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    kikhimeqmoq

    はらす

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    kikhimeqmoq

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    桐智 大学生で付き合っている桐智。事後のいちゃいちゃです。

    #桐圭
    #桐智
    #桐島秋斗
    #智将

    地獄の門「死んだら無ですよ。静寂もクソもない」
    賢者タイムを「死んだみたいに静かや」って言う男がおってんけどな。別に返事がほしいわけではなく、沈黙が嫌だったから思いついたことを口からそのまま垂れ流しただけなのに、何気なく漏らした話題の返事が「無」とは。もうちょっと言いようがあるやろ。
    「死ぬ話なら、生まれ変わっても一緒にいたい、とか言うたらどうや。その方が可愛ええのに」
    「可愛いのは桐島さんでしょ。生まれ変わってもなんて、ロマンチストの言うことですよ」
    「ふはっ。そうか。俺はロマンチストか」
    俺に向かってロマンチストやなんて言うやつは、要くらいしかおらんやろ。おかしくなって喉で笑うと、目の前の男は不思議そうに目を細めた。目尻と一緒に動く泣きぼくろ、やっぱエロいな。
    「でもな」
    「でも?とは?」
    「要くんは生まれ変わらへん」
    「はあ。また論理の飛躍ですね」
    面倒くさそうに、そして嫌味たらしく糸目で笑う要を無視して俺は続けた。
    「君が死にかけたら、俺は地獄の門に待ち伏してな、ほんで要くんが地獄の手前まで来たらパーって地上に連れ戻すから、生まれ変わるもなにも君は死なへんのや」
    「地獄?で待つんですか?」
    さっきまでの呆れた態度は消え、要くんは愉快そうに聞いてきた。ウケたらしい。気持ちいい。
    「きみ、天国行くつもりなんか?」
    「天国はさっき行ったでしょう」
    「それはイッたの間違いやろ。急に下ネタ言うなや」
    要は勝ち誇ったように「ふふっ」と笑い、脚で股間を緩く蹴った。わかったわかった、天国旅行第二弾はもう少し後でな。
    「智将とまで言われて色んな男を倒してきた奴が死んで天国行くような玉かいな」
    「野球で恨みを買った数なら桐島さんに負けますよ。野球以外ならなおさらね」
    「ほな、やっぱり二人とも地獄に行くんやんか」
    「違いない」
    要は力なく笑い、俺のこめかみに口付けた。ちゅ。
    「だからな、地獄の入口で待っといたんねん。絶対、おまえを地獄の手前で連れ戻して死なせへん。地上で野球して苦しんで嫉妬や挫折に苦しんで、ほんで、俺といる時だけは楽しんだらええねん」
    「嫌ですよ」
    クスクスとゆるく小さく笑いながら要は呟いた。
    「もう、地上はいいですから。さっさと解放してくださいよ」
    何から解放してほしいんかは曖昧だった。この世からの解放なんか、俺からの解放なんか、野球からの解放なんか。
    「嫌やわ」
    断ると、要は困ったように眉毛を下げた。
    「絶対、俺より後に死なな許さへん。ずっと一緒にこの世でのたうちまわりや」
    そう言うてから、ゆるく合わさっていた要の脚をギュウと絡めた。重なったこいつの身体に腕を回し、背中を抱き寄せ密着する。ええ身体や。天性のものではない、苦労して作り上げた身体。うっとりと頬を寄せ、感触を楽しんでから皮膚を食んだ。汗臭くていやらしかった。
    「仕方ないですね。わかりました」
    「えらい素直やな」
    「抵抗しない方が効率よく楽しめる時だってあるでしょう?」
    要の手が尻の割れ目をねっとりと撫ぜた。思いがけない刺激にびくりと小さく震える。ふふ、と女王のように要が笑った。手つきよりも笑い声の方がよほどいやらしい。
    薄く笑った要の口に顔を寄せ、思い切り噛みついた。
    「あほか。抵抗して楽しんだ方がおもろいやろ」
    じゃあ、と言った途端に要が肩を押し返し離れようとしたので、力を込めて更に押し返し、シーツに押しつけた。ぎゅ、と筋肉に指が沈む。適度な反発がやる気を唆る。ひたいに手をやり、頭を押さえつけ、勢いよくキスして口腔を蹂躙した。要は要で俺の腰を掴み、体勢を変えようとした。
    ビジホのベットがギシギシと大きく鳴った。最中に壊したら弁償なんかな、とクソな不安がよぎったが、だからってやめられるもんでもなかった。
    せや、俺らはのたうち回りながら楽しむんや。
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    kikhimeqmoq

