合コンに出る話。※注意※
・にょた注意
類×司♀
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「頼む、一緒に参加してくれッ」
「…」
パタン、と読んでいた台本を閉じて僕は溜息を吐いた。先程からこの状態がずっと続いている。
大学に入って3年目、ワンダーランズ×ショウタイムとしての活動は続けたまま僕らメンバーはそれぞれの進路に進んでいた。学科や大学は別れてしまったけれど、四人の時間も大事にしている。
そして、繋がりも大事という事で大学での交友関係もそれなりにしているつもりだ。そんな僕と同じ学科の知り合いから、かれこれ一時間近くこの状態になっている。理由は『合コンに参加してほしい』との事だ。
「何度も言うけれど、僕には恋人もいるし、参加は出来ないよ」
「せめて、せめて最初だけで良いんだッ!!」
「だから、恋人を不安にさせたくないから、参加はしない」
「この通りッ!!自己紹介だけでもいいからッ!!」
必死に頼み込んでくる知り合いの姿に頭が痛くなる。何度断っても諦めてくれなくて、流石に困ってしまう。数合わせにしたって、彼女のいる男が参加して相手側も気まずくなるだけでは無いだろうか。というより、数合わせなら他にも男子生徒は多いのに、何故僕なのだろうか。ちらりと教室を見回すが、ちらほらと生徒の姿が残っている。その中の半分以上は男だ。もう一度知り合いを見れば、とても困っているような顔をしていた。はぁ、とまた溜息が溢れる。
「ちなみに、なんで僕なんだい?」
「相手側が神代が来るならって交換条件出されててな…」
「待って、僕名指しなのかい??」
「今回凄いレベル高い子居るんだってッ!!
頼む!すぐ抜けても良いからッ!!」
ガバッと目の前で土下座までされて、流石に僕は慌てた。そこまでして縁を持ちたい相手って誰なのだろうか。というより、僕に恋人が居ると相手側は知っているのかな?
僕が行って、実は恋人が居るんです、なんて言ったら流石に合コンどころではなくなるだろうし。眉を寄せて唸る僕に、知り合いは涙目でこちらを見上げてくる。ぅ、と言葉に詰まった。これは、傍から見れば虐めているように見えてしまうじゃないか。深く溜息を吐いて、僕はしゃがみ込んむ。ぽん、と相手の肩に手を置いた。
「…自己紹介したら帰るからね」
「あ、ありがとな、神代〜ッ…!!」
ぶんぶんと手を握られて上下に振られる。ぼんやりと脳裏に浮かんだ恋人の顔に、僕はなんとも言えない表情で謝った。
(…これ、バレたら拗ねられてしまうかな…)
僕には高校の時から付き合っている彼女が居る。明るくて正直で真面目、元気があって少し変わっているけれど優しい人だ。ショーが大好きで、僕とショーがしたいと名乗りを上げてくれた。きらきらの金の髪は毛先が淡くグラデーションがかっていて、とても綺麗だ。スマホ画面を付ければ、パッと映し出される恋人の顔にまた溜息が出てしまう。連絡しようかとも思ったけれど、こんな事言えるはずもない。元々、僕が一目惚れしてアプローチを何度もかけた結果の御付き合いだ。ショー仲間でもあるし常に隣にも居たからだろう、向こうも僕のことを意識してくれていたみたいだった。恋はよくわからん、と言って告白を受けてくれた彼女は、付き合ってから更に意識してくれるようになった。そうして大学に入って漸く彼女から「好き」が返ってきたのだ。そんなに苦労して大事に囲ってきた恋人が居るのに、何故合コンに参加することになるのか。もやもやと胸の内に霧がかかる。会場はこの近くで、日時は今日の夕方。当日に誘ってくるなんて何を考えているのか。僕を呼べと言われていて、断っていたらどうするつもりだったんだ。
