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    巨大な石の顔

    2022.6.1 Pixivから移転しました。魔道祖師の同人作品をあげていきます。

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    巨大な石の顔

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    香港映画オタクな話と、ある香港映画監督に影響を受けた魔道祖師親世代妄想です。香港映画をご存じなかったらちんぷんかんぷんな内容になっております。それでもよければよろしくお付き合いください。

    香港映画オタによる魔道祖師親世代妄想 若い頃香港映画にはまっていました。とくに王家衛(ウォンカーワイ)作品が今も大好きです。このサンサーラシリーズも監督の映画に影響を多々受けております。
     彼の作品は芸達者な香港の映画スターがよく出ていることでも有名で、私はかねてから魔道祖師親世代のドラマを往年の香港映画スターや中華映画スターで見てみたいなあと思っていました。この夏王家衛映画が都内で特集上映されるとそうなので、ファンとして宣伝もかねて王家衛によく出ている俳優さんで魔道祖師親世代を勝手にキャスティングして遊んでみました。
     以下独断と偏見に基づく演員表。
     俳優さんたちには失礼ながら現在のお姿ではなく、1990年から2000年代のイメージで配役しています。

    青蘅君:金城武
     穏やかで優しい青年を演じさせたらこの人の右に出るものはいないのではないでしょうか。私の青蘅君は『レッドクリフ』の諸葛孔明役と『恋する惑星』の少し抜けている警官が重なったイメージ。

     若い頃の藍啓仁:張震(チャンチェン)
     王家衛映画常連の台湾の俳優さん。特にどの映画の役柄などはこれといってないのですが、20代の叔父上は20代の彼しか考えられませんでした。

     藍夫人:林青霞(ブリジットリン)
     中華圏では男装の麗人の代名詞のような女優さん。私の話における藍夫人は、『恋する惑星』と『楽園の瑕』の彼女の役から多分に影響を受けています。

     藍兄弟の恩師:梁朝偉(トニーレオン)
     王家衛映画といえばこの方。でもここでは張芸謀(チャンイーモウ)の『HERO』の残剣のイメージ。あふれる色気と優しい眼差しで藍兄弟を幼い頃から見守っている剣と書の師。

     江楓眠:張國榮(レスリーチャン)
    『欲望の翼』の女性を翻弄するヨディのイメージから。子供も可愛がらないし温氏への対策もまともにやっていないところをみると、江楓眠の内面は本当に欲しいものを手に入れられないせいで多分に厭世的だったのではないかと想像して、ヨディ役のレスリーチャン氏に演じてもらいたいと思いました。

     虞夫人:劉嘉玲(カリーナラウ)
    『欲望の翼』の踊り子ルルのイメージから。江楓眠に振り向いてもらいたかったけれど最後まで振り向いてもらえなかった虞夫人と彼女が重なりました。

     蔵色散人:張曼玉(マギーチャン)
     王家衛映画のミューズ。と言っても、私の妄想では映画『ラブソング』(これはピーターチャン監督作品)の役柄のような美しくもたくましい大陸女性の役からの配役。

     魏長沢:黎明(レオンライ)
    『天使の涙』の冷酷な殺し屋と映画『ラブソング』の優しく朴訥とした青年の両方のイメージから。

     金光善:梁家輝(レオンカーファイ)
     ビジュアルイメージは『楽園の瑕』の黄薬師。この方ならば男の色気たっぷりであちこちの女に手を出してもそらモテるからしょうがないなと思ってしまう俳優さんです。

     金夫人: 李嘉欣(ミシェルリー)
    『天使の涙』の殺しのエージェント役が忘れられません。いつのまにか香港の大富豪とご結婚されセレブ奥様になっていてびっくり。むしろそのイメージからの配役。

     孟詩:章子怡(チャンツイィー)
     キムタクも出演した『2046』の主人公に捨てられる気が強く美しい恋人役のイメージから。

     聶宗主:陳道明(チェンタオミン)
     この方は王家衛作品には出たことがありませんが、張芸謀の『HERO』の秦の始皇帝役の俳優さんです。陳情令の聶明玦を拝見したとき雰囲気すごく似ているなあと思っての配役。

     温若寒:周星馳(チャウシンチー)
     香港の喜劇王。若ければ魔道祖師を原作にした主演映画を作っていてもおかしくない人。その場合はたぶん三回ぐらい過去へ移動して、雲夢江氏と恋仲になった温情を救う魏無羨になると思います。
     この人も一度も王家衛映画に出演されたことはないのですが王家衛映画のパロディはよくなさっていて冷酷無慈悲な悪役の若い頃を怪演してくれそうだなと思っての配役。

