大好きな君(PプDイ)パプニカにて。時期としてはバラン戦終了後のハドラー襲来~ロモス武術会ぐらい。
夜、ダイはポップの部屋に来ていた。
どうやら眠れないらしい。
二人はベッドに腰かけている。
うつむき加減のダイ。
ダイはポップに、彼が死んでしまった時の気持ちを伝える。
悲しかった…不安だった…悔しかった…!
だがそれはポップも同じだった。
ダイが記憶喪失になった時の事を語る。
絶望と哀しみ、悔しさ…。
どうすれば、何を差し出せばおれたちのダイが帰ってくる?
もうあんな思いは2度とごめんだ。
ダイはそれを聞いて胸が一杯だった。
思い切りポップに抱きつく。
あたたかい。あの時とは違う、確かな温もり。
ぎゅうと抱きついているとポップも抱きしめ返してくれる。
「おれポップのこと大好きだよ」
自分よりいくぶん高い位置にあるポップの顔を見ながら伝える。
ポップは一瞬泣きそうな顔になった後、ダイの額に口づけを落とす。
きょとんとするダイ。
「だ…大好きなやつにだけするんだよ」
ポップは明後日の方を向きながら言う。
ほんのりと頬が赤い。
「大好きなやつ…そっか」
にっこりと嬉しそうに微笑むダイにポップは思わず見とれる。
その一瞬の間に、口元に柔らかな感触。
顔を真っ赤にしてうろたえるポップ。
「ばっ…な、な、な、何すんだよっっ」
「え?だっておれポップが大好きだから、お返ししたんだけど……イヤだった?」
しゅんと子犬のようにうなだれて、上目遣いでポップを見るダイ。
ーーーイヤじゃねぇし、むしろ自分からしたかった…っていうか、全然感触とか味わってねぇし、あーもうっ!
言いたいことは色々あったが、ガシッとダイの肩を掴む。
少し驚きつつも、期待の籠ったような目で見上げてくるダイ。
「目、目ぇ…つぶれよ…」
ポップがそう言うと、ダイは言われるがまま目を閉じる。
どこまでも素直な弟弟子に、若干心配な気持ちになりつつも、ポップはゆっくりと顔を近づけ、そっと唇を重ねる。
柔らかな感触。
先ほど味わい損ねた分を堪能するかのように、唇を食みじっくりと味わっていたが、抵抗する様子のないダイに、次第に、もうちょっと楽しんでもいいかなと言う気になってくる。
少し舌先で唇をつついてやると、ダイが少し口を開ける。
一瞬の隙をついて、にゅるりと舌を差し込む。
ピクリとダイの肩が揺れた気がするが、もう後には引けない。
唇よりも少し熱い、だが同じように柔らかなダイの舌先に己のそれを絡める。
逃がさないとばかりに舌先を吸い、かと思えば小鳥のように柔らかにつついてやる。
一通り味わい尽くした後、ポップはゆっくりと顔を離す。2人の間をつつ…と銀糸が伝う。
うまくやれただろうか…?
やってしまったという若干の罪悪感を抱きつつダイの方をちらりと見る。
上手く呼吸できなかったのか、ダイは少し肩を上下させながら、上気した顔でポップを見つめていた。
瞳は潤んでいるものの、その様子に嫌悪は見られない。
思わずゴクリと喉を鳴らす。
ーーあー…もうっ!どうなっても知らねえぞ。
そう心の中で呟くと、ダイをそのまま寝台へ押し倒す。
見上げるダイの横に手を付き、片手の親指で、濡れて艶めいた唇をなぞる。
「この続きもあるんだが…ダイ、知りてえか…?」
To be continued…?