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    3iiRo27

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    ritk版深夜の60分一発勝負
    第六十一回 お題:「大人」「アメトリン」
    「大人」になった類が、ある決心を打ち明けるお話。
    ※年齢変更アリ
    類視点 両想い

    #類司
    Ruikasa
    #ワンドロ

    その一歩を踏み出す時は、今。ガラガラと、スーツケースを引っ張りながら、早歩きで歩く。



    (……確か、ここら辺のはず)


    連絡されていた待ち合わせ場所の付近まできて、辺りを見渡す。

    と、見覚えしかない愛しい金色が、此方に走ってくるのが見え、咄嗟に両手を広げた。




    「っ、おかえり、類!」
    「うん。ただいま!司くん!」




    満面の笑みで抱きついてきた彼を、僕は受け止めて同じように抱きしめ返した。






    --------------------------






    「相変わらず司くんの家は綺麗だね」

    「忙しくはあるが、やはり目に見えている範囲が汚いとモチベーションが下がってしまうからな。というか、類は早く家を見つけろ?」

    「はあい」





    合流した後、存分に抱きしめあった後、僕は司くんの家でディナーを堪能していた。
    変わらない味に舌鼓を打ちながら、口は閉じることをしらないかのように、ぽんぽんと言葉が溢れてくる。


    向こうでの生活、僕がいなかった間の司くんの話。
    でも、他愛の無い日常の話が、ショーの話に変わっていくのに時間はかからなかった。





    「……でも、こっちだと制約もあったりするから、そこは難しいんだよね」
    「なら、ここをこう……こうするといいんじゃないか?この寧々が主役だった見たショーでもやっていたんだ」
    「なるほど!こういう方法で回避することができるのか……!っと、もうこんな時間だったんだね」

    「お、そうだな。一旦ショーの話は休憩としよう。飲み物でも持ってくる」
    「うん、ありがとう」






    司くんがキッチンでカチャカチャと用意するのを、ぼんやりと眺める。

    ふと、すぐ側のテーブルに置かれた雑誌に、見慣れた金髪があるのが目に入り、手に取って眺める。





    「……へえ、こんな特集もされるようになったんだ」

    「ん?……ああ!咲希とのやつだな!案外ウケがいいらしくて、結構色んなところから仕事が来るようになったぞ」

    「初めはどうなることかと思っていたけど、騒ぎの鎮火で終わらせずに人気に火をつける辺りが2人らしいよねえ」





    言いながら、表紙に2人してピースをして写っている姿を、指でそっとなぞる。

    数ヶ月前に起こった事件が、脳裏に蘇った。






    --------------------------






    【天馬司、お泊りデート!?お相手は人気グループのSか!?】


    そんなニュースが飛び込んできて、僕は思わずスマホを落とした。

    すぐにハッとなり、どこの馬の骨の罠に嵌ったのかと、慌てて司くんに電話して事情を聞いたんだっけ。








    『類、その写真、よく見てみろ』

    「え?」





    改めて、写真をよく眺めてみる。

    その写真に映った女性は、暗くて色がわかりずらいが、かなり長くて、そして癖っ毛であることがわかる。


    ……とても、見覚えがある、癖っ毛。







    「…………あ、これもしかして、咲希くんかい?」

    『ああ。まさかこんな形で撮られるとは思わなかった』



    そう。司くんの妹の、咲希くんだった。







    ちょうど、敬老の日が近いのも相まって、2人で両親へのプレゼントを買った時に撮られたらしい。

    お泊りというのも、よく司くんは咲希くんの着せ替え人形になることがあるから、それで咲希くんの家に入れてもらった。といったところだろう。

    その後はどれだけ遅くなっても、終電がなくなっても、いつも司くんは自分の家に帰る。
    その部分は撮れなかったのかな?


    そして何より、Leo/needのメンバーは全員、下の名前しか公開をしていない。

    それも相まって、彼女が「司くんの妹」だと、誰も気付かなかったらしい。




    元々敬老の日に家族全員で集まる予定だから、その時に公表するつもりだ、といった司くんの言葉通り。

    咲希くんと司くんとで一緒にそれぞれ生放送を立ち上げ、二人共映った状態で、謝罪と共に、誤解を解いたらしい。







    その後は、ちょっとした雑談生放送をしていたそうなのだが。


    お分かりだろうか。妹全開の咲希くんと、お兄ちゃん全開の司くんの、雑談生放送なのである。
    それはそれはもう、荒れに荒れていたものが全て浄化されるかのような、天使具合で。

