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    Cxcy75jjuu

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    Cxcy75jjuu

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    七五♀
    7復帰後少しして。

    みだすひと先輩が自分の家に入り浸っている。曰く「過ごしやすいから」だとか。仮にも自分は男で、先輩は女性である。


    「美味し〜七海んち、やっぱ最高だわ」
    アヒージョからのパスタに舌鼓を打つ。黒いアイマスク、長い白髪を後ろにぞんざいにたらしている。椅子に座ると、フローリングに付きそうな長さだ。
    「食べたら帰ってください」
    「エ、やだよ。泊まる」
    「駄目ですよ」
    「なんでさ!今までも泊まったじゃん!ケチ!!てか、終電だよぉ。電車なくなっちゃった♡」
    「瞬間移動でお帰りください」
    「七海がいじめるぅ」
    元気なひとである、全く。時間を考えてほしい。いや、だが、譲るわけにはいかないのだ。なんとなく許してきたから、このひとが入り浸るようになったのだ。過去の自分よ、考え改めてほしい。
    「でも、わたし知ってんだからね、ななみが新しいお布団買ったの。わたしのためでしょ?ねえ」
    「気の所為です」
    「やだやだ、なんでそんなこと言うの。ねえってばぁ!」
    「逆に聞くのですが、何故私の家に寝に来るんてすか?」
    「そういう質問ずるーい。でも答えちゃう〜!七海のお家のベットもおふとんも、寝やすい、最高」
    「メーカーお教えしますね」
    「あとね、このマンションいいよね。わたし高いとこって大好きなの」
    「馬鹿と煙はなんとやらですか?」
    「え?わたしのこと馬鹿っていった?あん?」
    凄んでくるが、手慣れたものだ。
    しかし、本当に器用なひとだ。マシンガントークしながら、パスタを食べ終わる。
    「ヤ、真面目な話、高い場所は呪力とかの影響が少なくて、六眼の負荷が少ないんだよね」
    「……初耳ですよ、それ」
    「言ったことないもん。てか、わざわざ人に言う必要なくない?」
    「ならどうして私に言ったんです?」
    「聞いてきたのおまえじゃん」
    少しオリーブオイルでてかてかとしている唇を尖らせた。七海はティッシュを差し出すと、不思議そうに首を傾げた。口の周りが汚れてますよ、え、拭いて拭いてと唇を突き出してくる。
    目隠しをした美女に唇を突き出されて、動揺しない男がいるだろうか、いや、いない。七海は、冷静に見えますようにと願いながら、ティッシュで汚れを拭いた。
    「んで、なんの話にだっけ?」
    「瞬間移動で帰る話では?」
    「あ、そうそう。七海の隣の部屋買ってもいいかの話」
    「は?」
    そんな話、一ミリもしてなかったが。
    「そしたら、家帰れって言われても直ぐ帰れるでしょ?どうよ」
    「どうもこうも、」
    一瞬良い、と思ったが良くない。そこまでしてここにいたいのか?
    「良くないです」
    頑なな言葉が滑り落ちる。
    「駄目です」
    「絶対」
    「なんでそんなに嫌がるの」
    「部屋には入れてくれるのに」
    「どうして?」
    ぶうたれた。
    五条ははぁと深いため息をついて、髪をかきあげる。美しい絹糸の様な髪がさらりと揺れた。
    「どうしろって。泊まらせてくれないんでしょ。わたしなりに、七海の意思に沿いたいから譲歩したんじゃん。なにがどういけないわけ?具体的に示してよ」
    「そもそも、こんな時間に同僚後輩とはいえ、男の家にくるのが間違っています」
    「いや、知らんし。わたしが来たいから来るんです〜」
    「……それが、一番困るんです」
    頭を抱える。
    「流石に、勘違いしますよ」
    「えっ」
    五条は唐突にアイマスクを下ろした。なんだ、術式でも発動させるつもりなのか、やめてくれ、ここは自分の家だ。
    美しい柳眉が現れ、煌めく瞳が白で縁取られ、きょとんぱちぱちと何度か瞬いた。
    「ほんとに言ってるの」
    「は?」
    「わたし、七海のこと、好きなのに?」
    「はあ」
    沈黙。
    五条悟の顔を正面から見て、大真面目にその整った顔を真っ向から見て、どうにも耐えれなかった。ふと目を逸らす。
    「勘違いしてよ」
    「………」
    「逆に、わたし、誰にでもそんなことすると思われてるの」
    両肘をついて、顎を乗せて、上目遣い。
    「ひどい、傷ついちゃうよ。流石に」
    「……傷ついている顔、ではなくないです」
    「しようか、その顔」
    「やめてほしいです」
    「マジトーンかよ」
    べ、と舌を出した。昔、よく見た顔だった。
    「からかいでも、なんでもなく?」
    「キスでもしようか?なにしたら信じてくれるの?」
    「……なにもいらないです」
    どうして、このひとは、自分をこんなに乱していくのか。わかっていて、やっているのか、それすらも理解できない。いや、そもそも、この人を理解しようというのが間違いなのか。
    「兎も角、今日は、帰ってください」
    なんとか言葉を捻り出す。
    「え、一世一代の告白を?そんな。ヤ、おまえが本気で帰れって言うなら、帰るけど。でも、でもでもでも、答えだけ教えてよ」
    一世一代なんですか、といつもなら言うところだが、それすらも出来なかった。
    ねえ、ぐっと五条は、ダイニングテーブルに乗り上げた。視界の端で、パスタ皿が跳ねたのが見えた。端なのは、顔を両手で挟まれて、このひとから、目を離すなよ、こっち見ろよと強制されたからだ。
    「んふ」
    整った顔が華やいだ。
    「いいよ。帰ったげるね。精々、返答をロマンチックな言葉に飾る練習して」
    ウィンクひとつ。
    「じゃあね、バイバーイ」
    呆気に取られていると、さっと髪の毛の乱れを直し、アイマスクをし終えて、消えた。
    「クソ………」
    ごんとテーブルに頭を当てた。
    なにもかも、乱していくひとである。
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    Replies from the creator

