幕間とポリスメン ●
ゴールデンダイナー……もといUGNこがねが丘支部から、四人のエージェントが出発する。
四人はほどなく二人と二人に別れ、銘々の目的地へ――。
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夜の街を歩く。目的地のビルは遠くからでもよく見える。近道の路地は暗くとも、燦然とした目的地を見失うことはなかった。
トウジと閃はずっと無言であった。閃は真っ直ぐ前を向いた眼差しの奥に緊張と不安を押し殺しており、おしゃべりに興じる気にはとてもじゃないがなれなかった。トウジはというと、もしここにいるのがトウジではなく黄連だったなら、閃の緊張を解さんと幾つか言葉を投げかけていたろうが……結果はさもありなん。
しかしながら、傍から見れば「ヤクザ者の隣を、どこか緊張した顔で学生服の未成年が歩いている、しかも夜の路地を」という心穏やかではない風景で。
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