    あれだけ荒れていた両者のファンが、お互いに「天使しかいない」しか喋らなくなるのに、そう時間はかからなかった。







    --------------------------






    「すぐに鎮火したからよかったものの、僕は不安しかなかったよ」

    「まあ、あれはオレも想定外だったな」




    司くんが淹れてくれた玄米茶をそっと啜り、ほっと息を吐く。





    「……僕が言っている不安は、ちょっと違うけどね」

    「……ん?どういうことだ?」

    首を傾げる司くんに、僕は苦笑しながら口を開いた。







    「そんなスキャンダルを撮られるくらい、司くんは人気になったんだと、そう思ったんだよ。あのスキャンダル、元は司くん狙いのものだったんだろう?」

    「え、あ、ああ。確かに、そうだったが」



    あのスキャンダルが公開された時。
    一様に特集が組まれていたのは、咲希くんではなく、司くんだった。

    それだけ、その話題で人が引けると思ったんだろう。
    結局は、違う形で鎮火したけれど。



    「僕らももう大人だし、それだけ人気が出ているから、今後もきっと、絡まれたり、撮られて勘違いされたり。こういうことがあるんだろうなと、そう思ったんだよ」

    「類……」






    僕の言葉に何も言えなくなったのか、司くんは俯いてしまった。















    ……申し訳ないけれど。



    僕にとっては、それは好都合だ。



    「だからね、司くん。」



















    「僕も大人として、男として。一歩。踏み出そうと、思ったんだ」











    俯く司くんが、ゆっくりと顔を上げる。



    きっと、司くんの目に、映ることだろう。













    笑顔の僕と。

    その手に乗った、綺麗で小さい、箱が。


















    「正式に、僕のものになってくれませんか?」






    司くんが驚いて目を見開いたのを見て、そっとその箱を開けた。












    少し幅が広めの、金色のリング。

    その中央には、濃い目の紫色と、黄色。

    2色が、互いに主張するかのように、鎮座していた。










    「……こ、れ……」

    「アメトリン、っていうんだって。僕と、司くんの色。」



    そっと指輪を手に取り、司くんの左の薬指にはめる。

    事前にしっかり調べていたのも相まって、サイズはぴったりだった。




    「石言葉は、「調和」「安定」。「光と影」なんて言葉もあるそうだよ。
    ……スターと演出家である、僕らにぴったりだと思わないかい?」

    「る、るいぃ……」



    そう、ウインクしながら言うと、司くんは堪えきれなくなったのか、ボロボロと涙を零す。


    目を擦ろうとする手を掴み、そっとその口を塞ぐ。

    触れるだけのキスを何度も繰り返し、唇がふやけたところで、漸く離した。





    「ね。司くんから、返事がほしいな?」


    言いながらそっと耳元を撫でると、司くんは顔を真っ赤にしてふるりと震えながら、口を開いた。




    「……わ、わかってる、くせに」


    「うん、そうだね。……でも、司くんの口から、聞きたいかな?」


    そうニヤリと笑いながらいうと、司くんは口を尖らせて「ばか」と呟いた。







    「……オレ、も」


    「……うん」
















    「……オレも!類を、オレのものにしたいんだからなっ!」







    顔を真っ赤にして、大声で言って、抱きしめてくる彼を、受け止めながら、


    負けないくらい、強く強く、抱きしめて。


    そのままゆっくりと、ソファに沈んでいく。





    そっと唇を合わせる、顔のすぐ横で。

    握り合った手の中。紫と黄色が、きらりと輝いた。

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    あらすじ▼
    類のガレージにてショーの打合せをしていた2人。
    打合せ後休憩しようとしたところに、自身で発明した🌟の中を再現したというお○ほを見つけてしまった🌟。
    自分がいるのに玩具などを使おうとしていた🎈にふつふつと嫉妬した🌟は検証と称して………

    毎度の事ながら本編8割えろいことしてます。
    サンプル内含め🎈🌟共に汚喘ぎや🎈が🌟にお○ほで攻められるといった表現なども含まれますので、いつもより🌟優位🎈よわよわ要素が強めになっております。
    苦手な方はご注意を。

    本編中は淫語もたくさんなので相変わらず何でも許せる方向けです。

    正式なお知らせ・お取り置きについてはまた開催日近づきましたら行います。

    pass
    18↑?
    yes/no

    余談
    今回体調不良もあり進捗が鈍かったのですが、無事にえちかわ🎈🌟を今回も仕上げました!!!
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