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    ao_lake

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    webオンリー用半ロナ原稿の冒頭
    25年後の半ロナのところに高校生のロナルドが現れる話(半ロナが結婚してます)

    夜の繁華街に学生服の少年が一人、立ち尽くしていた。
    その少年に半田が声を掛けたのは、かつての“彼”に似ていたからだろう。パトロールの最中とはいえ、吸血鬼ではない相手に職務質問することはあまりない。
    「君は高校生だな。こんな時間に何をしている?」
    夜でも目立つ銀髪の少年は声を掛けた途端にびくりとあからさまに身体を震わせた。
    「別に怖がらせようとしているわけではないんだ。もうすぐ夜の十二時になる。高校生が外出していい時間ではない。分かるだろう?」
    できる限り警察官らしく諭すように半田は言った。かつて若かった頃の自分だったならば厳しく一喝していたことだろう。それが効果的でないことが分かるくらいには歳と経験を重ねた。
    黙ったまま少年はうなずく。
    「このままだと、君を深夜徘徊で補導しないといけなくなる。早く家に帰りなさい」
    「吸対の人ですよね……?」
    「そうだ。吸血鬼対策課でも警察官だからな。非行少年を補導する権限はある」
    実際には少年課に一報を入れて引き継ぐだけだが。権限があるのは嘘ではない。
    「俺、なんかよく分からないまま気づいたらここにいて……街の様子とかも全然変わってて……どうしたらいいか分からなくて……!」
    泣きそうな顔で訴える少年の顔はあまりにも昔の“彼”に瓜二つで、心臓が大きく脈打つ。動揺を悟られないように半田は落ち着いた声で言った。
    「その制服からすると新横第一高校の生徒だな?生徒証を持っているだろう。見せなさい」
    少年は持っていたカバン――家庭科の時間に作ったような子供っぽい柄のナップザックから生徒証を取り出した。
    そこに記された氏名と生年月日を見た瞬間、半田は自分の目を疑った。
    そんなことがあるはずはない。だがしかし、この少年は明らかに――



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    TRAININGぐだマンワンドロワンライ
    お題「天使の囁き/ダイヤモンドダスト」
    はぁ、と吐き出した息が白く凍っていく。黒い癖毛を揺らしながら雪を踏みしめ歩く少年が鼻先を赤く染めながらもう一度大きく息を吐いた。はぁ。唇から放たれた熱が白く煙り、大気へと散らばっていく。その様子を数歩離れたところから眺めていた思慮深げな曇り空色の瞳をした青年が、口元に手をやり大きく息を吸い込んだかと思うと、
    「なぁマスター、あんまり深追いすると危ねぇっすよ」
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    YOI_heys

    DONE第1回 ヴィク勇版ワンドロワンライ『ひまわり』で書かせていただきました!
    ひっさびさに本気出して挑んでみましたが、急いだ分かなりしっちゃかめっちゃかな文章になっていて、読みづらくて申し訳ないです💦これが私の限界…😇ちなみにこちらhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17839801#5 の時間軸の二人です。よかったら合わせてご覧下さい✨
    第1回 ヴィク勇版ワンドロワンライ『ひまわり』※支部に投稿してあるツイログまとめ内の『トイレットペーパーを買う』と同じ時間軸の二人です。
    日常ネタがお好きな方は、よかったらそちらもご覧ください!(どさくさに紛れて宣伝)



    第1回ヴィク勇ワンドロワンライ『ひまわり』


    「タダイマー」
    「おかえり! って……わっ、どうしたのそれ?」

    帰ってきたヴィクトルの腕の中には、小ぶりなひまわりの花束があった。

    「角の花屋の奥さんが、持ってイキナ~ってくれたんだ」

    角の花屋とは、僕たちが住んでいるマンションの近くにある交差点の、まさしく角にある個人経営の花屋さんのことだ。ヴィクトルはそこでよく花を買っていて、店長とその奥さんとは世間話も交わす、馴染みだったりする。

    ヴィクトルは流石ロシア男という感じで、何かにつけて日常的に花を買ってきては、僕にプレゼントしてくれる。日本の男が花を贈るといったら、母の日や誕生日ぐらいが関の山だけど、ヴィクトルはまるで息をするかのごとく自然に花を買い求め、愛の言葉と共に僕に手渡してくれるのだ。
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