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    seiu_0428

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    seiu_0428

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    ビリグレワンライ
    お題【おもち】で書かせていただきました。おもちでお汁粉作って食べる付き合ってるビリグレ。

    パトロールを終えた後、軽く一仕事してきたビリーが部屋に戻ると甘い香りがした。ちょうどお腹も減っている。お菓子だし作っているのはジェイかグレイだろうとあたりをつけ、ご相伴に預かろうとキッチンをのぞき込む。そこには予想通りにグレイの姿があった。なにやら真剣に鍋をのぞき込んでいるからこっそり近づいて驚かせようと思ったのをやめた。アツアツの鍋の中身をかぶれば、いくらサブスタンスの効果で傷の直りが早いといえどもかなりつらいだろう。そもそもわざわざ自らやけどを負いに行きたくない。
    「I‘m home  グレイ、なにしてるノ?」
    「あ、おかえりなさい。ビリーくん」
    気づかなくってごめんね、という彼が気にしないよう笑いかける。そのまま近づいて鍋の中身を見て見ると、なんだか紫みのある黒い液体がふつふつと煮立っていた。柔らかな甘い匂いがする。くうと腹の虫が切ない声をあげた。おやつだろうか?それにして食べ応えがなさそうだ。
    「ウィルくんがお汁粉の作り方教えてくれたから作ってみてるんだ。おもち入れたら完成だから、よかったらおやつに食べない?」
    「食べる食べる!!僕ちんお腹ペコペコ~」
    「よかった。もうできるから座ってて」
    お言葉に甘えることにして、流しで手を洗ってダイニングテーブルの席に着く。グレイはお椀を二つ用意して煮ていた液体を溢さないように気を付けて注ぐ。トースターで焼いてたもちを取り出して椀の中に浮かべた。トレイに椀とウィルから貰ったのか割り箸を二膳持ってきてくれる。
    「良い匂い!イタダキマース!!」
    「いただきます」
    湯気を立てる椀の中には、紫の強い黒というか、茶色というか……表現しにくい色の液体の中にもちが2、3個漂っている。ゴーグルが曇ってしまうと零しそうなのでいそいそと外す。椀に手を当てるだけで暖かい。箸を割って、持ち上げた椀の中のもちを探る。大きめのそれは簡単に箸でつかめたそうだったが、重力に負けてビヨンと伸びる。軽く跳ねて大半が椀の中に戻ってしまった。しかたなく残った分を口に運ぶ。柔らかいもちに甘いあんこが絡んでいて美味しい。正直、ウィルから習ったと聞いて身構えていたが、素朴な甘みが疲れ切った体に嬉しかった。
    「グレイ、すっごく美味しいヨ」
    「ほんと?よかった」
    噛み切れなかったもちと格闘を終えもきゅもきゅと頬張るグレイに声をかけると、蜂蜜色の目を細めて笑った。口の端にあんこがついている。水っぽいのにどうして着けれたんだろう、と不思議に思いながら拭うと、真っ赤になられた。いつまでたっても初なグレイは可愛いが、もう少し慣れてくれてもいいのにと思ってしまう。
    「オイラにも作り方教えて。今度は俺っちがグレイに振舞っちゃう♡」
    「またビリーくんとおやつ食べれるの?うれしい……」
    「にっひひ~これからもいっぱい食べようネ☆」
    小さめのもちを口に放る。今回はうまく持てた。もちもちした触感を楽しんでから飲み込む。ついでに椀に口をつけ液体のあんこも飲み込む。思った通り美味しい、そして温まる。
    「あ、作り方はね。あんこを水で溶かしてちょっとだけ塩を入れて、ちょうどいいくらいの濃さになったらおもちを入れて食べるんだって」
    「Wow  簡単なんだね。あんこはどうしたノ?ウィルソン氏お手製……にしてはちゃんと食べられるケド」
    「うん、僕でもできたからビリーくんならすぐだよ。あんこはリトルトーキョーのお店で売ってたよ。日本の1ドルショップ」
    グレイに言われてリトルトーキョーの異常に質の良い1ドルショップを思い出す。元が日本の会社らしく、出店した当初から物珍しい調味料や良品質の商品で話題だった店のはずだ。
    「イイコト聞いちゃった。なら明日リトルトーキョーでデートしようヨ」
    「はわわ……!でーと……」
    「付き合ってるんだからデートデショ?それともイヤだった?」
    グレイは真っ赤な顔をして首を振る。恥ずかしがっているだけなのはわかるが、こうも可愛らしい反応を毎回されるとついからかいたくなってしまう。
    「い、いやじゃないっ……!ぼ、ぼくも、ビリーくんと、でーとしたい、です……」
    尻すぼみになっていく声に思わず笑ってしまう。声は出てないしグレイも築いていないからセーフだ。ああ、恋人がこんなに可愛い。これで年上とはとても信じられないし、なかば詐欺に思えてしまう。
    「じゃあ、明日はデートしようネ♡せっかくだから着物のレンタルしておみくじもひこうヨ」
     リトルトーキョーには着物の貸し出しをしている店があるのは把握済みだ。年末年始や夏祭り時期には日系人や近所の住民、そしてデート客がこぞってレンタルするため早めの予約が必要だ。グレイの着物姿が見たくて予約していたから問題ない。今から誘うつもりだったが、きっかけの方から飛び込んできてくれた。
     浮かんだだらしない笑みをごまかしグレイに早く食べようと促す。せっかく作ってくれたのに冷めてはもったいない。もきゅもきゅともちを頬張って素朴な甘さを楽しみながら明日に想いを馳せた。
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    seiu_0428

