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    nao

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    nao

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    0721の日。カゲが1人でシている描写が拙いけどあります。1人でしてもいけなかった話。

    #ニノカゲ

    責任取れっ!学業、ボーダーでの任務や隊長の務め、家業の手伝い。
    このところ、休み無くこのルーティンの日々で心身共に疲弊していた。
    今日もそのルーティンを終えて、風呂に入って部屋のベッドに倒れ込む。
    疲れた。
    手伝いの最中、スマホにメッセージが届いていたのを思い出し、枕元に置いたスマホを手にして立ち上げる。

    メッセージの着信 10件

    アプリをタップして立ち上げると、同い年のグループに未読10件。メッセージを開き、未読の一番上に表示されたのは犬飼からの写真付きの投稿。

    『久々の焼肉、隊長のおごり♥』

    そこには二宮隊の4人が写っている写真が貼り付けられていて、無愛想な二宮も画面に収まるように体を少し斜めにしている。顔は相変わらず無表情。
    続く他の同級生からのメッセージは、焼肉を羨ましがるゾエや、イコさんの手料理を食べている生駒隊の写真を上げる水上、負けじと今の夕飯を自慢する鋼等で、そこに返信するメッセージも無いので、既読をつけてアプリを終了する。
    そういや、二宮とどんくらい会ってないっけ。
    本部ではすれ違ったり、会議では会っているけど、二人きりでまとまった時間を過ごしていない。
    家のバイトの1人が転んで手首を骨折してその穴埋めで急遽手伝いに入ることになって一週間。
    その前はテスト期間で、みっちり荒船と水上にしごかれることになった一週間。
    ってことは2週間か。
    その間、二宮の家にも行ってない。
    テスト期間に入る前の夜も記憶と一緒に遡り、体がうずいた。
    一週間お預けになるからと、二宮が満足いくまで抱かれた。準備もやらせろとその流れて風呂場で、それから寝室でも抱かれ最後は最奥に突っ込まれながら、二宮のその日一番の色欲を体全体が性感帯になった時に受け止め、気持ちよさに気を失ったことを思い出した。

    ズクリ

    思い出して下半身が重くなる。
    ベッドに仰向けになり下着の中に手を入れ、緩く立ち上がったものを握り擦り上げる。
    自分でするのはどのくらい振りだろうか。
    あまり自分からはしない。
    シたくなる時は二宮と居る時だし、前に今回みたいに長い間会わずに居た時は、二宮が我慢の限界で、本部で会った時に使う人が少ないトイレに無理やり連れて行かれてヤッた。
    擦りながら、ふと、この体勢で同じように自分で擦った記憶が蘇る。
    それは記憶の中で一番新しいもので、二宮の家の寝室で、二宮が俺の腰を両手で掴みながら腰を降っている最中、なかなか前を触ってもらえずにいたから自分で擦った。
    思い出すと前を擦るだけじゃ物足りなく、あの時と一緒で二宮のもので擦られた奥も一緒に欲しくなる。
    体を横向きにして、先走りで濡れた指を一本ゆっくりと奥へと忍ばせる。
    2週間使っていなかったそこは固く閉ざされていたが、ゆっくりと何度も出し入れをして中へと進める。緩んだ頃合いでもう一本増やす。
    二宮のものとは太さも長さも違う。それにじれったさを感じながらも2本の指で自分の良いところを探る。勿論、前も手を動かすのを止めずに擦り続ける。
    「…っんぁ……」
    指が前立腺を掠り、前も先走りが多くなって溢れてくる。
    何度も前立腺を擦り、時には叩くようにする。

    あと少し、あと少しでイケる。

    『やらしくて、可愛いな』

    二宮の声が脳内に聞こえ、手の動きを早める。
    二宮の匂い、動きも思い出し、手の動きが早くなる。

    『雅人』

    今はまだ、抱かれる時だけにたまに呼ばれる下の名前呼びを思い出し、自分が二宮に本当に抱かれているかのように錯覚しだす。

    あと少し、あと少し―――

    『俺がいくまで我慢しろよ』

    耳元で飛び切り甘く囁かれる、一緒にいこうという、自分にとっては辛く、甘い誘惑まで蘇る。
    このあとに訪れる快楽を知ってしまった体は、それを待ちわびていかないように、根本を抑えて我慢する。
    1人でしている今、条件反射で手が止まり根本を抑えてしまう。
    嘘だろっ!
    そして、ここに居ない二宮が、俺の胎の奥でいくはずない。
    そう思ったら、奥の熱は燻ったまま、吐き出せなくなった。
    あと少し、あと少しでいけんのに!
    開放する方法は1つだけ。
    くそっ!
    前と後ろから手を離し、ティシュで手を拭いてスマホを手にして二宮に電話を掛ける。
    時刻は22時過ぎ。
    もう焼肉屋から帰って家にいるはず。
    コールが鳴り響き、なかなか電話には出ない。
    留守電に切り替わったので「今から行く」とだけメッセージを残す。
    起き上がり、熱を吐き出せなかったものをなんとか沈め、寝間着のスウェットからパーカーとスキニーに着替える。
    途中、二宮から折返しの電話が入る。
    『こんな時間にどうした』
    「あと少しで家を出てそっちに行く。それまで寝んなよ」
    相手からの返答を待たずに電話を切って、出掛ける用意を進める。明日は平日で学校もある。どうなるなわからないけど、制服と鞄を大きめのトートバッグに詰めて部屋を飛び出す。
    親には「ボーダーから呼び出し」と一言告げれば「頑張って」と応援の声が掛かり、後ろめたく感じるが、今はそれどころではない。
    家を出ると二宮のマンションまで走った。