(行きたくないけれど、仕方がないね…)
のそのそと知り合いに連れられて、教室を出る。一度家に帰って着替えを…。いや、する必要は無いか。特に興味はないし、身なりを整える必要も無いだろう。そんな事よりも、恋人への言い訳の方が大事だ。今日は予定があるからと会えない事になっていたし、僕が参加してもバレることは無い。僕が言わない限り。前にキャスト仲間で打ち上げがあった際、違うグループの女性に話しかけられて、ヤキモチを妬かれたことがあった。愛想笑いしかしていなかったけれど、仲良くしていて嫌だったといわれてしまえば、愛おしさでどうにかなってしまいそうだった。恋愛ごとに疎い彼女が、ちゃんと僕を想ってくれていると感動したのを覚えている。だから、今回も合コンに出るなんて言えばきっと拗ねられてしまうだろう。ムスッとした顔で顔を背けて、「類など知らん」と言われてしまうかもしれない。まぁ、それはそれで可愛いから見てみたいけれど。
(ごめんね、自己紹介したらすぐ帰るから)
彼女の用事が終わったら、夜電話でもして甘やかしてあげたい。きっと困惑されるけれど、僕がそうしたいんだ。そうでもしなければ、このモヤモヤが消えてはくれない。大切な彼女を裏切るような行為に、キリキリと胃が痛む様な気がしている。申し訳なさと罪悪感で気持ちが悪い。脳裏に浮かぶ笑顔の恋人に、僕は何度も心中で謝った。
「ここだここ」
「…」
引き摺られるままお店に着いてしまった。ちょっとお洒落な居酒屋みたいで、中から賑やかな声がする。今すぐ帰りたい。なんで僕、ここにいるんだろう。耳の奥で僕の名前を呼ぶ恋人の声が聞こえる気がする。こころなしか泣いているような声に聞こえて背筋がゾッとした。本当にごめんね。今度デートで君が好きなショーに連れていくから。プレゼントなんて喜ぶような人じゃないから、そんな事しか思いつかない。背中を押されるまま店の中へ押し込まれる。ガヤガヤとした店内に、男女並んでいるテーブルがあった。そこの1人がこちらに手を振ってくる。キリキリ痛む胃は気のせいではないらしい。心臓もズキズキと痛む。罪悪感が押し潰されそうなのに、人前に立つことに慣れてしまった僕はしっかりと愛想笑いを浮かべていた。
「ごめん、遅れたッ!」
後ろから知り合いがそう声をかける。多分女子側の幹事だろう女性はニコリと笑った。促されるままに端の席へ向かう。カタン、と椅子を引いて座ると目の前から「あ」と聞こえた。
「類ではないか!!」
「…ぇ、司くん?」
聞き慣れた声に思わず顔を上げれば、目の前に恋人の司くんが座っている。ぱちぱちと瞬きするけれど司くんは消えないし声も幻聴ではなかった。にこりと笑って、司くんは僕へドリンクのメニュー表を手渡してくる。
「類も参加していたんだな!