    DONEフェイグレワンライ【夜】【悪戯】で書かせていただきました。
    寝てるグにちょっとエッチないたずらするフェ。R-15
    このあと滅茶苦茶シた 目が覚めた。まだ夜で起きるには早すぎる時間だった。寝る前は暖かったはずの室内はとっくに冷え切っていて布団の隙間から入り込んでくる冷気に身体を震わせた。目の前のフェイスよりも背は高いはずなのにどこか小さく見えるグレイの身体を後ろから抱きしめる。寝ているせいかいつもは体温の低い彼の身体は暖かい。首筋に顔を寄せると石鹸とグレイの匂いが混ざった柔らかい香りが鼻を擽った。
     ふと、悪戯心が沸き上がった。長くて癖の強い髪をかき上げてうなじを露出させる。触れた白い首筋は乾燥してしまっていて、また手入れをしてあげなくちゃな、と心のメモ帳に記入する。髪をかき上げたまま唇を寄せる。味わうように軽く口づけ、吸い上げる。綺麗についた赤い花に満足そうに笑う。グレイの髪の長さなら突風が吹かないかぎりバレはしないだろう。目ざとい悪友なら気づくかもしれないが、からかいの矛先は自分に向くから無視すればさほど問題ない。いくつらか口づけを落とす。そのたびに赤い花が増えて満たされる心地がする。
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    seiu_0428

    DONE一月ほど前に募集したリクです。お待たせしてすいません。『ビリー君がリヴァース家にお呼ばれしたと聞いて自分もうまいこと口実を作ってお邪魔し、その後も何かとグレイ君の家族と交流して外堀を埋めようとするフェイス君と、まさか自分が狙われてるなんて夢にも思わず『フェイス君と妹が互いに想い合ってる』と盛大に誤解してしょんぼりしつつ応援しなきゃと思おうとするグレイ君の両片思い』
    いつか、フェ視点の書きます
    応援しなければ、と思う。大事な人達同士なんだから。フェイスと妹が仲睦ましく歩いている姿を唇を噛みしめて見ていた。
     きっかけはフェイスがリヴァース家に遊びに来たことからだった。ホリデー中に訪れたビリーからグレイの父のレコードの話を聞いたらしい。なんでも今では珍しい物らしく父の許可を取ってから招待したのだ。父もグレイが同僚を連れてくると嬉々として準備していた。オフが重なった日は偶然祝日で、珍しいことに妹も在宅だった。
    『こんにちは。お邪魔します』
    フェイスは挨拶をして、わざわざ持ってきてくれたお土産を妹に手渡した。
    『これ、ノースのパティスリーのですよね。嬉しい!!』
    頬を赤らめて喜ぶ妹に胸の中で靄がかかった。タイミングよく、父が来てくれたからその日はそれ以上気にせずに済んだ。
    2490

    seiu_0428

    DONE久しぶりに参加させていただきます。お題【夜明け】で書かせていただきました。付き合ってるアグで夜明けの海行く話です。
    アシュグレワンドロワンライお疲れさまでした。あまり参加できませんでしたが、毎週楽しませていただきました。
     不意に目が覚めた。隣のスペースではいつものようにジェイがいつものように鼾をかいていて、うるさい。何故かいやに目が冴えてしまって上体を起こす。スマホで時間を確認すると3:30を表示していた。眩しさに目を細めながら、ベッドから抜け出す。もう一度眠れそうにもない。今日は幸いにもオフだ。一度日課のランニングをしてから、ツーリングに行こうときめた。クローゼットからトレーニング着と適当に服を取り出し着替える。一々戻って来て鼾を聞くのも馬鹿らしい。荷物と服はリビングに置いておけばいいだろう。別に気遣っているわけではないが、物音を立てないように部屋を出た。
     ザァと熱めのお湯を浴びながら一息つく。明け方前と言えど、夏場はそれなりに暑い。コンクリートで覆われたニューミリオン、特にセントラルエリアは他のエリアよりも余計に暑く感じる。逆に色合い的に涼しいのはブルーノースで、グリーンイーストは自然が多いせいか涼しく感じる。コックを捻りシャワーを止める。この後、グリーンイーストの海岸線に行こう。そうと決まれば、とタオルを手に取る。洗剤が安物なのが気に食わないが、ロボットの仕事は丁寧らしく、及第点くらいの手触りだった。粗方身体を拭いて、私服を着る。
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    recommended works

