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    parvus_yuu

    @parvus_yuu

    ウォロシマに沼ったオタク。
    ここでは、ウォロシマ現パロの短編練習をしたものをアップしています。

    基本的にイチャラブしてるバカップルな話しかないです。
    思いつくままに書いているため、時系列はめちゃくちゃです。
    一つ一つ、独立した話としてお考え下さい。

    無断転載は固くお断り致します。
    ネタ被りはぜひとも拝見したいです(自分の話、定番ネタが多いから被ると思うので…ネタ被っても書き手さんで個性出るし、ウォロシマたくさん見たい…)

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    parvus_yuu

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    寒くなると、イチャラブはかどりますね!

    寒くてクタクタで帰ってきた日の、現パロなウォロシマのお話。

    #ウォロシマ
    wolosima
    #現パロ
    parodyingTheReality

    ただいま と おかえりその日の夜は、年末年始並みに冷え込んだ。
    地面からの冷気は容赦なくシマボシの足腰を冷やし、北風はその指先と耳から体温を奪う。
    「……寒い…」
    ようやくマンションにたどり着き、残った気力を総動員して自分の家まで駆け足で進んだ。
    「……カギ…」
    かじかんだ指先がうまく動かせず、苦労しながら鍵を取り出して鍵穴に入れて雑に回す。
    「……ただいま…」
    普段以上に抑揚のない声で、シマボシは帰宅を告げた。
    「……疲れた…」
    シマボシが珍しくぐったりしているのは、寒さのせいだけではない。
    今日は仕事のトラブルが相次ぎ、その対応に苦慮し、帰宅する頃には心身ともにヨレヨレになっていた。
    もう、このまま寝てしまいたい──…。
    「……」
    パタパタ…
    玄関に座ってそんな事を考えながらブーツを脱いでいると、リビングからスリッパで駆けてくる音が聞こえてきた。
    ガチャッ
    「おかえりなさい! 寒かったでしょう」
    廊下とリビングを仕切るドアを開けたウォロは、ようやくブーツを脱ぎ終わったシマボシをぎゅっと抱き締める。
    「うーん、冷え切ってますねぇ。先にお風呂にします? それとも、ご飯にします? 今日はクリームシチューですよ」
    ぬくぬくと温かい彼の身体からは、わずかにミルクとコンソメの香りが感じられた。
    シマボシの腹がぐぅ、と希望を伝える。
    「あ」
    「んふふ、了解です」
    ウォロは顔を赤くする彼女の額に、軽く口づけた。
    「じゃあ準備しておくので、おてて洗ってうがいして下さいねー」
    「……うむ」
    ウォロがリビングに戻っていったので、シマボシは洗面台に向かう。
    「…」
    ふと鏡を見れば──他の人に比べれば、ほんの少しではあるが──頬が緩んでいる自分の顔が映っていた。
    「……我ながら、締まりの無い面だな」
    仕事と寒さでクタクタだったシマボシの心は、彼からの労いの言葉と温もりですっかり癒やされていたのだった。


