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    sika_um

    @sika_um

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    sika_um

    DONE現プロゲーマーに(腕前的な意味で)目付けられてるけどお友達になれて嬉しいグレイくんと気が気じゃなくて年相応が垣間見えるビリーくんのビリグレ。
    Everything to me! ここ最近ビリーの心中は摩擦を起こしヒリついていた。新しく覚えたマジックを見せたくてしょうがないのに、忙しそうにしている父は忙しそうにしていて。遠慮を覚えるような、焦燥に駆られるような。そういった久しい感覚に近いのかもしれない。
     しかし父ではなく恋人相手、素直に本人にぶつけるわけにもいかない為、言葉の矛先がふよふよと彷徨う。如何せん、当の彼に非はない、責めるわけにはいかないのだ。
     とある昼下がり、ビリーはいつもの様にSNSをチェックしていた。いつの時代も炎上は付き物だ、グレイの事も気を付けて見ているようにしているのは火種や厄介事の芽に目を光らせていて損は無いから。決して恋人に粘着するファンを炙り出すわけじゃない。そんな彼の投稿といえば、頻繁に行われる訳ではなく、偶に載せたと思えばゲームの攻略だったり、切り抜いたゲームのプレイ動画だったり。返信等は同業者のみだが、記の動画見たさに登録している人はやや多め。文句なし、円満な公式SNS運営と言えるだろう。
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    sika_um

    MOURNINGバブ🍭と友達一年生🧁がお騒がせしております。Rock out Heroes!ありがとうございました!そしてこちらは供養の本文です君が為のロックンロール!

     アッシュからみっちりと扱かれすっかりくたびれた昼下がり、トレーニングルームを後にしたビリーの腹の虫は不満を訴えていた。控えめに言ってお腹が空いている、キャンディで誤魔化すも限界。再度ハニーのロックを解除しても目当ての通知は見当たらない。トーク画面を覗くと既読すら付いていなかった。
    「グレイ、まだパトロールが終わってないのかな…?」
     入所当初、ルーキーは半人前扱いがあたりまえで二人で行動する場面が多い。けれど、新しい春が近づく頃には各々が違うトレーニングをこなし、任務に着くのが当たり前になっていた。帰る場所や朝に起き抜けのグレイがベッドで丸くなってるのは変わらないけれど、一緒に過ごす時間は減る一方。時が経てば同室だって当たり前ではなくなる、そのうち担当セクターだって変わってしまうかもしれない。子供のわがままだと笑って貰える今を大事にしたいと、ビリーはそう思う。
     予定では、彼もそろそろ午前の用事を終えている頃だと思うのだが。以前であればパトロール終わりだったり、部屋で寛いでいるときに誘ったりする事が多いせいか改めて連絡することは少ない。すぐ返信が来たり、来 3990

    sika_um

    DONE友人に捧ぐゴフシある種、不幸中の幸いというか、何というか。急転直下の厄介事は、皆が不在の際に訪れた。
    「伏黒くんには誠に、大変申し訳ないのですが…!」
    「なに、いぢち。オレのお守りがまるで罰ゲームみたいな言い草じゃん」
    「ヒッ…!決してそんなことは!」
     かつて、自身の身寄りとなってくれた大人がいた。五条悟という男は、でかい図体をしているが言動は子供じみていて、食べ物の好き嫌いがそこそこ多くて、布団で寝ろと叱っても頑なにこたつで寝ていたり。満を持して立派!とは決して言い難い大人だけれど、幼かった津美紀と自分をここまで見守っていてくれた恩人である。
    「ねえ、君がめぐみ?」
     何かの間違いだと何度も言い聞かせたが、言い訳できないほどざわつく心根を叩いて壊すことができないまま、この歳まで変わらない恋心を抱えてやってきた。要するに、伏黒恵の初恋で、想い人でもある。
    「あれ、聞こえてる?おーい」
    「聞こえてま、す」
     その彼が、今はでかい図体や大人とは形容し難いサイズ感で眼前に立っていた。キラキラで眩しい髪は短く揃えられていて、瑞々しい肌が惜しげもなく人目に晒されている。大人の彼も大概綺麗を地でいく人だったが、 3892