お前だよ!「灰原先生はナナミンの好きな人って誰か知ってる?」
教え子の虎杖が帰還早々にそんなことを聞いてきた。今日は七海と合同任務だったね…ってえ?七海の?好きってライク?ラブ?
「ラブの方で聞いたら『いますよ』って」
「知らなかったな…知り合って10年経つけどそんな話したことないよ…僕が知らない人かな?」
「同業者だって言ってたよ」
ってことは呪術師?
「いや、今は後方支援に回ってるんだって」
そうなんだー。窓かな?補助監督?現場に行かない専任教員の僕でもわかる人?
「虎杖くんも知ってる人ですよって」
「じゃあ多分僕も知ってるよね?」
虎杖が知ってて僕が知らなかったらちょっと悲しい。人脈には自信があるんだけど。
「全然わからないな…他に何か言ってた?」
「どこが好きなの?って聞いたら笑顔だって」
「えー!ベタだね!」
なんだか意外!
「あと、美味しそうにご飯を食べる所が好きだって」
七海と一緒にご飯食べるくらい親しいのか。そういえば最近お互い忙しくて一緒にご飯食べてないな、久しぶりに誘ってみようかな。
「生きてくれてるだけで嬉しいけど、自分の側で笑ってくれてたら1番嬉しいって」
う、うわー!聞いてるこっちが恥ずかしい!
「ここまでしか教えてくれなかったんだけど、灰原先生誰かわかる?」
「って聞かれたんだけど、七海?どうしたの?」
「いや…」
また眉間に皺がよってる…ちょっと、手、動かさないとラーメン伸びちゃうよ!