七灰小ネタまとめ伊←灰←七からの七灰
「伊地知〜!」
その可愛がり方が後輩に対するものにしては過剰だということに気づいたのはいつだったか。その疑問をぶつけると片想い相手は残酷にも頬を染めながら理由を教えてくれた。
「伊地知ってさ、僕の好みなんだよね」
普段の溌剌さをどこに置いてきたのか恋する乙女のような顔をしている。
「好みとは?」
「僕、いっぱい食べる人が好きなんだけど、伊地知みたいな、ちょっと気弱そうというか、草臥れたかんじの子にはたくさんご飯を食べさせたいなって思っちゃうんだよね」
年下、しかも十代に対しての評価としては最低だが、好きな人からの評価ならどんなものでもうらやましいものだ。
「伊地知!うどん湯掻いたからいっぱい食べてね!」
私だってまだパンを焼いてもらったことないのに、と向かいに座る後輩を睨みつけてしまったことは許して欲しい。
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「…そこからどうやって灰原先生を口説き落としたんですか?」
「三徹後に告白したら笑顔でOKもらえました」
「ひくわー」
「灰原先生って老け…」
「よせ虎杖」
「老け専ですよ、年々私に対して甘くなっていますからね。大人になるなんて碌なことじゃないですがこれだけはよかったなと思います」
「年々惚れ直してるだけなんだけどね?」
「灰原先生!」
「本音は?」
「疲労困憊の七海を見ると興奮する」
「労働はクソだが役にたつ」
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七灰RTA
「はじめまして、灰原雄です。よろしくお願いします!」
「七海建人です一目惚れしました付き合ってください」
「よくわからないけどいいよ!」
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「…というのが付き合うきっかけですね」
「判断が早い」