今日は会えないと思っていたから、嬉しいぞ」
「……待って、なんで司くんがいるんだい?」
「む?今日は予定があると言ったはずだが…?」
きょとん、と首を傾げる司くんに、僕は開いた口が塞がらない。確かに、今日は予定があると聞いていた。けれど、合コンに参加するなんて聞いてないよ。不思議そうにする司くんに、僕は頭が混乱していて、何を聞いていいか分からない。ふと視線を横へ向けると、他の参加者達がこちらを見ていた。幹事の二人が顔を逸らしているのが見えてしまう。
(……もしかして…)
もう一度司くんを見れば、彼女はにこにことしている。服装は普段の私服よりしっかりとしていた。待って、そんなかわいい服持っていたっけ?見たことない服装にちくりと胸が痛む。
「恋人のいる司くんが、なんで合コンに居るのかな?」
「…ごう、こん?」
ちらりと司くんが隣の女性を見る。ふいっと顔を逸らされている事から、彼女は知らされてなかったのだと知れた。予想が当たって少しホッとする。少し間を置いて、司くんが僕の方へ顔を向けた。ぶわっと一気に赤くなる司くんが、慌てて両手を振る。
「ち、違うんだ、類ッ!飲み会だと言われていたからッ…」
「…そう、ならその格好はどうしたんだい?」
「こ、これは、皆可愛い格好で来るから、オレの服装もって、用意されていてだなッ…」
「へぇ…」
どうりで見たことない服を着ているわけだ。僕たちの会話で察したのだろう、幹事の二人がサッと青ざめている。どうやら、二人とも僕らの恋人の有無は知っていたみたいだね。つまり、知り合いの言っていた「レベル高い子」って言うのは、司くんのことのようだ。にこり、と僕は笑顔を貼り付けて司くんの方を見る。彼女は僕と目が合うと困ったように眉を寄せつつ、笑いかけてきた。まぁね、司くんは知らなかったみたいだし仕方ないかもしれない。ただの飲み会なら僕だって特に何も言わないしね。けれど、やっぱりすんなり納得は出来ない。
(というか、僕はさっきまであんなに悩んでいたのに…)
罪悪感で胃に穴が開きそうなほど悩んだ僕の葛藤は何だったのだろうか。これでもし僕の参加する合コンではなかったら、騙されたまま司くんは参加していた事になる。そうなれば、僕の知り合いが言っていたように「レベル高い子」の司くんは他の男に言い寄られていたと思う。当の本人は全くその気はないにしても、だ。それは考えるだけで面白くはないし、平然とここにいる司くんにももやもやする霧が溢れてしまう。
「ま、まぁ、とにかく始めようよ」
「そうだな!人数は揃った事だし…」
幹事の二人がちらりとこちらを見てから笑顔でそう言った。この状況で始めるのか。まぁ、時間は限られているし仕方ないだろう。ならば、と僕は参加者へ笑顔を向ける。
「それでは、自己紹介から始めようじゃないか。
僕は〇〇大学の神代類、普段はフェニックスワンダーランドでショーキャストをしているよ。よろしくね」
舞台に経つ時のような話し方で、早口に自己紹介をした。全員が呆気と僕を見ている。そのまま司くんに「はい、次は司くんだよ」とふった。驚いた司くんは、すぐ普段の調子を取り戻して笑顔を浮かべる。
「オレは△△大学の天馬司だ!
類と同じくショーキャストをしているから、良ければ今度見に来てくれ!」
「うんうん、さすが司くんだね」
実に堂々とした自己紹介だったよ。ガタン、と立ち上がって僕は司くんの隣に立つ。グッとその腕を引き上げれば、彼女は「え…?」と小さく言葉を零した。机の上に財布から1万円札を取り出して置く。自己紹介まで居れば良いって話だったからね。もう紹介は済ん事だし、問題は無いはずだ。
「それじゃぁ、司くんはこのまま僕がお持ち帰りさせてもらうね」
「ぇ…ま、待たぬか、類ッ…?!」
司くんの肩を抱いて、僕は呆然とする店内をさっさと出る。まだ夕方だから少し明るい道をずんずんと進んでいく。僕に手を引かれたままの司くんは首を傾げて困惑していた。そのまま黙って僕は司くんを一人暮らしを始めた自宅に引っ張り込む。何度も来ている僕の部屋に、司くんは漸く口を開いた。
「る、類、いきなりどうしたんだ?」
