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    omoti_022

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    omoti_022

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    リクエスト頂きました、押しかけ女狐暁人くんです!趣味で九尾の狐にしてしまいました🦊
    あと、凄い趣味を詰め込みまして、長くなりましたので後日に続きをあげるつもりです。

    お狐様と!夜も深まった時間。KKは家路に着いた。
    玄関に荷物を投げるように置き、そのまま倒れ込むように床に伏した。
    「〜……疲れた……」
    思わず言葉が出るほどに疲労困憊だった。
    もう一歩も動きたくない。そんな思いで、ひんやりとした床に突っ伏す。

    KKはこの数日間、エドや凛子の指示を受け、東京の街を駆け回っていた。ここ数日、突如として増えた不可解な事件。その原因究明に西へ東へ北へ南へ。妖怪であったり、マレビトであったり、要因は様々だったが、KKが出向く事に変わりはなく。身一つの為、疲労は大きくなり、また、超常現象に対処出来る代わりもいない為にKKの疲労は溜まる一方だった。そして、妖怪やマレビトが活性化した原因も分からず終い。また奔走する事になると凛子から言われ、一旦アジトへと帰宅した所だった。

    これからまた駆り出される億劫さに、KKは深いため息を吐き出す。もう歳も歳だ。幾ら元警官と言えど動き回るのは辛いし、やりがいというものが無い。誰にも理解されない事をしている自覚は、彼自身充分に感じていたし、虚しさもあった。けれど、人一倍正義感の強い彼は、理不尽な目に会い、文句を言いながらも、力を使い続けるのだ。
    そんな自分を自嘲し、明日に備えて風呂に入ってから寝るか。と泥のように重い身体を起こそうと、床に手を着いた。

    と。

    「大丈夫?____」

    前から、声が聞こえてきたのだ。しかも、捨てた名を呼ばれ、咄嗟に顔を上げる。

    「____」

    再びKKの名を口にしたのは目の前の男だった。電気の着いていない部屋を背に、しゃがんで自分を見る、身に覚えのない男。
    ぬばたまの髪に夜空のように煌めく瞳。すらりとした顔立ち。直衣と袴を纏った歳若い青年だった。何より目に着いたのは、頭部から生えるイヌ科の耳とゆらりゆらりと揺れる九本の尾。
    ヒトではない彼は、驚きに硬直するKKに微笑んだ。

    「来ちゃった♡」


















    ところ変わって、リビング。
    あの後、KKは直ぐに風のエーテルを放った。それは男に直ぐに受け止められ、反撃の代わりに号泣が返されたのだ。
    「……いい加減泣きやめよ」
    「…ゔ……だって…」
    ローテーブルを挟んで、KKと男は顔を合わせる。男の方はまだぐすぐすと涙を零していた。それを見て、KKは今日何度目かのため息を吐き出す。
    「だって、____が僕の事覚えてないなんてぇ…」
    「知らねぇもんは知らねぇんだよ」
    KKは気が長い方ではない。いい加減鬱陶しくなった吐き捨てた彼に、男はくしゃりと眉を寄せ、夜空の瞳からボロッ…と大粒の涙を零した。
    「ほんとに?ほんとに覚えてないの?」
    「知らねぇって言ってんだろ」
    「____の方から結婚しようって言ってきたのに?僕のこと、弄んだの?」
    「はぁ?」
    覚えのない謂れを出され、低い声が出た。
    それでも、男は続ける。
    「ねぇ、思い出してよ、____。今更、覚えてないなんて都合が良過ぎるよ。僕のこと嫌いになったの?やっぱり麻里の言ってた通り、ヒトなんて、そういうものなの?」
    泣き腫らした顔で、男はKKに詰め寄る。ローテーブルから身を乗り出し、KKの頬を白魚のような手で包み込んだ。KKは咄嗟に振り払おうとしたが、何故か身体が動かなかった。仕舞ったと感じた時にはもう遅く。
    星の瞬く瞳が、KKを絡めとった。

    「あぁ…… ____、名前を捨てたんだね。どうして…って聞くだけ野暮だよね。じゃあ、今の名前は?僕にも教えて?」

    まるで染み込む蜂蜜のように。甘くトロリとした声色で問われ、『お願い』をされると何故だか逆らえなかった。

    「け、KK…」
    「KK。うん、いい名前。組織のコードネームみたい」

    きゃらきゃらと無邪気に笑い、男は続けた。

    「じゃあ、KK。改めて、僕は暁人。妖狐の暁人だよ。ちゃぁんと、思い出してね」

    そして、綺麗な顔が近付いて来たかと思った時には、唇に柔らかいものが触れた。
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