Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    KiyoNago32

    @KiyoNago32

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 6

    KiyoNago32

    ☆quiet follow

    曦澄プチオンリーのペーパーラリー小説です。
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=14015806
    「永遠に共に」(忘羨)の続きの曦澄。

    Tap to full screen (size:1240x1748).Repost is prohibited
    💘❤😭😭😭🙏🙏😭🙏😭😭🙏💖😭😭👏👏🙏😭😭🙏😭😭😭😭👏😭💕💞👏😭😭😭😭😭👏😭🌋😭😭😭🙏🙏🙏💕💕🐰💕😭😭🙏😭🙏😭👏💒😭😭😭
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄5
    あなたに言えないことがある
     机上に広げられているのは文である。藤色の料紙に麗しい手跡が映える。
     江澄はその文をひっくり返し、また表に返す。
     何度見ても、藍曦臣からの文である。
     ——正月が明けたら、忙しくなる前に、一度そちらにうかがいます。あなたがお忙しいようなら半刻でもかまいません。一目、お会いしたい。
     江澄はもう一度文を伏せた。手を組んで額を乗せる。頭が痛い。
     会いたい、とは思う。嬉しくもある。それと同じだけ、会いたくない。
     会ったら言わねばならない。先日の言葉を撤回して、謝罪をして、そうしたら。
     きっと二度と会えなくなる。
     江澄にはそれが正しい道筋に見えた。誰だって、自分を騙した人物には会いたくないに決まっている。
     江澄は袷のあたりをぎゅっとつかんだ。
     痛かった。痛くて今にも血が吹き出してきそうだ。
     だが、現実に鮮血はなく、江澄の目の前には文がある。
     いっそ、書いてしまおうか。いや、文に書いてはそれこそ二度と会えなくなる。もう一度くらいは会いたい。
     自分がこれほど厚顔無恥とは知らなかった。
     江澄は文を片付けると、料紙を広げた。ともかくも返事を送って日取りを決めよう。
     まだ、日は 1610