若干8ネタバレのハンイチ。手料理をおよばれにイチ宅に お邪魔したハン。
イチ「はいよ。お待ちどう」(ゴト)
ハン「肉じゃが、ですか?…確かに醤油風味と言いますか和風であろう良い香りがしていましたが…」
イチ「なんだ?肉じゃがじゃ不満か?」
ハン「いいえ。不満はないのですが…てっきり春日さんは卵料理しか作れないのかと」
イチ「おいおい。俺だって卵料理以外も作れるぜ。ま、まぁ、俺のレパートリーって言ったら肉じゃがと卵料理か適当にぶち込んだ鍋的なもんしかねぇけど…」
ハン「ふふ、今度、春日さんと春日さんお手製の鍋をつついてみたいものです」
イチ「おっ、それ楽しそうだな!ナンバや趙や他の皆も招待して楽しもうぜ!」
ハン「…私は春日さんと2人っきりで楽しみたいのですが…、春日さんが望むならば良いでしょう。想い人の望みは、なるべく受け入れなければいけません」(小声)
イチ「え?なんだって?」
ハン「いいえ何も。あ、肉じゃが頂きますね。いただきます」
イチ「おう!」
ハン「……ん、美味しい。美味しいです春日さん!これは美味しい!」
イチ「ほ、本当か?お世辞とかじゃねぇよな?」
ハン「私が春日さんに嘘を吐くとでも?それに、これは冗談ではなく素直に美味しいです。今まで食べた肉じゃがよりも数段に。断然、美味しいです」
イチ「そ、そっかぁ。良かった。なら俺も…」(パクッ)
イチ「んんっ!うまっ~!!我ながら絶品だぜ!」
ハン「ふふ、だから言ったでしょう?…にしても、こんなに美味しい肉じゃがを春日さんが作れるとは」
イチ「あぁ、これな。昔、神室町で生活してた頃に顔馴染みのおばちゃんに教えてもらったんだよ。隠し味にカンロ飴入れると良いってな」
ハン「カンロ飴、ですか…。料理に飴とは、意外ですね」
イチ「だろ~?しかも味だけじゃなくて艶だし効果もあるし、見映えも綺麗に見えるだろ?」
ハン「確かに。見た目も艶があり美しい。どれ、もう一口」(モグモグ)
ハン「うん、美味しい」
イチ「へへっ、趙も大絶賛だったぜ」
ハン「……、趙ですか」
イチ「おう!趙も隠し味が飴なのに意外そうにしながら美味い美味い言って食べてくれたぜ」
ハン「………」
イチ「…ハンジュンギ?どうしたんだよ」
ハン「…いえ、てっきり私が春日さんの肉じゃがを頂いた初めての人間と思っていたので」
イチ「あ、あー……えぇっと、」
ハン「お気になさらず。私が勝手に…」
イチ「えぇっと…、俺の肉じゃが初めてはミツだから!親っさんと若に食べてもらう前にミツに味見してもらったから…!」
ハン「それは…申し訳ありませんが何のフォローにもなっていません」
イチ「えっ、えーっ…!…じゃぁさ、次の俺の初めて、ハンジュンギが貰ってくれよ」
ハン「え?それは春日さんの次に挑む手料理のことですか?」
イチ「…単純なやつかもしれねぇぜ。カレーとか」
ハン「…カレーは誰が作っても一緒だと言う者も居ますが、各家庭や個々の味は必ずしも出るものだと思っています。春日さんのカレー、楽しみです」
イチ「ありがとうな、ハンジュンギ。よしっ、じゃぁ…俺が半年前に実験的に作った漬物、賞味してみるか」
ハン「実験的…しかも半年前…、それは極めて難しい決断ですが、お断りします」
イチ「はぁ~なんだよ、まったく」