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    冷や酒🍶

    @hiyazakeumai

    カヲシンとか書いてる

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    冷や酒🍶

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    プラスー着衣セを書きなさい。という指令をキャッチしたので書きました。続きます。

    プラスーがビリビリに破れちゃうsnj君😭①「シンジ君、ちょっといいかい?」
    「? なぁに、カヲル君……ひゃっ!?」
    訓練が終わって、カヲル君と二人で更衣室に向かう廊下を歩いていた時のことだった。隣を歩いていたカヲル君の声に返事をするのと同時に背後から尾骶骨の辺りを触られて変な声が出る。
    「な、なにしてるの?」
    急にお尻に触られると思っていなくて心臓がバクバクした。理由もなしにこんなことをするような人じゃない、とは思うけど。まだ触れている指先が気になる。プラグスーツ越しのはずなのに、やけに感覚がリアルだった。
    「……何かあった?」
    「……気のせいかと思ったんだけれど、ここに穴が空いているね」
    「えっ!?」
    カヲル君の言葉に驚いた僕は彼が触っている場所に手を伸ばした。お尻のラインに沿って指を滑らせると、カヲル君の言った通り尾骶骨の辺りに穴が空いている。振り向いてもよく見えないけれど、予想していたよりも大きな穴になっていた。
    「な、何で……もっと早く教えてくれなかったの……?」
    廊下で職員の人と何度かすれ違ったのを思い出して恥ずかしさで死にたくなる。そのせいでカヲル君は悪くないのに責めるような言い方になってしまった。プラグスーツが破れたのはカヲル君のせいじゃないのに。
    「ごめんね、シンジ君。初めに気づいた時はもっと小さな穴だったんだよ。動いたせいで広がったようだ」
    「そう、なんだ」
    「何度も使用しているからね。劣化するのは当たり前だよ。予備があるはずだから赤木博士に報告しておこうね」
    「うん……」
    劣化してたなら仕方ない。仕方ないけど、お尻を出したまま歩いていた事実はなくならない。穴の空いた部分を手で隠しながら僕はカヲル君を見た。
    「カヲル君、早く更衣室に行こうよ」
    こうなってしまったら、穴が大きくなる前に人目につかない場所に逃げ込むしかない。更衣室なら僕達以外の人が使うことはないし、監視カメラもないはずだし。
    「そうした方が良さそうだ」
    カヲル君が真剣な顔で頷いたので、僕は更衣室に向かうことにする。更衣室はそれほど離れていないから急げば大丈夫だ。そんなわけで気持ちが焦りに焦っていた僕は不注意にも大きく足を前に出してしまう。
    「シンジ君! そんなに大きく動いたら穴が…」
    カヲル君が止めてくれたけれど遅過ぎた。ピリッと布地が裂ける音がしんとした廊下に響く。プラグスーツの生地が引っ張られて穴が広がってしまったということは見なくてもわかる。身体にフィットしなくてはいけないから伸縮性のある生地が使用されているのは理解出来る。そのせいで裂け方が激しくなってしまうのは想定してなかったのだろうか。
    「シンジ君、大丈夫かい?」
    「……大丈夫、じゃないかも……あの、どうなってる?」
    背中の辺りまでスースーするのは多分気のせいじゃない。少しでも身動ぎしようものなら、容赦なく布が裂ける音がする。動くに動けず固まってしまった僕は必死にカヲル君に助けを求めた。
    「ね、ねぇ……カヲル君、背中どうなってるのか教えてよっ!?」
    「……うん。シンジ君の白くて滑らかで綺麗な背中がよく見えるね。上は背骨に沿って背中の真ん中辺りまで裂けているよ」
    ちっとも焦っていないカヲル君の声。目の前でプラグスーツが破れてるのに、なんでそんなに冷静なの。
    「下の方はシンジ君の手で隠れているけれど、ちぎれかけたプラグスーツの隙間から可愛らしいお尻が見えてるよ」
    「うそぉ……」
    何とか引き伸ばされた布地を元に戻そうと足掻いてみるけれど、引っ張った先から破れていく。もう手も足も動かせなくて固まってしまった僕の顔をカヲル君が覗き込んだ。
    「シンジ君、僕の助けが必要かい?」