靴を脱いで、促されるまま奥へと進む司くんに、僕はにこりと笑顔を貼り付けた。ソファーに座るのを見計らって、口を開く。
「正直僕も参加する事になっちゃったから、司くんだけを責められないけれど、もう少し危機感は持ってくれないと困るよね??」
「ぇ…?お、怒って、る、よな…?」
「とても、ね」
逃げられないよう司くんの両側からソファーの背もたれに手をついた僕に、ひくりと彼女の顔が引き攣る。あの場に僕も居たから同罪だとは思う。思うけど、僕はかなり断ったし胃が痛くなる程罪悪感に苛まれて終わった後どうやって司くんを甘やかそうかと散々悩んだと言うのに。当の本人は飲み会と騙されてけろりと参加していた。僕ばかり悩んでいたのが馬鹿みたいじゃないか。
「すまん、まさか合コンだとは思ってなかったんだ…」
「それはさっきも聞いたよ」
「し、知っていたら断っていたぞッ…!」
「当たり前でしょ」
知ってて参加されてたら泣いてしまうよ。僕がどれだけ苦労してここまで来たと思ってるのか。うりうりと額を擦り合わせれば、司くんの手が僕の服を握る。逃げるつもりはない、と言われている気がして少し安心した。
「でもね」
「む…?」
「知らずに参加して他の男に持ち帰られたら、どうするつもりだったんだい?」
「そ、それはさすがに逃げるぞ」
「僕は君ほどお人好しで流されやすい子は知らないよ」
司くんがムスッと眉を寄せる。そんなことはない、と言いたげだ。けれど実際、少しだけ話そうとか、落し物をしたから探すのを手伝って欲しいとか助けを求められたら二つ返事で返してしまうのが司くんだ。まして飲み物に薬でも入れられたらどうするつもりなのか。世の中善人だけでは無いと言うのに。むに、と司くんの柔い両頬を摘む。みーっと軽く左右に引っ張れば、てしてしと司くんの手が僕の手を叩いた。
「うーいーッ…!」
「今日、レベル高い子が来るって僕の知り合いが騒いでいて、それが司くんの事だって知った時、正直肝が冷えたよ」
「ぅ…」
「もし、僕があのまま参加を断っていたら、誰かに司くんが取られちゃうんじゃないかって、怖くなった」
パッと手を離して司くんを抱き締めれば、彼女は小さく「すまん」と謝る。僕の背中に腕を回してぎゅっと抱き締め返してくれて、伝わる体温と心音に安堵した。どれだけ僕が想っているかなんて、司くんには伝わらない。けれど、彼女は誰もを惹き付けるスターなんだ。明るくて優しい司くんだからこそ、周りに人が集まる。僕はその一人だし、何度もアプローチをかけて漸く司くんの恋人になれたんだ。ここで横取りされたら、司くんを殺して自分も死ぬ覚悟はあるよ。
「…こっちも、今日、凄いイケメンが来るからって、頼み込まれて…」
「…ん?」
「…それが、まさか類だと思わなかったから…」
俯く司くんが、すり、と僕の胸元に顔を寄せる。そういえば、僕も名指しされていたんだっけ。という事は、司くん連れて来てと誰かに言われていたから、今回参加させられていたのかな。それはそれで腹は立つけれどね。
「飲み会とは聞いていたから、まさか合コンだとは思わなかったが…その、オレも、類の気持ちは、わかった…ぞ…?」
「司くん…」
自分の恋人が知らない間に合コンに参加している、なんて不安でしかないと、司くんにも伝わったのだろうか。ぎゅ、と抱き締めてくる司くんの背に手を添えて、そっと頭を撫でる。知らないところで、他の人に言い寄られていたら嫌だよね。僕も自己紹介だけだから、なんて言い訳して結局参加してしまったから、司くんだけを責められないよ。心の中で謝った所で、司くんに嫌な思いをさせてしまうことに変わりはないからね。する、と両手を優しく司くんの頬に添える。綺麗な琥珀の瞳が揺れた。そこに映る僕は、優しく微笑んでいるように見える。
「だからって飲み会だと言われた言葉を信じて参加した事は許せないからね?」
「…ぇ…」
「合コンと知らずに参加したなんて、そっちの方がよっぽど危機意識無さ過ぎて凄く不安だし、僕も流石に今回は不安を通り越して頭にきているからさ」
「ゃ、るぃ…?か、顔が怖いんだが…え…」
「僕の気持ちが分かったんだよね?
