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    Ryugoku_72

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    Ryugoku_72

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    真冴(真島×冴島)の短編です。
    結局イチャラブです。
    じまじま兄弟は お互いに、お互いが大好きで、互いに無くてはならない存在なんじゃないかなって思っているし信じています。

    #腐が如く
    #真冴
    saekiMakoto

    二匹のケダモノ「なぁ、ほんまに兄弟は俺に抱かれる側でえぇんか?」

    真島と冴島が何週間ぶりに身体を重ね合わせた夜のこと、ベッドで上半身を起こしている上裸に下着姿の真島が不意に隣で横になって休んでいる同じく下着一枚の冴島に尋ねてきた。

    「突然、何を言い出すかと思えば…、そんなん今更やろ。あほらし」

    どうでもいいと言わんばかりの素っ気ない態度で、あっさりと冴島は返した。

    「おい、それなりに肝心なことちゃうか?これ」
    「別にどっちでもえぇよ、そんなんは」
    「そんなんはって、…なんやねん、それなりに考えとった俺が馬鹿みたいやないか」

    「考えてた」とは何を。と、のっそりと上半身を起こした冴島はベッドサイドにある小さめの棚の上に置かれた真島が事前に用意してくれていた500mlのペットボトルに入ったミネラルウォーターを手に取り、蓋を開けながら真島の先程の言葉の意味について考えを巡らせた。

    「まさか、お前、俺に抱かれたいんか?」
    「いや、……ほんでも、まぁ兄弟がそうしたいんなら、そこは別の話というか、なんというか…、冴島は俺には無くてはならん大切な兄弟やしなぁ」

    口を「へ」の字にして目を瞑り、両腕を自身の胸の前で組み、「うーん」と小首を傾げる真島の様子を、冴島はミネラルウォーターを口にしながら横目で見つつ、「可愛い奴だ」と内心思っていた。
    だが、真島に「可愛い」と口に出して伝えると「そういうの止めや!」と機嫌を損ねそうなので、思うだけで留めておく。

    (まったく…、しゃーないな、こいつは)

    冴島は誰がどう見ても男だ。身長190㎝、体重93㎏の巨漢、顔は強面で驚くほど怪力な上に二の腕は丸太を思わる程に太く頑丈、体力も凄まじい。
    男なら好いた相手を抱きたいとも思うだろうし、女性よりは性欲がある。それが生物上の雄としての本能だ。
    元々あまり性欲が強い訳でもなく、そういった欲求の発散も女遊びも、殆ど積極的ではない冴島だが、性欲求が全く無いという事ではない。

    きっと真島は真島なりに冴島に配慮し、先程の質問をしてきたのだろう。

    「ふぅ」と冴島は小さく息を吐くと、ミネラルウォーターのペットボトルを棚の上に戻し、口角を微かに上げ、その大きな手で直ぐ横の真島の腕に静かに触れた。

    「よう聞けや、兄弟。…お前に抱かれとるとな、お前のことで頭一杯になれて心地えぇんや。俺は今のまんまが好きや。せやから、余計な気遣いは無用や」

    「解ったか?」と、言って聞かせる代わりに冴島は真島の腕を軽くポンポンと柔らかく叩いてやった。

    「ッ、お…っ、おまっ…」
    「なんやねん。身体震わせて、顔赤くさせて。…風邪か?」

    信じられないといった表情で冴島を見ながら、両拳を強く握り、プルプルと身体を震わす真島の顔は、行為の最中よりも赤くなっている。

    「お前は俺を殺す気か!萌えやぞ!キュン死にや!そないな男前な台詞吐きおって!」
    「はぁ?きゅんじにってなんや」

    初めて耳にする言葉に冴島が頭の上にクエスチョンマークを浮かべていると、真島がガバッと冴島の上に覆い被さってきた。

    「冴島、もう一回すんで」
    「おい、ちょぉ待て。今日はもう夜遅いし、また今度でえぇやろ」
    「あかん!今度まで待てへん!今日は許さへん!」

    (…許さへんて何をやねん)

    既に興奮した面持ちの狂犬に、冴島は呆れた様に溜め息を溢すと、堪忍した様子で「好きにせいや」と真島に伝えてみせた。

    「ヒヒッ、やっぱ兄弟が、この世で一番大好きや。俺という男を解っとる」

    冴島からの許しを貰い、上機嫌になった真島に犬の尻尾が仮にあれば、おそらく千切れんばかりにブンブンと振られているだろう。

    「愛しとるで、兄弟」

    顔中。いや、冴島が力ずくでストップをかけない限り、身体中にキスの雨を降らす勢いで真島のキス攻撃が始まった。
    自身の頬に細かな口付けを繰り返す真島の頬を「お前は犬か」と冴島が押し退ける。

    「ほんまケダモノやな。俺の兄弟は」

    そう冴島が告げると「お前も相当やけどな」と悪戯に八重歯を覗かせ、真島が自身の頬にある冴島の掌に唇を寄せ、口付ける。

    二匹のケダモノの長い夜は、まだ終わらない。
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