ななみちゃん「お兄ちゃんがよく話してくれるななみちゃんってさ、彼女なのかな?」
「だったらお母さん嬉しくてアップルパイ焼いちゃうわ」
「美人さんらしいしさー、こういうふわふわの部屋着、絶対似合うよね。…万が一家に来た時用に買ってもいい?」
「それならお兄ちゃん用のメンズも一緒に買おうか」
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「もしもしお母さん?うん、雄だよ。電車が止まっちゃってさ、今日七海とそっちの家に泊まってもいい?…ありがとう!この雨で僕たちずぶ濡れだから、家に着いたら七海は真っ先にお風呂に入れたいんだけど…。うん、うん、ありがとう!じゃあまた後で!」
「まさかこんな形でご家族にご挨拶に行くことになるとは…」
「もー!任務でヘトヘトなんだからそんなに気負わないでよ」
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「ななみちゃんがうちに来るって!しかもずぶ濡れだから真っ先にお風呂に入れるようにしててだって!」
「よしきた!この間買ったモコモコの部屋着用意しとくわ」
「頼んだ!」
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「…で、なんで七海はピンクのモコモコの部屋着を着て土下座してるの?」
「彼女じゃなくて彼氏ですみませんという謝罪と、息子さんをくださいというご挨拶です」
「いっぺんに済ませようとしないで」