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    くまだ

    @enbun_yum

    文章のみです。主に、ぴくしぶにあげられないような、書きかけて力尽きたもの、短すぎるものを投稿します。

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    くまだ

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    会話だけ

    #モブ霊
    MobRei

    バレンタインモブ霊「師匠、バレンタインのチョコです。食べてください」

    「お、おう、ありがとな。そんな食べさせようとしなくても、ちゃんと食べるぞ?」

    「僕が食べさせたいんです。どうぞ」

    「ん。んん、美味いなこれ、中にシロップが入って……………って、お前、これ………」

    「ふふふ、そうです。お酒入りのチョコです。アンタ、酔ってないと素直になれないから。これでたっぷり甘やかしてあげますからね」

    「………………」

    「あれ、師匠、怒りました?おかしいな、僕の予想では、一粒で可愛くなるはずなのに」

    「…………詰めが甘いぞ、モブくん。これを見ろ」

    「ウ、ウコンのパワー…………だと………?!」

    「そうだ、俺は他所の俺が酒入りチョコを食べさせられて、なす術もなくお前にいいようにされているのを、たくさん見てきた」

    「何言ってんだアンタ…………やっぱ酔ってるんじゃ…………」

    「黙らっしゃい!!いいか、ともかく俺は、別の時空の俺に学び、先を見越してウコンのパワーを飲んだ。故にこの身体、お前の好きにはさせん!!」

    「そんなに、僕とするの、嫌ですか?」

    「……………え?いや、そんなわけでは」

    「もういいです。師匠なんか、ずっとウコンのパワーでも飲んでたらいいんだ」

    「あっ、モブ、どこ行くんだよ」

    「先に寝ます。おやすみなさい」

    「モ、モブ……………」

    *******

    「モブ〜お前いつまで不貞寝してんだよ〜」

    「………………………」

    「なあモブ、許してくれよ………寝ちゃったのか?」

    「寝てはないです」

    「なあ、俺、酔っ払いたくなかったんだよ」

    「どうして?」

    「バレンタインくらい、お前に、本音を言いたかったんだよ………酒の力とか、借りないで…………ッ、…………」

    「え、ちょっと、泣いてるんですか?!って、顔真っ赤だ」

    「おれは、弱い人間だから、結局酒の力を借りちゃったけど」

    「もしかしてあのチョコ、全部食べちゃったんですか?」

    「お前のチョコで、おれのウコンは除霊された」

    「何言ってるんだ………ほら、ちょっと、危ないからベッドに座って」

    「なあモブ、おれ、お前のことすげえ好きだよ」

    「ッ、………………うん」

    「本当は、普段からもっと言ってやりたいんだけど…………情けない恋人で、ごめんな」

    「情けなくなんか無いよ。素直じゃないアンタも、僕はちゃんと好きだよ。ああ、ほら、そんなに泣かないで」

    「なあモブ、お前、さっき言ってたよな……あの、さ」

    「うん。おいで、新隆さん。たくさん甘やかしてあげるから」
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    humi0312

    DONE2236、社会人になって新生活を始めたモブくんが、師匠と通話する話。
    cp感薄めだけれどモブ霊のつもりで書いています。
    シテイシティさんのお題作品です。

    故郷は、
    遠くにありて思うもの『そっちはどうだ』
     スマートフォン越しの声が抽象的にしかなりようのない質問を投げかけて、茂夫はどう答えるか考える。
    「やること多くて寝るのが遅くなってるけど、元気ですよ。生活するのって、分かってたけど大変ですね」
     笑い声とともに、そうだろうと返って来る。疲労はあれ、精神的にはまだ余裕があることが、声から伝わったのだろう。
    『飯作ってる?』
    「ごはんとお味噌汁は作りましたよ。玉ねぎと卵で。主菜は買っちゃいますけど」
    『いいじゃん、十分。あとトマトくらい切れば』
    「トマトかあ」
    『葉野菜よりか保つからさ』
     仕事が研修期間のうちに生活に慣れるよう、一人暮らしの細々としたことを教えたのは、長らくそうであったように霊幻だった。利便性と防犯面を兼ね備えた物件の見極め方に始まり、コインランドリーの活用法、面倒にならない収納の仕方。食事と清潔さは体調に直結するからと、新鮮なレタスを茎から判別する方法、野菜をたくさん採るには汁物が手軽なこと、生ゴミを出すのだけは忘れないよう習慣づけること、部屋の掃除は適当でも水回りはきちんとすべきこと、交換が簡単なボックスシーツ、スーツの手入れについては物のついでに、実にまめまめしいことこの上ない。
    1305

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