三分祈れswap麺埋め
その日は朝から酷く暑かった。身体に纏わりつく熱気が不愉快で鬱陶しかった。だから自分はずっと苛立っていたし、それも仕方無い事だった。
「はー、はあ、…」
ぎらぎらと照りつける陽光の鋭さに喘ぐ。流れた汗で三つ編みが左頬に張り付いて、叩くように手で払い除けた。それで……そう。日が高くなった頃に来客があったのだ。
客と呼ぶのも憚られる不躾な人間だった。口争いになるのにそう時間は掛からなかった。切っ掛けは…何だったか、忘れてしまった。ただ兎に角非道い事を言われたのだ。
「…………」
額に浮かんだ汗を拭う。視線を落とすと、警告色らしい鮮やかな赤が散っている。雲ひとつ無い青空と薄く淡い黄色の地表が広がる景色に似合わないその色は不快な存在感を放っている。
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