    二宮のマンションの前に着き、部屋の灯りで起きていることを確認する。
    鞄のポケットに入れてたキーケースを取り出しながらエントランスを抜け、エレベーターに乗って目的階へと移動をする。
    エレベーターから降りて二宮の部屋についたのは22時半過ぎ。
    インターフォンを2回鳴らして、貰った合鍵を使って部屋の中に入ると、玄関で二宮が腕を組んで待っていた。
    既に風呂を終えた後のようで、見慣れた寝間着のスウェットを着ている。
    「一体、どう…っ」
    最後まで言わせずに、持っていた荷物を玄関に全て落とし、空いた両手で二宮の襟元を掴んで引き寄せキスをする。
    開かない唇にじれて、唇を少し噛めばようやく開いて、中へと舌をねじ込ませる。
    「んっ…ん…ぅむ……」
    二宮の舌を捕まえ、自分の舌を絡める。
    その頃には、二宮の腕は解かれ影浦の腰へと回り体を引き寄せられる。
    互いに充分キスを堪能して離れると、二宮からは欲情の感情が刺さってきた。
    濡れた唇を舌で舐め、スニーカーを脱いで部屋の中へと入ると、二宮の腕を引っ張りながら寝室へと連れ込む。
    「一体、どうしたんだ」
    さっき言えなかった言葉を二宮が改めて問いかける。
    「責任取れっ!」
    パーカーを脱いで、二宮へと投げつける。
    「てめーのせいで、1人じゃいけなくなった」
    投げつけられたパーカーを受け止めた二宮は、何を言われているのかピンと来ていない様子で、今度は履いていたスキニーを脱いで投げつける。
    「だから、1人で前も後ろ弄っていけなくなった責任を取れっ!」
    先にベッドへと乗り上げて二宮を見上げると、やっと何を言われたのか理解してくくっと喉を鳴らしている。
    「なら、本当にイけなくなったか見てやるからやって見せろ」
    二宮はそのまま壁際へと移動してより掛かってこちらを見つめる。
    チッ
    ここまで来て、更にお預け。
    冗談じゃない。
    さっき家で燻ったままの熱は、玄関での濃厚なキスによって再び熱くなり、既に緩く立ち上がってる。
    早くいかせて欲しい。
    「何でここまで来て、1人でしなきゃいけねーんだよ。にのみやぁ、早く来いよ」
    二宮曰く“可愛い”恋人が甘えるように両手を伸ばして誘えば、二宮が壁から背を離し、影浦が投げつけた衣服を床に落とし、自分の着ているスウェットの上着を脱いでベッドへと乗り上げる。影浦との距離を縮めると両腕が直ぐに二宮の首へと回る。
    「切羽詰まった可愛い恋人に、1つ良いことを教えてやろう。どうやら、お前と俺は相性もタイミングも良いらしいな」
    二宮の体温を肌で感じて、ようやく欲しい物が手に入ると、腕に体重を掛けてゆっくりと2人でベッドに倒れ込む。
    二宮は影浦を潰さないようにと顔の両脇に手を着いて覆いかぶさる。
    「お前が1人でシていた時、俺も風呂場で抜いていた、と言ったらどうだ」
    二宮からの告白に、その場面を想像してゴクリと喉が鳴る。こいつのいった時の顔、ヤバいくらいに色気が凄いんだよな。
    「見たかった」
    「そのうちな。お前もシてるところをみせてくれるなら」
    二宮から唇に触れるだけのキスをされる。
    「話の続きだ、一度抜いたところで、お前からの電話だ。そんな情況で直ぐに出られるはずがなく、直後に聞いた留守電の声と内容で来たら抱くと決めていた。まさかお前から誘われるとはな…雅人」
    名前呼びに、これから抱かれるのだと思うと歓喜で身震いをする。
    「まさたか…」
    こちらもその時にしか呼ばない名前で呼ぶと、二宮の顔つきが更に雄みを増し、眼差しが変わる。
    「望み通り、きっちりといかせてやる。途中でくたばんなよ」
    「んっ、早く寄越せ」

    それから家で後ろを弄っていたこともあって直ぐ体を繋げた。
    高ぶっていた熱を吐き出すために煽り、受け入れ、前と後ろ、自分で弄ってもいけなかったところを重点的に攻められ、互いに同時に果てる。
    それでもまだ足りなくて、何度も体を重ねた。
    翌朝、目覚まし替わりのスマホのアラームが鳴って習慣で目が覚める。
    スマホは昨晩着ていたパーカーのポケットに入れてあって、止めないとスヌーズ機能でまたアラームが鳴る。パーカーを拾いに立ち上がるにも腰が痛くて立ち上がれない。
    鳴り響くアラームに二宮も起きて、パーカーを指させば拾い上げ、ポケットの中からスマホを取り出してアラームが切られる。
    「影浦、大丈夫か」
    「腰が痛くて動けねぇ」
    声もガラガラ。両方とも自業自得なので二宮を攻められない。
    「学校はどうする」
    「体調不良で休む」
    「任務は」
    「今日は無し、明日早番」
    「わかった」
    そういうと、二宮がまたベッドの中へ入って来て抱き寄せられる。
    「大学はいいのかよ」
    「自主休校」
    2週間ぶりの逢瀬に身も心も満たされたが、その代償になったものの1つ、睡眠を確保するために揃って目を閉じた。
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