Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    野イタチ

    @itcnomaho
    成人済腐/いろんなジャンルを書きます/今書いてるのは兼堀・進京・ガエアイ·花憐·おおこりゅ(大こりゅ?包こりゅ?)

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 19

    野イタチ

    ☆quiet follow

    おおこりゅ(包こりゅ/大こりゅ)
    キス22箇所 額(祝福/友情)です。
    祝福でも友情でも無い気がしますが、とりあえず額にはキスしてます。

    #刀剣乱腐
    swordCorruption
    #包こりゅ
    envelope
    #おおこりゅ
    #大こりゅ
    first-class
    ##おおこりゅ
    ##キス22

    二、額(祝福/友情) 召集がかかった後の本丸は慌ただしい。出陣する刀たちはもちろん、装備品や弁当など、それを用意する者たちも、一斉にバタバタと廊下を行き来する。あらかじめ、審神者の指示はあるが、それでも、念には念を入れる。誰しも誰一人として欠けたくはない気持ちは強い。
    「大包平。そろそろ支度しなくちゃ。」
    小竜は大包平に抱かれていた。
    「まだ、時間はあるだろう。」
    大包平は小竜の首筋の竜に舌を這わす。
    「出陣のとき、足腰立たなくなってたら、どうするつもりさ。」
    「そこまではしない。」
    「嘘は言わない。」
    小竜は何とかして、大包平の腕から脱出しようとするが、大包平はなかなか離してくれなかった。
    「本当に遅れるから、離してくれる?」
    小竜が真面目な顔で大包平を見る。その顔に、さすがの大包平も手を離さずにはいられなかった。
     布団には、まだ小竜の温もりが残っている。その上に転がったまま、大包平は小竜の戦支度を見ていた。小竜はピンを口に咥え、乱れてしまった髪を結う。慣れた手つきで、スーツを着てその上に鎧をつける。そして、たくさんの道具が入ったバックを身につけた。
    「それは邪魔にはならんのか?」
    身の軽い大包平としては、小竜の姿は重装備に思えた。大包平も何度か質問したことがある。
    「必要だと感じたことはあるし、逆に無いと戦えなくなりそう。」
    「そういうものか。」
    「そういうものだよ。」
    小竜はジャケットを羽織る。
    あのね。と、小竜は大包平に背を向けたまま言う。
    「昔はどこかへ行くための、旅道具だと思ってたけど、最近は帰るための道具かなって思うようになったんだよね。」
    耳が赤いのは、髪を結ってしまったので、大包平からも見えてしまう。どんな顔をしているのか、大包平は見たかった。大包平が着流しを羽織って立ち上がろうとしたとき、小竜が大包平のほうを向いた。
    「もちろんキミのところにね。」
    小竜は片目をつむる。その仕草が照れ隠しでも、大包平には、ちゃんと伝わっている。二人ははにかんだ。
    「ほら。忘れるな。」
    それは、端がほつれた御守りだった。彼らは新しい物はもらわずに、一緒の出陣以外は、交互に使っている。もう、効果があるとも知れないそれだが、その代わり二人分の想いがつまっている。
    「忘れるわけ無いじゃないか。」
    小竜はそれを、たくさんのポーチの中ではなく、胸のポケットの中に入れる。
    「ちゃんと帰って来い。」
    大包平は小竜の額に口付ける。
    「約束するよ。」
    小竜がマントを身につけるまでの束の間、二人は抱き合った。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💖💖💘💘
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    野イタチ

    DONEこのタイトルで書くのn回目なんですけど、好きだから使っちゃう。
    おおこりゅのピロートークです
    三千世界の鴉を殺し主と朝寝がしてみたい明け方、大包平は目を覚ます。遠くでカラスが鳴いている。まだ部屋の中は青く、陽は昇っていないようだ。大包平の腕の中で眠る小竜を見る。彼はまだ起きそうになかった。
     夏至を抜けたいえ、昼は長く、夜は短い。二人で居ればなおのこと。起こすのも何かと大包平は思っていたが、指先が勝手に小竜の金色の髪を梳いた。ざんばらな猫っ毛は、髪を結っていないと、頬に落ちて邪魔そうだった。大包平はその髪を耳にかけてやる。その感触なのか、小竜がもそりと動いた。起こしてしまったのかと思ったら、大包平の胸の方に身体を寄せる。
    (いつもは甘えてこないのに)
    小竜の微かな仕草を見逃してしまうと、彼は本当にそっけない。だから、毎日小竜を見ていることになる。大人しくなるのは閨の中くらいか。小竜の髪を弄びながら、大包平は小竜の枕と化している、自分の腕を見る。そこには小竜が齧った痕が付いていた。日に日に小竜の噛み痕が増えていく。情事の時、小竜は尖った犬歯で、思いっきり噛んでくる。それは大包平が小竜に付けた赤い痕よりも、長く残る。数が増えるたびに、あまりまっすぐに話さない彼の、愛情のようで、大包平は嬉しかった。
    1145