「暁人、大丈夫か?」
「・・・ん」
二人で手を繋いで街中を歩く。あれから数日が経ち暁人は退院したが、夜鷹の件が相まってか一人にさせるのは危ないということで、しばらくは一緒に行動することにしたのだ。最初は断っていた暁人も渋々ながら受け入れた。まあ、俺も心配だしな。相変わらず喜怒哀楽の無い表情で歩いている暁人の手を引き、暁人は俺の少し後ろを付いてくる。無口なところがあるが、最近は会話らしい会話ができるようになってきた。まあ何を考えているのかはよくわからないのだが。
「暁人、今日は何かしたいことあるか?」
「別に何もしなくていい」
そう言って首を横に振る暁人に苦笑する。
「KKがいれば別にどこに行ってもいいし・・・僕は、それで十分だから」
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