    DONE桐智 2025/09/29

    大学生。付き合っていない桐智が付き合いだす。学校は違いますが、ふたりとも野球をしています。ふたりで花火を見に行って、付き合い始める話。前半が桐島視点で、後半が智将視点です。
    来年もまだこの手を握っているんだろうか東京に来る前からずっと気になっていた男がいる。上手いだけではなく、曲者で、状況の隅から隅まで考えて野球をするやつだ。一緒に野球をしたら面白いやろうな。記録映像で感じた直感はその後も裏切られず、高校の練習試合でも、甲子園をかけた試合でも変わらなかった。変わらないどころか強まるばかりだ。だのに、そいつとは結局、大学生の今に至るまで同じチームになることはなかった。
    選手としての関心はいつしか個人としての関心となり、先輩後輩なので友達というのは変なのだけど、なんらかのツレになりたい気持ちが抑えられず、結果的に暇があれば連絡をして外に連れ出すようになった。野球関係なく繋がりたいといっても、結局は野球馬鹿二人がやることといえば野球くらいしかなく、出かける先といえば観戦観戦バッセン筋トレ分析会となるのが殆どだった。ついでに飯を食って帰るのが定番だ。まあなんだ。他のことをしようとしたって、例えば、そう、水族館に行くって考えてみたところで俺だってうまくイメージできないんだから今のままでいいんだろう。イルカを見た要がどんな顔でなんと言うのか興味がないわけではないのだけれど。
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    kikhimeqmoq

    DONE桐智 2025/09/08
    付き合っている大人の桐智。大人の桐智の大人の下ネタ。
    ほろよい、玩具、目を逸らす甘くもなく辛くもなくほどよい刺激の液体がスパイシーな香りを振り撒きながら喉を駆け抜けていく。三杯目としてはちょうどいい軽さだ。ほろ酔いの気まぐれでカウンターの上にある塔のオブジェを指先で弄った。このバーに要くんと来るのは五回目になるが、窓際ではなくバーテンダーのいる内側の席に座るのは初めてだ。間接照明しかない暗い店内で、隣の要くんだけがようやく分かる。黄色っぽいダウンライトに照らされ、いつもは白い要くんの頬も優しいクリーム色に染まっていた。なんか、美味しそうやな。パンケーキのみたいに柔らかく甘い気がする。本当は、硬く塩辛いことをよく知っているのに。
    カウンターのヘリには小さな塔のオブジェが並んでいる。東京タワー、エッフェル塔、スカイツリー、自由の女神、太陽の塔……。シャーペンより少し小ぶりで、丸みを帯びた形にデフォルメされ、お洒落というより可愛らしさを演出している。大人びた店内に優しいアクセントを添えていた。「かわええやん?」と要くんに言うともなく呟き、スカイツリーの先端をつついていた。
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    DOODLE第3回 お題「半分こ」 伏五版ワンドロワンライ「恵さ、前僕にプロポーズした時僕の人生半分背負うって言ってたよね」
    「唐突に何なんですか」
    「なんかふと思い出して」
    「言ってませんね。記憶違いです。あとプロポーズはまだしてません」
    「え~言ったよ~」

    ごろごろとベッドの上を転がる五条の姿は、今から色事に及ぼうとしている人の様には全く見えない。
    伏黒が浴室から戻ってくると、五条は既に全裸にサングラスという傍から見れば異様な格好で布団もかけずにスマホを弄りながら転がっていた。
    その姿は伏黒の欲を煽るというよりも、だらしがないという印象しか与えなかった。

    「ほらあの時さ、人生がどうとか時間どうとかそういうの俺にくれみたいな事なんか言ってたじゃん」

    あの時、とは勢い余って五条に自身の想いを伝えてしまった時のことだろうか、と伏黒は当時の状況を思い返す。

    「まぁ似たような事は言いましたけど」

    伏黒は言葉を紡ぎながら五条が転がるベッドへと腰かけると五条の髪を指で梳く。やっぱりちゃんと乾かしていなかったんだな、と伏黒はひとりごちた。

    「人生半分背負うなんて言ってません。アンタの人生なんて半分にしたところで通常の1人分以上の重さあるんです 1190

    kikhimeqmoq

    DONEチヒ柴。チヒロが16歳か17歳くらい。付き合ってない。解釈開陳ポエムです。
    不思議な踊り寝ている柴の頬に指を乗せた。三十代男性の平熱がどの程度がは知らないが、いつ触ってもあたたかいと思う。今日は千紘のミスがあり、薄い切り傷ができたせいか、平時よりも熱い気がする。自分の唇で確認しても、彼の体温が高いか低いかは分からなかった。とにかく自分の唇が冷たいので、比較しようがない。唇だけ死を引きずってきたのかもしれない。今日、切り殺した奴らの名前も知らないのに、冷たさだけが繋がっているのは面白くなかったので、その考え方はやめた。おそらく、千紘の唇は国重が死んだときから冷たい。唇だけではなく手足も、心臓も。
    音をたてないようにゆっくりと柴の上に屈み、そっと唇を合わせた。柴の唇はあたたかく、柔らかく、滑らかだった。冷たく、硬く、かさついた自分とは違う。じっと粘膜を合わせていると、徐々に自分もあたたかくなってくるような気がした。自分と同じように毘灼を憎み、人を切り、周囲を裏切っているのに、ちゃんとあたたかみがあるのはどうしてだろう。大人になれば自分もそうなるんだろうか。それとも、いたずらをして冗談を言えるようになればいいんだろうか。それならば国重の唇もあたたかかったんだろう。
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