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    まどろみ

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    まどろみ

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    短文練習。七灰。10年たってて進展無しなのはどうかと思う。

    #七灰

    お前だよ!「灰原先生はナナミンの好きな人って誰か知ってる?」
    教え子の虎杖が帰還早々にそんなことを聞いてきた。今日は七海と合同任務だったね…ってえ?七海の?好きってライク?ラブ?
    「ラブの方で聞いたら『いますよ』って」
    「知らなかったな…知り合って10年経つけどそんな話したことないよ…僕が知らない人かな?」
    「同業者だって言ってたよ」
    ってことは呪術師?
    「いや、今は後方支援に回ってるんだって」
    そうなんだー。窓かな?補助監督?現場に行かない専任教員の僕でもわかる人?
    「虎杖くんも知ってる人ですよって」
    「じゃあ多分僕も知ってるよね?」
    虎杖が知ってて僕が知らなかったらちょっと悲しい。人脈には自信があるんだけど。
    「全然わからないな…他に何か言ってた?」
    「どこが好きなの?って聞いたら笑顔だって」
    「えー!ベタだね!」
    なんだか意外!
    「あと、美味しそうにご飯を食べる所が好きだって」
    七海と一緒にご飯食べるくらい親しいのか。そういえば最近お互い忙しくて一緒にご飯食べてないな、久しぶりに誘ってみようかな。
    「生きてくれてるだけで嬉しいけど、自分の側で笑ってくれてたら1番嬉しいって」
    う、うわー!聞いてるこっちが恥ずかしい!
    「ここまでしか教えてくれなかったんだけど、灰原先生誰かわかる?」

    「って聞かれたんだけど、七海?どうしたの?」
    「いや…」
    また眉間に皺がよってる…ちょっと、手、動かさないとラーメン伸びちゃうよ!
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    まどろみ

    TRAINING七灰♀。バレンタインデーとホワイトデーの続き。ほのぼの
    可愛い君がいっぱい見たい単独任務が終わり、次の任務に行く補助監督を見送り徒歩で帰宅する。その道中で女性物の服屋にある一つのマネキンに目が止まった。正確にはマネキンが着ている服に。白のブラウスにカーディガン、ロングスカートとショートブーツという春らしい装いだ。
    (これなら灰原も着てくれるだろうか)
    頭に思い浮かべるのは愛しい恋人の姿。彼女の名前は灰原雄、高専の同級生だ。付き合いだして半年経つが七海には悩みがあった。等級違いの任務で負傷して以降、彼女が男物の服しか着ないのだ。それまで制服は通常の上着とカスタムのキュロットを着用していたのに、復帰時には上着は短ランに、キュロットは男子と同じズボンに変わっていた。私服も今までは可愛らしいものが多かったのに、最近はパーカーとジーンズのようなシンプルな装いばかりになっていた。それが彼女の好みなら文句は言わない。しかし、一緒に出かける時に同性に羨望の眼差しを向けていることを七海は知っている。だからこそやるせなかった。一度「前みたいに可愛い服は着ないのか?」と聞いてみた結果「可愛い服の似合う女の子と付き合えば?」と返され大喧嘩に発展してしまったので以降服装の話題は出さない様にしている。格好いい彼女ももちろん素敵だが、それ以上にいろんな姿の彼女が見たいというのが本音だった。
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