七灰小ネタまとめ伊←灰←七からの七灰
「伊地知〜!」
その可愛がり方が後輩に対するものにしては過剰だということに気づいたのはいつだったか。その疑問をぶつけると片想い相手は残酷にも頬を染めながら理由を教えてくれた。
「伊地知ってさ、僕の好みなんだよね」
普段の溌剌さをどこに置いてきたのか恋する乙女のような顔をしている。
「好みとは?」
「僕、いっぱい食べる人が好きなんだけど、伊地知みたいな、ちょっと気弱そうというか、草臥れたかんじの子にはたくさんご飯を食べさせたいなって思っちゃうんだよね」
年下、しかも十代に対しての評価としては最低だが、好きな人からの評価ならどんなものでもうらやましいものだ。
「伊地知!うどん湯掻いたからいっぱい食べてね!」
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