レジェアルをプレイしてた時に考えてたやつ2 いつまでも名無しの権兵衛じゃ呼びづらいので、なんて呼んだらいいかを尋ねたら、そいつは黙って紙切れを差し出した。
そこには「No.836」とだけ書いてあった。
「……Fallの管理番号じゃねぇか。もっとこう……なんかあるだろ?」
しかしそいつは口をかたく結んだまま、さもどうでもいいとでも言うような顔をしていた。
「あー……もういいよ……。じゃあお前、これからNo.836だな」
分かっているのかいないのか、それすらも読み取れないほど表情が欠落した顔で、No.836はわずかにうなずいた。
それからというもの、俺は何とかNo.836の素性を聞き出そうと色々話しかけてみた。
しかし報告書に書けるような話は何一つ出てこなかった。
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