    Cxcy75jjuu

    DONEじゅそしになったごじょうさん
    またのお越しを「うぃーういっしゅあめりくりっすまっす、うぃーういっしゅあめりくりっすまっす」
    口ずさむ、このフレーズが好きなので、僕は年がら年中歌っている。黒のカソックを着て、こんな歌を歌っていたらまるで教徒だけれど、僕は神に仕えるタイプじゃないし、そもそも一神教って好きじゃないのよね。神様って沢山居てもいいじゃない。宗教論争をしたいわけじゃないので、控えておくけれど、どっちかてと僕は崇め奉られる方なんだよね。
    僕の名前は、五条悟。呪術師にして、史上最悪の呪詛師だ。加茂家のおっさんを越えた。ま、といっても加茂憲利のおっさんは倫理観の欠如したマッドサイエンティストの毛が強くて、呪術界に名前を刻んだのだけれど。僕は違う。単純に方向性が違う。僕は人を殺した。呪力で殺した。呪術で殺した。術式で殺した。この手で殺した。頼まれて、気紛れに殺した。そう、つまり、呪詛師ってわけ。元々僕の首には賞金が掛かっていたけど、それが跳ね上がった。え〜ふっしぎ〜呪術師でも首を狙われたけど、呪詛師でも変わんないんじゃ〜〜〜ん。でも、命を狙われる回数は減った、まともな術師は、僕の首なんか狙わない。だって、圧倒的に僕のが強いし。それに僕は、僕を殺しに来たやつに容赦しない。術師だろうが、非術師だろうが、別け隔てなく殺す。逆に殺さないときは、単純に気乗りしないときだけで、それこそ別け隔てなく殺さない。気紛れだ。
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