一分半より愛を食べて巡直「邪魔するぞ!」
「自覚あったのかお前」
毎度の如く前触れのない犬養警視の強襲に、これまた容赦を母胎に置いてきたような先輩のツッコミが突き刺さる。先輩のやる事なす事大体ご褒美な警視じゃなかったら大問題になりそうな上官への非礼さだ。まぁ、先輩は誇張無くありとあらゆる人間の弱みを一秒で握れるタイプの人間なので問題が実害になることはそうそう無いのだけど。
警視は私やローボくんに軽く挨拶を交わしてそのまま休憩室に上がってビニール袋から弁当を広げだした。あ、あれ焼き鳥屋の前で売ってるやつ。
「いや、マジで何しに来たの由基?」
ローボくんが気を利かせて三人分のお茶を淹れてくれたので皆でちゃぶ台を囲む。表にローボくんしか居なくなるけど、それが問題にならないのが警官の墓場たる西交番の良いところだ。
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