    それから約一ヶ月後。
    「ただいま帰りましたぁ~」
    この日、クタクタになって帰ってきたのはウォロだった。
    「うぅ…寒かった…」
    強い寒波が入り込み、日中も最高気温が十度に届かなかった一日。シマボシよりも寒さに強いとはいえ、ウォロにも厳しい寒さだった。
    「おかえり」
    その時、リビングのドアが開いてシマボシが顔を出す。
    「シマボシさん!」
    普段はエアコンの温風が当たる位置から動かない彼女が、ブカブカの着る毛布を羽織っているとはいえ冷え切った廊下に出てきた事にウォロは驚いた。
    「寒いからリビングで待っ…………」
    シマボシはウォロに近づくと、その身体にぎゅっと抱き着く。
    「……シ…マボ、シ…さん?」
    予想しなかった彼女の行動に、ウォロの思考はフリーズした。
    シマボシはしばらく顔を伏せていたが、やがて恥ずかしそうにウォロの顔を見上げてた。
    「……私は、前に…キミにこうしてもらって嬉しかったから…その、マネして……みた、のだが…」
    「……」
    ウォロの表情は真顔のまま、凍りついたままだ。シマボシは急に不安になり、おずおずと口を開く。
    「……嫌だった…だろうか?」
    「…………可愛い……」
    「え?」
    「嬉しいに決まってるじゃないですかっ!」
    「わっ」
    突然ウォロに力強く抱き締め返されて、シマボシは思わず声を上げた。
    「あぁもぉっ、シマボシさんたら本当に可愛いんですから! ぶかぶかの着る毛布を着てる姿も可愛い! 大大大好きです!」
    破顔したウォロはシマボシを抱き締めたまま、ぐりぐりと顔を彼女の頭に押し付け、髪や額に何度も唇を落とす。
    「わ、わ……ウォ、ロ…っ」
    「なんです?」
    キスの雨にどぎまぎしながらシマボシが名前を呼ぶと、上機嫌な声の主は彼女の頬や耳にも口づけの範囲を広げた。
    「その、あの、えーと……ご飯と風呂は」
    「うーん、まずはシマボシさんを補給させてくださーい!」
    「え⁉ 私を、補給って……」
    「ここじゃあ寒いので、リビングに行きましょうねー」
    そう言うと、ウォロはシマボシをひょいと抱き抱えてリビングへと向かうのだった。
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    nekoruru_haya

    DONE現パロ、ナチュラルに同棲。細かい事は気にしない方へ。
    ちょっとだけ血が出ます。
    「僕に洗わせてくれないかな!」

     真っ新な碧空みたいにキラキラした目でそう言われたら、断る事なんて出来ないよねえ。



     事の発端は僕が右手に包帯をして帰ってきたところから。まあ、手のひらをざっくり切ってしまっただけなんだけれど。それを見た松井が何故か喜々として「お風呂はどうするんだい?」って訊くから、どうしようねえ、なんて悠長に返事をしてしまった訳だ。身体はともかく、頭を洗うのは片手では不便かもと一瞬でも浮かんでしまった自分を呪う。
     その結果が冒頭の一言。
     そして今、僕は非道い目に遭っていた。

     先ずは冷水を頭から被せられた。初夏の気候とは言え冷たいには違いない。松井が温度の調節をする間中、冷水と熱湯を交互に掛けられてある意味健康になれそう。そう言う意味では健康だから必要ないんだけれども。
     漸く頭を濡らし終わっていざシャンプーな訳だけど、ここでも一悶着。
    「待って、松井。それ松井のシャンプーでしょ」
    「そうだけど」
    「僕ので洗ってよ」
    「もう手に出してしまったし、これ髪がサラサラになって」
     松井の髪ならサラサラになっても構わないし、むしろその方が良いんだけれど、僕の髪が 1626

    genko_gorilla

    MAIKING雑伊で現パロ(作家と編集)。
    長文や会話練習、体力づくりを目的に、毎週更新→ある程度まとまったら整えて支部にアップを予定しています。毎金曜目安。秋までに書ききりたい。ファイト自分。

    ・支部にアップする際に大幅加筆・修正の可能性があります
    ・誤字脱字因果関係の齟齬もその段階で直しますので見逃してください
    ・週刊漫画誌のネーム連載とか許せない方には向いてないです
    ・これは雑伊なのか?
    タイトル未定(作家と編集)★8/22追記 Pixivにて完成版を掲載しました!★
    みなさんからのリアクション(絵文字)を消すのが忍びないので、
    こちらのポイピク版はこのまま残させてもらいます〜




     編集長に声をかけられたのは、あるうららかな春の昼下がりだった。
    「善法寺、お前そろそろ担当つくか」
     薄汚れた社内の廊下。切れかかった蛍光灯が、ぢりぢりと小さな音を立てている。企画書のコピーとゲラの束を抱え、会議室に走っていた伊作は、すれ違い様の唐突な申し出につんのめりそうになった。
    「担当……ですか?」
    「うん。文芸編集部に入ったからには、やっぱり作家の一人や二人担当してなんぼだろ。お前、今月で二年目に入ったよな?」
    「はい」
    「じゃ、そろそろいいだろ。いい加減雑用だけで給料もらうにも飽きた頃だろうし」
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