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    _hinon_

    @_hinon_

    自分が描いてて楽しいK暁や痩闇暁描いてます(たまに文章も頑張って書いてます)

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    #毎月25日はK暁デー
    お題「いたずら」
    Twitterに投稿してますが、こっちにもぶん投げときます。

    #毎月25日はK暁デー
    #K暁

    ソファーでイビキをかき、口の端からよだれを垂らして寝ているKKを暁人は眺めていた。
    KKは仕事柄気配に敏感で、少しの気配でも感じとると目を覚ますが、今回は珍しく熟睡していた。
    暁人は音を立てないよう静かに近づき座り、
    恐る恐るKKの頬に触れ優しく撫でる。

    (ふふっ、気持ち良さそうに寝てる)

    滅多に見れないKKの寝顔に暁人はうっとりとして見ていた。
    そしてふつふつといたずら心が疼きだし、何かないかと辺りを見回す。
    ローテーブルの上に視線をやるとその上にサインペンが置いてあるのを見つけ、それを手に取りキャップを開ける。
    暁人の心臓が緊張でドキドキと高鳴り、KKの左頬に大きく『暁人』と自分の名前を書いた。

    (っ~~!!か、書いちゃった・・・!!)
    (これ、思った以上に恥ずかしいかもっ)

    暁人は恥ずかしさでポッと顔が熱くなるのを感じ、耳まで紅潮させる。
    KKが起きてこの事に気づいたとき、どのような仕返しをされるのか暁人は期待と不安で満ちていた。

    「ん、ん・・・」
    「っ・・・!?」

    くすぐったかったのかKKは眉間にシワを寄せ小さく声を漏らし身じろいだ。
    暁人は身体をビクッと震わせKKが起きる前にとその場を離れる。

    * * *

    暁人がその場を離れてから、しばらくしてKKの目が覚め起き上がる。
    寝癖が立った頭をかき大きく欠伸をし、ボーとする頭でKKは時計を見て、自身が寝てからだいぶ時間が経ち「寝すぎたか・・・」と言い周囲を見回した。

    (暁人・・・は、居ねぇのか)

    暁人の姿がないことに少し寂しさを感じたKK。
    眠気をスッキリさせるため、ソファーから立ち上がり洗面所へと行く。

    * * *

    KKは鏡を見て一瞬思考が停止した。

    「は・・・?」

    顔を洗おうと鏡に視線をやると左頬に大きく『暁人』と書いており、目を見開いて驚いてるKKの姿がそこにあった。

    「あー・・・マジ、か」

    暁人のいたずらにKKは驚きつつも、「ふっ・・・く、ははっ!!」と笑いが込み上げ、にやける口元を手で隠した。

    「随分と、可愛いことしてくれるじゃねぇか」
    (さて・・・お暁人くんにはどう、仕返しをしてやるか)

    KKは仕返しをした時の暁人がどのような反応をするのか想像し、またくっくっと笑った。
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    りんご

    DONEK暁デー、初デート。K←暁のようでK→〈超えられない壁〉←暁です。
    理想のデート像を黙って実行するおじと、訳も分からず振り回されるあっきーの話。
    過去それなりに色んな話を書いてきましたが、ぶっちぎりで砂糖吐きそうな話になったと思います。けけは所々横暴だしあっきーはちょっと暴走気味です。そんな二人の初めてなんて、絶対事件になるに決まってるじゃないですか(笑)
    閻魔帳のきれはしには(1)


    待ち合わせは、やっぱり駅前かなあ
    ベタなのは分かってるよ! でも後に来る僕が気になって、その後ろ姿がどこかそわそわしてるの、きっとかわいいなって思うんだろうな


    ◆◆◆◆◆


    『KK

    今日午前11時。渋谷駅北側に集合。』


    凝り固まった肩を回しながら、ネオンが薄まりゆく都会の路地を暁人はゆったりと歩いていた。長期の仕事が終わって漸くまともな寝食にありつけると思えば、心も穏やかになる。
    こんな職業なので、どうしても一日の行動が普通のそれとは大きくずれ込む時がある。今日はそういった日で、数日掛かりの依頼を何とか終わらせたときには、すっかり空が白み始めていたのだ。

    自分の名前をした空を背にしながら、暁人は連絡のためにスリープモードにしていたスマホを起動させた。そこに表示される、送り主と簡素な一文。暁人が首をひねるのも無理はない。めったに文字でのやり取りを行わない人物から突然こんなものが来たら、誰だって困惑するだろう。自分がいない間に向こうで何かあったのかもしれない。それにしても……メッセージ? 凪いでいた心情の波が僅かに揺れて―――まあいいか、と持ち直した。暁人が暁人たるゆえんは、この微妙な状況に対しての構えがやたら大きいことである。波乱万丈な生い立ちのせいで大概のことは受け流せるようになった結果だった。
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