    わかば

    DOODLEビリグレ空のお散歩&プロポーズ


     一歩違えば落下死に直面するというのに、グレイは自分の全権を、全幅の信頼を、当然と言うかの如く寄せてくる。
     それが、むずがゆくて、あたたかくて、うれしくて、何とも表現しづらいのだが、グレイと出会って初めて覚えたこれが、おそらく『あいしている』という気持ちなのだろう。

    ↑ってビリー・ワイズが言ってました
    山場とか落ちとかは消えた……どこ……
    極東の夜鳥




     消灯時間が過ぎ、日付も越え、辺りがしんと静まる、そんな深い夜。

     ふと、就寝中のグレイは眩しさを感じ、閉じていた目蓋をゆっくりと押し上げる。

    「…………っ」

     開けたばかりの目を、思わず力を入れてもう一度閉じ、眉間にしわが寄った。
     まぶしい、周囲は真っ暗だというのに、

     何故か、まぶしい。

     オプシンを生成して明順応をすればいいのか、ロドプシンを生成して暗順応をすべきなのか。
     まるで両目の機能が混乱しているかのようだ。
     しかしそのまぶしさの中に、ひときわ強く輝くなにかが見えた気がして、グレイは目が光に痛むのを堪えて今一度、目蓋を上げた。




     ────月だ。




     向かい側に位置する太陽の光を反射した、その丸い天体が、地球へと光を注いでいる。

     満月によるものか、過ぎた月明かりは周囲に存在しているはずのいくつもの星々を掻き消し、貴様らの出る幕はないとばかりに夜空を明るく照らしていた。
     建物の陰影がくっきりと伸びる様は昼間の光と混同してしまいそうになる。
     グレイは上体を起こし、布団から出て窓の方へと歩を進め、そっとカーテンの隙間を閉じ… 5660

    かも🦆

    MAIKING年の差と処女であることを気にしちゃう🧁ちゃんのお話 (ビリグレ♀)

    未完です!!!!(最重要項目)
    まだ別垢で作品あげてたときのやつ見つけたので供養。いつか完成させたい。まだおせっせしてないから年齢制限は付けません。
    「うぅ...」

    少し前に恋人になったビリーが情報屋の仕事で部屋を空けているとき、グレイは部屋を暗くしパソコンと向き合っていた。
    その画面には【年上 彼女 処女】と検索された結果が映し出されていた。

    「やっぱり...めんどくさいよね、はぁ...」

    【年上彼女はめんどくさい、処女だと尚更】
    【変に期待されるから萎える】
    【やっぱ若い子の方が嬉しい】
    そうしたマイナスの言葉が羅列しており、自分で検索をかけたことを少し後悔しそうになった。
    付き合いたては手を繋ぎ、少し経てばハグやキスもした。そこまで来ると、やはりもっと先に進みたいと思うのが当たり前である。
    ただ、グレイはビリーが初めての友達であり恋人であった。
    先のこと、つまりセックスをしたことがなく25歳になっても処女である自分にコンプレックスを抱いていた。
    さらに、相手は6歳も年下の未成年だ。
    年上で処女、グレイはそれらのことを気にしていたのだ。

    「...だめだ、またネガティブグレイって言われちゃう...でもなぁ、はぁ...」
    「そうそう、ポジティブグレイにならなきゃだめだヨ〜!」
    「ふぇ!?」
    「にひひ、ただいまグレイ♡」
    「お 1867

    mamedaihuku228

    DONE初夜的な感じのビリグレ。フェイスくんも出てきます。詳しく言うとただ準備をするだけで、エッチではありません。エッチな事はしてません。大切な事なので二回言いました。 寮に入った時に二人で選んだソファに並んで座り、それぞれのカレンダー帳に赤い丸の印をつける。グレイのカレンダー帳には新作のゲームやフィギュアの発売日など、自身の趣味に関する事や、仕事の事などがぽつりぽつりとメモされているぐらいだ。きっとビリーのものは自分とは違って、情報屋の事や友人との予定などで埋め尽くされているのだろうとグレイは思っていたのだが、一瞬中が見えてしまったそれはグレイと似たようなものだった。それに気が付いたビリーは「グレイのエッチ♥」だなんて、カレンダー帳を胸に当てて隠すので、偶然であるとはいえ人のプライバシーを許可なく覗き込んでしまったと、「ごめんなさい!わざとじゃなくて…!」と、慌てて両手で目を隠して謝った。
    「ウソウソ♪グレイなら見てもいいヨ。情報屋の方は別にあるから、こっちは完璧ぼくチン用」
     そう言ってビリーが中を開いて見せるのを、とりあえず情報屋での秘密保持などは問題が無い事にほっとしつつ、そろりと指の隙間から覗いてみるが、細かく綺麗な字で書かれたそれはやはりグレイのものと大差ないものであった。パトロールの予定日、休日、マジックでの買い出し日、そしてグレイと同 7666