Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    甘味。/konpeito

    800文字チャレンジだったりssを投げる場所

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 115

    甘味。/konpeito

    ☆quiet follow

    本日の800文字チャレンジ
    クロリン/思い出話に花が咲く
    Ⅳ後のどこか

    「どうやってクロウと知り合ったか?」
    「はい。ずっと気になってたんです。この機会に是非、聞かせてください」
     ずい、と前のめりになったユウナが引く様子はない。彼女同様、リィンとテーブルを囲む生徒らも聞きたそうな顔をしていた。
     隣りに座る男、クロウへ視線を投げた。彼は無言で肩をすくめている。その様子から話してもよいと判断し、ユウナらと改めて向き合った。
    「クロウと最初に会ったのは、俺がトールズに入学して日が浅い頃だったな。たまたま生徒会室を探していたときに会ったんだ。そういえば、どうしてあのとき俺の名前知っていたんだ」
    「来年度クラスを新設するとかで、色々とトワに手伝わされたんだよ。そんときにな」
    「そうだったのか。まあ、それで色々あって、夏頃、期間限定でクロウが俺たちのクラスへ編入してきたんだ。そのときにミリアムもやってきて。懐かしいな。あのときは驚かされたよ」
    「でも、クロウさんって上級生だったんですよね。どうして下の学年に編入したんですか。ミュゼやアッシュみたいに同級生なら分かるんですけど」
    「ああ。クロウが一年時の単位を取り逃がしていたから、だったな」
    「くっ。言ってくれるな」
     わざとらしいクロウの反応に思わず苦笑いする。その後は学院祭でのステージや、内戦の頃のやりとりを話し、最後に紅魔城での出来事を話して締めくくった。
     話の終盤から泣きはじめてしまったユウナを、ミュゼとアルティナが甲斐甲斐しく世話をしている。
     その後は相克を経て、今は彼が隣りにいる。改めてその幸運を噛み締めた。
    「おいおい。結局五〇ミラの利子はなんだったんだ」
     アッシュに問われ、未熟だったがゆえにクロウにしてやられた過去が駆け巡った。釣られて後夜祭での一夜まで思い出してしまい、ほのかな羞恥に襲われる。それらを生徒相手に教えるにはいささか抵抗を覚えた。
    「内緒、ということにさせてくれ」
     すっかり熱をもってしまった頬を、手の甲で冷やすのだった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤❤❤☺☺☺💖☺💖❤💖👏💕💕💕💞☺☺☺💕💘
    Let's send reactions!
    Replies from the creator