香港映画オタによる魔道祖師親世代妄想 若い頃香港映画にはまっていました。とくに王家衛(ウォンカーワイ)作品が今も大好きです。このサンサーラシリーズも監督の映画に影響を多々受けております。
彼の作品は芸達者な香港の映画スターがよく出ていることでも有名で、私はかねてから魔道祖師親世代のドラマを往年の香港映画スターや中華映画スターで見てみたいなあと思っていました。この夏王家衛映画が都内で特集上映されるとそうなので、ファンとして宣伝もかねて王家衛によく出ている俳優さんで魔道祖師親世代を勝手にキャスティングして遊んでみました。
以下独断と偏見に基づく演員表。
俳優さんたちには失礼ながら現在のお姿ではなく、1990年から2000年代のイメージで配役しています。
青蘅君:金城武
穏やかで優しい青年を演じさせたらこの人の右に出るものはいないのではないでしょうか。私の青蘅君は『レッドクリフ』の諸葛孔明役と『恋する惑星』の少し抜けている警官が重なったイメージ。
若い頃の藍啓仁:張震(チャンチェン)
王家衛映画常連の台湾の俳優さん。特にどの映画の役柄などはこれといってないのですが、20代の叔父上は20代の彼しか考えられませんでした。
藍夫人:林青霞(ブリジットリン)
中華圏では男装の麗人の代名詞のような女優さん。私の話における藍夫人は、『恋する惑星』と『楽園の瑕』の彼女の役から多分に影響を受けています。
藍兄弟の恩師:梁朝偉(トニーレオン)
王家衛映画といえばこの方。でもここでは張芸謀(チャンイーモウ)の『HERO』の残剣のイメージ。あふれる色気と優しい眼差しで藍兄弟を幼い頃から見守っている剣と書の師。
江楓眠:張國榮(レスリーチャン)
『欲望の翼』の女性を翻弄するヨディのイメージから。子供も可愛がらないし温氏への対策もまともにやっていないところをみると、江楓眠の内面は本当に欲しいものを手に入れられないせいで多分に厭世的だったのではないかと想像して、ヨディ役のレスリーチャン氏に演じてもらいたいと思いました。
虞夫人:劉嘉玲(カリーナラウ)
『欲望の翼』の踊り子ルルのイメージから。江楓眠に振り向いてもらいたかったけれど最後まで振り向いてもらえなかった虞夫人と彼女が重なりました。
蔵色散人:張曼玉(マギーチャン)
王家衛映画のミューズ。と言っても、私の妄想では映画『ラブソング』(これはピーターチャン監督作品)の役柄のような美しくもたくましい大陸女性の役からの配役。
魏長沢:黎明(レオンライ)
『天使の涙』の冷酷な殺し屋と映画『ラブソング』の優しく朴訥とした青年の両方のイメージから。
金光善:梁家輝(レオンカーファイ)
ビジュアルイメージは『楽園の瑕』の黄薬師。この方ならば男の色気たっぷりであちこちの女に手を出してもそらモテるからしょうがないなと思ってしまう俳優さんです。
金夫人: 李嘉欣(ミシェルリー)
『天使の涙』の殺しのエージェント役が忘れられません。いつのまにか香港の大富豪とご結婚されセレブ奥様になっていてびっくり。むしろそのイメージからの配役。
孟詩:章子怡(チャンツイィー)
キムタクも出演した『2046』の主人公に捨てられる気が強く美しい恋人役のイメージから。
聶宗主:陳道明(チェンタオミン)
この方は王家衛作品には出たことがありませんが、張芸謀の『HERO』の秦の始皇帝役の俳優さんです。陳情令の聶明玦を拝見したとき雰囲気すごく似ているなあと思っての配役。
温若寒:周星馳(チャウシンチー)
香港の喜劇王。若ければ魔道祖師を原作にした主演映画を作っていてもおかしくない人。その場合はたぶん三回ぐらい過去へ移動して、雲夢江氏と恋仲になった温情を救う魏無羨になると思います。
この人も一度も王家衛映画に出演されたことはないのですが王家衛映画のパロディはよくなさっていて冷酷無慈悲な悪役の若い頃を怪演してくれそうだなと思っての配役。
【魔道祖師親世代の妄想】
金光善がなぜあんなに女好きか。昔虞夫人に懸想していたけれどまったく振り向いてもらえず恋に破れてからずっと彼女の面影を探し求めているとかだと面白いですよね。孟詩は芯の強さや才気煥発なところなど虞夫人と似ていたけどやはり本人ではないからむなしくなってきて捨てたとか。
温氏が近々隙あらば江氏を襲撃しようとしているのも知っていて「私のものになったら君と子供たちだけは助けてやろう」と虞夫人に言い寄ったところ、紫電でしたたかに打たれてしまう金光善。そして知っていて助けなかったから愛する人を永遠に失ってしまう。
射日後あまりにも虞夫人と瓜二つの江澄にも男だけど手を伸ばそうとしたら、ふとした瞬間江楓眠に似たところもあって我に返って手をひっこめる。心変わりを繰り返しているようでもっとも心変わりしなかった人だと面白いです。
孟詩は金光善に捨てられたけどずっと好きで、自分の代わりに我が子に彼を追わせようとしたなら、その結果我が子が愛する人を殺すのでとても切ない。
江楓眠は江楓眠で蔵色散人とたしかにデキてたんだけど、実は江楓眠から振った。彼は彼で母親との関係性にトラウマがあって相手を愛しきれなかったから。傷心の蔵色散人は魏長沢に慰められ結婚し二人は旅立ったとか。
温若寒も彼が江湖を支配しようとした動機は、母親の密通により不義の子の疑いをかけられ父親から冷遇されたので温氏の正当な血を証明したかったのではないか、などなど親世代の情報が少ない分想像は非常に広がります。
青蘅君と藍夫人に関しては次の話に私の妄想を書く予定です。
以上、王家衛映画に影響を受けた魔道祖師親世代妄想でした。