シャリアと同い年のエグザべがゼクノヴァで入れ替わる話アルテイシアが即位して一年。
シャリア中佐率いる部隊は、地球圏外縁の宙域にて探索任務に当たっていた。任務の目的は、ゼクノヴァによってこの世界に出現したとされるオーパーツの調査および回収である。
「今回探索する宙域は、旧資源衛星帯の外縁区画です。流入したデブリが未整理のまま漂っており、既知の空間構造と照合しない構造物が複数観測されています。ゼクノヴァ発生の記録もあり、オーパーツが混在している可能性は高いと判断されます」
モニターに表示されたマップを指しながら、コモリ少尉が説明を続ける。資料を黙読していたエグザべは、特に表情を変えることなく静かに頷いた。
「今回の任務ではデブリ回収用ザクを使用してもらいます。エグザべ少尉には3号機。アーム型サイコミュを搭載したカスタム仕様のザクを割り当てます。通常よりやや骨格が大型化しており、機動力より操作精度を優先しています。多少取り回しに癖がありますが……少尉なら問題ないでしょう」
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