【大浮】熱熱、が――じわりと染みていく。
　その間にある羅紗の羽織すら遮ることはできず、肌と肌の境界などありはしないというように。
（あぁ、どうして）
　それが嫌ではないのだと、気付いてしまったのだろう。


　きっかけは何気ないことだった。
　別のことに気を取られたまま階段の手すりに手をかけたところ、ハーフグローブがつるりと滑ったのだ。前のめりに落ちそうになるところを、背後にいた大我が浮葉の腕を掴んだ。ただそれだけのこと。
　制服をきっちり着こなし、着物を羽織る浮葉には掴まれた腕の力強さしか分からなかったが――食い込む指先の感触だけは鮮明に覚えている。
　大の男を一人支えるのにそれだけの力を要するのは当たり前で、浮葉は引き上げられた後にまじまじと大我の顔を見てしまった。

兜兜轉轉00

每天睜眼就能看見的人，假如不在自己身邊，導向的結局會是什麼樣的？
誰也不會知道，但錯覺總是會在這種時候產生，發生的事情誰也說不準。
可是也有些人，在這些錯覺造成的痛苦後，兜兜轉轉一圈，還是回到了原位。
我們的關係轉了又轉，最後回到了原位。


01

KSP在設定的鬧鐘響起前就清醒了，她側躺著睡一宿，被壓在頭下的手有些痛，而同居者的枕頭不知何時被她抱在懷裡，用下巴緊緊抵著。
真是的，怎麼突然很像思春期的小孩一樣。
雖然這樣想，她望著床另外那半空蕩蕩的位置，又把臉靠上那個枕頭，嘆了口氣，隨後她動動身子，卻發現有什麼緊挨著她的背。

她往前移動了些，用最小的幅度轉過身，看見一張沈睡中的測臉。紫色的狐狸耳朵微微晃動，身上只穿著簡單的背心與短褲，沒拆下來的手錶剛走過了十二月的第一個九點。