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    4月4日、降志の日にちなんだ小話です。
    志保さんは警察関係のどこかの研究所で働いてると思われます。(適当)

    #降志
    would-be

    「今日、何の日か知ってる?」


    いきなり投げかけられた問いに宮野志保は大きな瞳を瞬かせた。
    「……地雷に関する啓発および地雷除去支援のための国際デー?」
    「一言一句違わずに即答できる聡明な君が好きだよ」
    ハリウッドスター顔負けの美貌を持つ男に、にっこりと微笑まれ『好きだよ』と言われても志保の鉄仮面は崩れない。
    「それはどうも。正解なの?」
    「僕が求める答えではない。よってデータは渡せないな」
    「それは困るわ。そのデータがないと今日中に仕事が終わらないわよ。……4月4日よね、何だったかしら。あ、トランスジェンダーの日?交通反戦デーも今日だったかしら?」
    「どちらも不正解。降参?」
    にやりと笑う降谷零に志保は特大のため息をお見舞いした。
    「……で?正解は?」
    「君と僕の日」
    「……は?」
    「零の0と志保の4、04月04日だから僕と君の日だろ?」
    「…………」
    くだらないわね、という言葉を飲み込んだ志保は「なるほどね…」と呟いた。
    「だから去年の4月4日に入籍しようって言い出したのね?」
    「そういうこと」
    降谷が差し出したUSBを受け取ると志保はにやりと笑い返す。
    「じゃあ今日中に揃って家に帰って、記念すべき初めての結婚記念日を祝いましょうか」
    「ああ。19時に研究室に迎えに行くよ、奥様。」
    返事の代わりにUSBをヒラヒラと振って志保は部屋を出て行った。降谷も報告書を仕上げるべくパソコンに向き直る。
    口元を緩めてボソリと呟く。


    「素直に結婚記念日だと答えない君が、好きだよ」

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    黒護にゃちょこ

    MAIKINGかきかけの降志小説から抜粋解毒薬が無事必要在るべきところに渡った後は、私は恐らく然るべき処分を受けるだろう。そうなる前に、母からのテープを最初から最後まで聞かなければと思い、部屋で一人、ベッドに横たわりながらカセットのスイッチを付けた。

    古ぼけた音が途切れ途切れに響き渡る。このテープは、そろそろ限界なのだ。眼を瞑りながら母の音にひたすら集中すると、この世とあの世が繋がる感覚に陥る。途切れる度に現実に押し戻されるので、まるで「こちら側にくるにはまだ早いわよ」と言われているようだ。音の海に流されていると、ふと「れいくん」という単語に意識が覚醒させられた。

    「れいくん」

    その名を自分でも呼んでみる。誰だろう。巻き戻して再度テープの擦る音を聴くと、どうやら母に懐く近所の子どもらしかった。

    「将来は貴女や、日本を護る正義のヒーローになるって言ってたから…もしかしたら、もしかするとかもしれないわね」

    もし、叶っていたら、その「れいくん」とやらは、警察官にでもなっているのかしら。…いえ、きっと、そんな昔の約束なんて…白鳥警部じゃあるまいし。それに、今更だわ。

    「もう決着は着いちゃったわよ…れいくん」

    あまりにも 676