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    ツ。(月灯)

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    エイ○アンズエ○アの辰豊140+‪α‬字SS倉庫
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    #エイリアンズエリア
    aliensArea
    #辰豊
    #SS

    ◆1.辰豊で今日のお題は『それでは皆様、良き余生を!』です。

    「お前、あの時、なんで死のうとしたんだよ」
    「あの場面で生き残っても仕方ねぇだろ」
    ゆるやかに立ち上る煙を見つめながら豊は視線を合わせない。まっすぐ過ぎる視線に貫かれれば何かが崩壊してしまいそうで。
    「生き残ったんだから、生きろよ」
    「……さてね」
    良き余生を過ごせるかどうか、それは目の前の相手にかかっているような予感が煙とともに通り過ぎていった。

    ◆2.辰豊で今日のお題は『誰かの代用品』です。

    誰も誰かの代わりになんてなれないと知ることは大人になるための儀式の1つなのだろうか。
    同じ高さの目線、短くて硬い髪、でかい手の平、骨太な身体。
    余りにも違いすぎて代わりになんてなるはずが無かった。

    ◆3.辰豊で今日のお題は『夢で逢いましょう』です。

    夢の中で会っても全然嬉しくない。案外低い声も、幼く笑う顔も、心配そうな視線も、怒鳴り返してくる声も、包帯の下の手も、真っ赤な顔も、全部リアルで確かめたい。なのにお前ときたら。
    「今日夢にお前が出てきてさ」
    少し得した気分だなんて本物の前で言うんじゃねえよ。目の前の本物に集中してろバカ。

    ◆4.辰豊で今日のお題は『夢幻に過ぎない』です。

    隣で眠りこける男を見てこれは夢幻だと思ってしまう。あまりにも都合が良すぎるだろ。
    自分がよくねぇのはわかっているがどうにも悪態付くのを止められない。なのにお前は怒ったり呆れたりしながらも俺を懐に入れた。余りにも都合が良すぎて、それでもこのぬくもりを手放そうとは思えなかった。

    ◆5.辰豊で今日のお題は『今度こそ二人で』です。

    もう何度その言葉を胸の内で呟いたかわからない。子持ちのような境遇の人間と付き合うのだから仕方ないとは思っていても癪に障る。
    「兄ちゃん、たまには2人で出かけなよ」
    恋人の、年が離れた妹に気を使われた事実を受けて「なんで?」なんてぬかす鈍感な恋人に。今夜は心ゆくまで八当りしようと決めた。

    ◆6.辰豊で今日のお題は『責任とってください』です。

    責任、とれよ。俺をこんなにした責任を。
    人を好きになるなんて止めたはずで、信用なんてしないと決めていたんだ。なのに、お前は。
    どうしてお前を好きになってしまったのか。どうしてお前のことを信じたいと思うのか。
    なあ、責任とってくれよ。一生かけて。
    きっと断らないだろうと俺は確信していた。

    ◆7.辰豊で今日のお題は『初恋は実らないらしい』です。

    初恋は実らないなんて、これほど皮肉な言葉があるだろうか。結果がわかっているなら恋なんてしたくなかった。豊はそう思いながら目の前の恋人を見る。初恋が実った幸福を噛み締めている顔が無性に腹立たしくて。だからと言って手放すことも出来なくて。結局八当りと愛情をぶつける関係を続けていた。

    ◆8.辰豊で今日のお題は『世界で一番』です。

    俺が悪いのだと思う、多分。恋人が出来たのは初めてのことで何をどうしたら相手が喜ぶのかさっぱりわからねぇ。なんであいつはいつも怒ってんのか。気持ちは伝えてるし応えてもらったはずなのに。いっそ世界で1番とでも言えばいいのか。そう言えばまたあいつは嘘吐きって怒る事くらいはわかっている。それでも幸や太郎とは別枠で1番大事に思っている。比べるものではないから別枠だ。別枠で世界で1番。それをわかって貰える日がくるまで、怒られながら伝えていく。

    ◆9.辰豊で今日のお題は『キミと世界、どちらを選ぶ』です。

    世界なんてどうでもいい物を選ぶ理由がないからお前を選んでやるよ。
    そんな言葉を煙と共に吐き出したら恋人は少しびっくりした顔を見せた。
    消去法が気に入らないのかよ…迷わずお前を選ぶなんて、迷わず俺を選ばないお前には言ってやらねぇよ。

    ◆10.辰豊で今日のお題は『いい子だね』です。

    いい子だなと薄く笑う恋人に不満を持つ。昼に言われても夜に言われても馬鹿にされている感が拭えない。
    お前が思うほど俺はいい子なんかじゃねえ。いい子だったら俺の都合を押し付けて恋人に我慢させ続けるなんてしないだろ…だからって幼い家族の手を離せない。自分が酷く我儘だと自覚した夜だった。

    ◆11.辰豊で今日のお題は『イケナイ事しましょうか』です。

    イケナイ事を教えてやるよと笑いながら近づいてくる。
    酒?煙草?セックス?
    待て。そんな選択肢があるかよ。そもそも俺は未成年だから前2つは選べねぇ。事実上選べる選択はひとつ。だからって選んでいいものじゃねえだろ。
    お前に届くまであと3歩の距離が、酷くもどかしいと思ってしまった。

    ◆12.辰豊で今日のお題は『触れてもいいですか』です。

    いつまでたっても触れてこない年下のガキにイラついた日々は確かにあった。触れてくれれば何かが変わると、自分が一番になれる気がしていた。結局は触れられても変わることはない。今更気付いても触れられなかった頃に戻るのも嫌で。「触れてもいいか」あの時の必死な顔を思い出しては溜息をついていた。

