。
     一瞬時が止まった。正直に言って渡したくない。危なすぎる。
    「危なくないですから、コート、取っていただけます?」
    「俺の心読むのやめてくれない?何が欲しいわけ」
     望んでいた言葉と違ったことに深くため息をついて、彼は手を下ろした。舌打ちが聞こえた気がして指摘する気持ちをぐっとこらえる。
    「お手を煩わせて申し訳ありません。コートの内ポケット。左の内ポケットに入っているケースを取っていただけますか?趙総帥」
     久々の慇懃無礼な態度に、彼の余裕のなさがにじみ出ていた。何が欲しいのか分からないが相変わらずいい度胸をしている。
    「もう総帥じゃありませ~ん。怒ると心拍数上がって余計ひどくなるよぉ参謀くん」
     言われたとおりにコートの内側を見た。予想通り、左のポケットが思っていたよりも多い。
    「左のどのポケットよ」
    「あー……多分タバコポケットに入ってます」
     コートにタバコポケットなんてあるのか、とスーツと同じ個所を見ると、確かにそれらしいものがある。中をさぐると、タバコの箱とシルバーのケースが入っていた。ミントケースだろうか。いや、そんなわけないだろうとこれ見よがしに振りかざす。
    「あったあった。これかなぁ?」
     シルバーのミントケースをカチャカチャ鳴らして、にかっと笑ってやった。それに答えるように彼の口角も上がる。笑顔にしては、眉間の皴が深い。ハンくんは、俺がお目当てのケースを中々渡さないことに痺れをきらしたのか体を半分起こした。
    「寝てろよ」
    「お心遣いいただきありがとうございます趙総帥。お手数をおかけいたしました」
     そう、嫌味たっぷりに手のひらが差し出される。彼が纏う苛立ちと怒気をはらんだ空気に、ケースの中身に確信を持った。
    「で?」
    「言葉足らずで申し訳ございません趙総帥。私に、お手元のケースを、渡して、いただけませんでしょうか?」
    「何錠?」
     ハンくんがぴしりと固まった。度々コミジュルの医療班に回収されていた頃の彼を思い出す。あの頃から考えると随分と良くなったが、そう簡単ではない。個人差はもちろんある。すぐに忘れる奴もいれば、一生引きずって身を崩す人間だっているのだ。『調子が良すぎる』という彼の上司の言葉はさすがとしか言いようがない。彼は、目をつむり眉をさらにひそめた。
    「これ、水いるやつ?」
    「…………おっしゃる通りです」
     諦めがついたのか、ハンくんはも~と唸ってソファに突っ伏した。
    「OK。じゃ、水買ってくるから趙お兄さんが戻ってくるまでおとなしくしてるんだよ~」
     わざとケース鳴らして見せてから、部屋を出た。今戻ったらすごい顔をしているんだろう。刺し抉るような視線を背中に感じて、口元が緩んだ。
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    カピ(あね)が掘った墓穴

    DONEちょはん 初めての年越し(後編)
    仕事は多分さぼりました。
    施設の名前を調べるために7の攻略本を読んでました。つまり年越しイベントのスポンサーは一番HDなのでは。さすが横浜の第4勢力!
    試験が終わったら、前後編ちゃんと整理していい感じに仕上げたい。
    ちょはん 初めての年越し(後編) 神代駅の裏のコンビニで肉まんを2個とビールを二本。袋は別々にしてもらった。
     今年も恒例の年越しの花火と除夜の汽笛があるとかで、浜北公園に向かう人たちの流れに逆らって歩く。馬車街道まで出ると、ギャラクシーランドとREDパークへ向かう人波にあたる。それに紛れて流れの通りに進めば、いつもより明かりが少ないバッティングセンターが見えてきた。
     ギャラクシーランドでカウントダウンイベントがあるらしい。まだ観覧車はいつも通りで、代り映えしない。そうだ今は何時だっただろうと、画面を開くと数字が23時30分に変わった。
     サッカーコート横の自動販売機でたむろする若者たちを横目に、趙のもとへ足を速める。
     施設の明かりが落ちた、バッティングセンターの建物の裏。絶妙にギャラクシーランドもREDパークも見えない趙総帥のお気に入りスポットは静かで穴場だった。ここに監視カメラは無い。
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    カピ(あね)が掘った墓穴

    MOURNING趙ハンです。クリスマスの話が間に合わなかったのでクリスマス1週間前の話のSSを上げます。当日何があったのかは補完願います。
    ちょはん 12月18日、深夜 入り口のシャッターを下ろして、外に出ると吐く息が白くなった。うみねこ座のレイトショーも終わって、通りは見慣れた輩が行き来している。彼らはすれ違う都度頭を下げてくるので、右手を半分あげてやりすごす。
     12月は忙しい。神室町に殴り込みに行ったのは昨年の今頃だっただろうか。昨年も忙しかったが、今年はかなり種類の違う忙しさである。
     異人町のために方々を走り回った2019年とは打って変わって、店と自宅の往復で一日を終える日が続いている。これまで『横浜流氓御用達のちょっと怪しげでスリルのある路地裏の店』から、『うみねこ座近くの知る人ぞ知る町中華』にイメージチェンジを行った効果が出てきたようで、一般のお客が増えたのだ。春日や足立のおかげで口コミで評判が広がって、流氓の若い奴らに「佑天飯店でもめごとを起こしたら……」と釘を刺したことも良かったようだ。もちろん今も流氓の若手に料理を振舞っているので、『ちょっと怪しげでスリルのある路地裏の店』という事実は変わらないのだが。
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