    「う、うんっ」
    もう何だっていいからこの状況から救って欲しい。コクコクと控えめに頷いてみせるとカヲル君は薄らと微笑んだ。わかったよ、と言葉を残し、そして急に僕の視界から姿を消してしまった。どこに行ってしまったんだろう。
    「カヲル君……?」
    こんな状態の僕を置き去りにするようなことはしない、と思っていても不安になってしまう。彼に置いていかれたら、僕は……この状況を一人でどうにかしないといけなくなっちゃうじゃないか。姿を探そうにも少し動いただけで穴が広がって、恥ずかしくて泣きたくなってきた。
    「シンジ君、動いてはいけないよ」「カヲル君! 良かった、どこに行ったのかと……」
    「不安にさせてごめんよ。近くにランドリーがあったから、これを取りに行っていたんだ」
    そう言ったカヲル君は持ってきたらしいものを僕の背中に掛けてくれた。するりと素肌を滑る感触で、それがシーツだとわかる。
    「ありがとう、カヲル君」
    「シンジ君の柔肌を他人に晒す訳にはいかないからね」
    「う、うん……」
    ビリビリに裂けた背中をシーツですっぽりと覆われ、ホッとして全身の力が抜けた。破れているのは変わらないけれど、丸出しの背中とお尻を見られる心配はなくなっただけでも感謝しなくちゃ。
    「早く更衣室にいかないと」
    「そうだね。急ごうか」
    シーツを身体に巻き付けて更衣室を目指して一歩踏み出す。その度にピリッ、ビリリ、と背後から布が避ける音がして、ビクッと身体の動きが止まる。シーツで隠れているのだから、気にせず走ればいい。そう思うんだけれど足が竦んでしまう。
    「……シンジ君、大丈夫かい?」
    「ごめん、カヲル君。待たせちゃうと思うから先に……」
    「シンジ君を一人になんてしておけないよ。僕が手伝うから、そのまま身を任せて」
    言葉を頭で理解する前に、僕の身体が宙に浮いた。シーツ越しに抱きかかえる手の感触がする。
    「え!? わっ、と……ちょ、カヲル、くんっ」
    「暴れるともっと裂けてしまうよ」
    「で、でも……ぅっ」
    足を動かした瞬間にビリッと大きな音がした。お尻の隙間に何かがくい込んでいる感じがする。これはもう、動いちゃダメだ。
    「すぐに移動するからね」
    カヲル君に抱きかかえられた恥ずかしさと、裂けたプラグスーツからお尻がはみ出している恥ずかしさ。どちらがより恥ずかしいのか。
    考えるのを放棄した僕は両手で掴んでいるシーツで顔を隠した。せめて誰にも見られていませんようにと祈るしかない。
    慣れない浮遊感の中、ゆっくりとした動きで身体が揺れた。僕を怖がらせないように気を遣ってくれているんだと思った。シーツで遮った視界は真っ白で、廊下の様子は何も分からない。
    更衣室までの距離はそれほどなかった。プシュッと自動ドアが開く音が聞こえて、目的の場所に到着したのだとわかる。そして続けざまにカチッとロックを掛ける音を聞いた。
    「到着したよ」
    「うん……本当にありがとう。カヲル君……」
    すごく長かったような、一瞬だったような緊張の時間は終わった。カヲル君のおかげで恥ずかしい姿を晒さずに済んだ。
    カヲル君にはバッチリと見られちゃったけど……男同士だし。お風呂とかで見られてるんだから気にしない方がいい。シーツの隙間からこっそり顔を見てもカヲル君は普段通りだったし……。
    僕を抱えたままカヲル君が数歩進んで、それから身体が斜めに傾いた。お尻に硬い感触がして、下ろされた場所がベンチだと気づく。シーツから顔を出すと隣に腰を下ろそうとしているカヲル君と目が合った。慈愛に満ちた視線を向けられて、胸がきゅんとして苦しくなる。
    「災難だったね、シンジ君」
    「本当だよ……こんなにビリビリに破けるなんて知ったら安心して着れないよ……」
    「耐久テストはしっかりとしてもらいたいね」
    「そうだ、ね……っ」
    「シンジ君?」
    窮地を脱した喜びを噛み締めるのと同時に、また新たなる窮地に晒されている自分に嫌気が差した。身動ぎした瞬間、お尻の谷間のくい込みがキツくなったようで……。もう、こんなスーツ早く脱いでしまおう。


    R18につづく。(たぶん)




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