    ◆13.辰豊で今日のお題は『繋がれた鎖』です。

    運命の赤い糸なんてものを信じるほど子供でもロマンチストでもない。それでもお前を捉えておけるなら頑丈な鎖がいい。指だけじゃなく、全身を絡めとって繋ぎ止めておきたい。
    そしてそんなことが出来るはずが無いと知っているくらいには年齢も経験も重ねた俺は​、無い物ねだりと知りながら唇を奪った。

    ◆14.辰豊で今日のお題は『とろけるくらいに愛して』です。

    ドロドロと溶けていく思考。この時が一番好きかもしんねぇ。酒に酔うようにお前に酔っていられる。必死で吸い付いてくる唇。抱きしめてくる熱い腕。密着する体。絡み合う舌が溶け合っていく。
    愛してくれなんて口にはしねぇけど愛されてると思える瞬間を探したくてその先を求めた。

    ◆15.辰豊で今日のお題は『手を伸ばす』です。

    お前のその手は卑怯だろ。あんな風に伸ばしてきて、物理的にも精神的にも救われてしまった。認めたくないけどなったモンは仕方ねぇ。この先も自分にだけこの手を伸ばせと言えないのが不満だ。でもそれも仕方がないから、足りない分はこっちから手を伸ばしてやるよ。だから、きちんと掴んでいろ。

    ◆16.辰豊で今日のお題は『消えないキズを刻み込む』です。

    背中に爪をたてる。後で文句を言われるが無意識だから仕方ねぇだろと誤魔化していた。何度も着ける傷はうっすらと痕を残している。自分が刻みつけた傷痕が喜びを運んでくる。もっと刻みつけたくて誘いをかけた。
    悪い大人に捕まって運が悪かったと諦めてくれ。

    ◆17.辰豊で今日のお題は『愛は無敵』です。

    愛があれば何でもできるなんて事は無いと思い知ったのはいつだったか。愛があれば無敵だなんて綺麗事は通用しない。
    いつもどこか不機嫌な恋人に、心から笑っていて欲しいとか俺といて嬉しいと思って欲しいのに。
    愛がこんなに難しいとは知らなかったけど手を離すことだけはしないと決めていた。

    ◆18.辰豊で今日のお題は『思い出すらも消えゆく』です。

    思い出と呼べるような記憶はもう数える程しかない。それすらも消えゆくことを自覚してる。もう手に入らないことも。
    なのにお前は事もなげに手を伸ばしてくるんだ。
    家族なんていらない、お前がいればいいと聞いたらお前はどんな顔をするのか知りたいし知りたくないと強く思った。


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    咲楽優

    MEMO他サイトにて公開しているサウンドノベルです
    バックログで文章を確認出来ないつくりにしていたのでテキストにしてみました
    タイトル【Endless road】
    ※約900字
     ダークファンタジー系
     一部残酷な表現が含まれます
      この物語はフィクションです

    (ひとりごと)
    確かにギャレリアの方が機能は豊富だけど私はこっちも好きです
    あるところにひとりの男がおりました
    男は頭からマントをかぶり、手にはつえを持っています
    その男がどこからやって来たのかは分かりません
    男はある目的を胸に、旅をしていました

    男は旅をしています
    あるとき、耳の長い少年が声をかけてきました
    「ねえ、君はどうしてつえをついているの?」
    男はこう答えました
    「私は足が不自由だからだよ」
    男は曲がった足をさすりながら言いました

    =男は昔、ある国の王様でした=

    男は旅をしています
    あるとき、羽の生えたおじいさんが声をかけてきました
    「おぬしはどうしてマントをかぶっているのじゃ?」
    男はこう答えました
    「それは、私の顔が醜いからだよ」
    男はマントを深くかぶりながら言いました

    男は旅をしています
    あるとき、尾びれの生えた女が声をかけてきました
    「あなたはなぜ旅をしているの?」
    男はこう答えました
    「ひとりぼっちはさみしいからだよ」
    男は遙か彼方を見つめながら言いました

    =男は昔、大きな罪をおかしました=

    花ほころぶ丘をこえ、砂塵(さじん)の嵐をぬけました
    海を渡り、広い草原にたどり着いたところで男は腰をおろします
    野原にはゆるやかな風が吹い 943

    あかぎ(利便事屋のすがた)

    DONE初詣SS3人目はイレイナ√です。このSSはデート気分が味わえるようにあえて舞台背景は現代の初詣の状況に合わせてます。ご了承おば。後はデミア√を残すのみ!突然ですがここで問題です。今、隣にいる灰色の髪を綺麗に結い上げた麗しき和服美人は誰でしょう?
    「そう、私です」
     弾むような声色でこう答えたのは今、一緒に初詣の後のお楽しみ‥屋台巡りを楽しんでいる灰色の魔女イレイナ。
     今日の彼女の装いも新たな年への澄み渡る気持ちに合わせたかのように鮮やかな瑠璃色の振袖で柔らかな色合いの花の模様があちこちにあしらわれている。それに加え、帯飾りの魔女の証、帯揚げの飴色に輝くファイアアゲートのブローチ、袖や襟からちらりと覗かすレースの飾りもこの振袖の魅力を十分に引き出している。
     イレイナ自身も自他共に認める美貌だけでなく、最年少で魔女になる位の才能に溢れた才色兼備という事もあり、すれ違う度に道行く人の視線をも引き付けている。
     まさか新年早々からこんなにも素敵な娘と一緒に初詣ができるとは神様もどでかいお年玉を用意してくれたものである。
     改めて屋台周辺を見渡すと嫌でも飯テロを引き起こす食べ物系、おみくじ同様、運試しの要素もある遊び系、中にはマッチョの奇術師によるパフォーマンスなんてのもあってとてもじゃないけど一日だけじゃ全部を回り切れなさそう。
    「ここの 1264