なら、今後出かける時は行き先と帰り時間の連絡、それから送迎も全部させてくれるよね?」
「いや、流石にそれは…」
「おや、司くんは僕が不安で押しつぶされそうになっても構わないってことかな?」
「ぅ…うぅ…」
にっこりと笑顔で捲し立てる僕に、司くんは目線をそらす。逃げられないようしっかりと頬を掴んで僕は離さない。言っておくけれど、あの場所でけろりとしていた司くんの事は今でも本当に怒っているんだよ。なんであの状況で気付けないのかなって。テーブルのセッティングも席の座る位置もどう見ても合コンなのに全くそうだと疑わなかった司くんの能天気さには本当に頭が痛かった。こうなるくらいなら、司くんが今後飲み会に行く時は全部ついて行きたいくらいだ。否、僕と一緒で無いものには参加もさせたくない。
「だ、騙されてしまったのはすまないと思っている!
だ、だが、オレは本当に類が好きで…」
「僕が好きって言ってくれるのは嬉しいけれど、知らないところで君が襲われる方が僕は嫌だよ」
「そ、それは気を付けるッ…」
「気を付けてどうにかなるものではないだろう?」
「ッ〜……」
司くんがまた悔しそうな顔をする。顔は怒っているのか恥ずかしいのか、真っ赤に染まっていて可愛らしい。両手は僕の胸元を掴んでいて、少しだけ震えていた。ちゅ、と額に口付ければ、ぴくりと肩が跳ねる。
「類、今日は意地悪だ…」
涙の浮かんだ目で睨まれても怖くもなんともない。逆にもっと分かるまで意地悪してあげたいくらいだ。鼻先にも一つ口付けて、僕は彼女の目尻をペロッと舐める。
「なら、僕を不安にさせた分、たっぷり甘やかしておくれ」
「ひぇ…」
ぽす、とそのままソファーに司くんを押し倒す。元々飲み会参加の予定だったなら、この後の予定もないだろう。ならば空いた時間は恋人の僕のために使っても問題ないよね。普段デートの時くらいにしか着てくれないような可愛らしい服の上から司くんの体を手で撫でる。僕の言葉の意味を理解した司くんが、慌てて僕の肩を押した。真っ赤な顔を更に赤くして顔を逸らしているけれど、まだ腹の虫は収まりそうにない。ちゅ、と態と音を立てて首筋に吸い付けば、司くんから甘い声が零れた。
「ま、待て、類ッ…話し合おう!今後の事についてもッ…」
「うんうん、まずはお互いの愛を確かめてから、たっぷり話し合おうじゃないか」
「ば、バカ類ぃいッ」
そうして叫ぶような彼女の抗議の声が、甘い嬌声に変わるまでたっぷりと甘やかしたのは言うまでもなく。
その後、司くんが泣きながら今後は僕にも相談すると約束してくれた。
どうやら、僕のお怒りが相当精神的に来たようだ。
もう怒ってないよ、と甘やかすまで、司くんはべしょべしょになって謝っていた。
僕としては、会えないと思っていた日に可愛らしい姿の恋人と愛し合えたから結果的には良かったかもしれないね。
その後、司くんが今回の事を学んで飲み会とかの参加に警戒心を持つようになった。曰く、「類に意地悪されるよりマシ」との事だ。僕そんなに酷いことしたつもりも無いのだけれど…。どちらかと言えば、甘やかしたつもりだからなぁ…。まぁ、司くんが僕を大事にしてくれてるって再確認出来て良かったかな。
「…そういえば、類も合コンに出ていたよな?」
「自己紹介までって土下座までされたからね」
「…その、誰か気になる人とか…いた、り…」
「おや、ちゃんとお持ち帰りしたじゃないか」
「ッ…?!」
「司くん以外は見ていなかったからね」
「……バカ類…」
たまには合コンも、いいかもしれないね。