    【魔道祖師親世代の妄想】

     金光善がなぜあんなに女好きか。昔虞夫人に懸想していたけれどまったく振り向いてもらえず恋に破れてからずっと彼女の面影を探し求めているとかだと面白いですよね。孟詩は芯の強さや才気煥発なところなど虞夫人と似ていたけどやはり本人ではないからむなしくなってきて捨てたとか。
     温氏が近々隙あらば江氏を襲撃しようとしているのも知っていて「私のものになったら君と子供たちだけは助けてやろう」と虞夫人に言い寄ったところ、紫電でしたたかに打たれてしまう金光善。そして知っていて助けなかったから愛する人を永遠に失ってしまう。
     射日後あまりにも虞夫人と瓜二つの江澄にも男だけど手を伸ばそうとしたら、ふとした瞬間江楓眠に似たところもあって我に返って手をひっこめる。心変わりを繰り返しているようでもっとも心変わりしなかった人だと面白いです。
     孟詩は金光善に捨てられたけどずっと好きで、自分の代わりに我が子に彼を追わせようとしたなら、その結果我が子が愛する人を殺すのでとても切ない。

     江楓眠は江楓眠で蔵色散人とたしかにデキてたんだけど、実は江楓眠から振った。彼は彼で母親との関係性にトラウマがあって相手を愛しきれなかったから。傷心の蔵色散人は魏長沢に慰められ結婚し二人は旅立ったとか。

     温若寒も彼が江湖を支配しようとした動機は、母親の密通により不義の子の疑いをかけられ父親から冷遇されたので温氏の正当な血を証明したかったのではないか、などなど親世代の情報が少ない分想像は非常に広がります。
     
     青蘅君と藍夫人に関しては次の話に私の妄想を書く予定です。

     以上、王家衛映画に影響を受けた魔道祖師親世代妄想でした。


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    Replies from the creator

    recommended works

    sgm

    DONEお風呂シリーズ可愛いね~~~!!ってとこからの派生。
    江澄の右手の後ろに蓮の花が見える気がしました。フラワーバスですか。ちょっと見えすぎじゃないでしょうか。江宗主。大丈夫ですか。いろいろと。
     ゆるりと意識が浮上した途端、少しばかりの暑さを覚えて江澄は小さく眉根を寄せた。覚醒するうちに、五感が少しずつ戻ってくるのが、閉じたままの瞼の裏がほんのりと橙色になり、すでに陽が昇っていることが分かる。
    「ん……」
     小さく声を漏らしてから、ゆっくりと瞼を上げた。ぼんやりと目に飛び込んできた天井を暫く眺めて、寝返りを打つ。隣にいるはずの男がいない。卯の刻は過ぎているのだろう。手を伸ばして男がいただろう場所を探るとまだ少し温もりが残っていた。一応用意しておいた客房に戻って着替えているのか、瞑想でもしているかのどちらかだろう。ぼんやりと温もりを手のひらで感じながら、牀榻に敷かれた布の手触りを楽しむ。蓮花塢の朝餉は辰の刻前だ。起きるにはまだ早い。寝ていていいとは言われているが、共寝をする相手の起きる時間にすっかり身体が慣れてしまった。冬であればぬくぬくと牀榻の中にいるのだが、夏は暑くてその気になれない。今もじわりじわりと室内の温度が高くなり、しっとりと身体が汗ばんで来ている。
     江澄は一つ欠伸をすると、身体を起こした。昨夜の名残は藍曦臣によってすっかりと拭われているが、寝ている間に汗をかいた 2456

    takami180

    PROGRESS長編曦澄16
    🦍兄上vs🐒
     猾猿はその夜に狩ることになった。
     まずは山の四方より禁錮陣の内側に入り、一回り小さい陣を張る準備をする。封異陣といって、妖異を封じ込め弱体化をはかる。その後、五年ほど待ち、十分に弱ったところで妖異を滅する。
     気の長い話である。
     問題は封異陣を引く間、猾猿を引きつけておかねばならず、さらには陣の中央におびきださねばならない、という二点である。
     各世家の仙師は陣術の得意な者と、剣の得意な者とで分かれた。さらに腕の立つ者が最前線で猾猿を引きつけることも決まった。
     なお、封異陣を引くのは魏無羨である。
    「私は魏嬰を守る」
     藍忘機の役割は問答無用で決まった。陣が完成したら魏無羨は戦線を離脱する。陣の起動は各世家の仙師たちが行う。
     残った問題は陣中央にどうやって誘い出すかである。
    「ならば、私が妖異を捕まえよう」
     ここでまさかの名乗りがあった。江澄である。
    「怪我してんのに何言ってんだ」
    「捕縛に紫電ほどうってつけの宝具はあるまい。縛仙網では破られるぞ。右腕は使えるのだから、紫電は扱える」
     誰もが江澄を止めようとした。だが、彼の言うことはもっともだった。
    「ほかに縄縛のできる宝 2255

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄10
    あなたに言えなかったことがある
     魏無羨は結局、藍曦臣からの伝言とやらを口に出さなかった。尋ねても、「同じようなことは伝えた」の一点張りである。
     江澄は聞き出すことを早々に諦めた。片付けを終えて私室に戻る、その途中で行き先を変えた。
     泊まる者のいない客坊は、当然なら静かである。闇に沈む室内を見回しても、誰かの名残は見当たらない。
     藍曦臣の滞在中、彼はいつも江澄の私室にいた。茶を楽しみ、楽を合わせ、碁を打った。
     それでも、ここは彼が使っていた部屋である。
     江澄は暗闇の中を進み、牀榻に腰掛けた。
     藍曦臣はここで何を思っていたのだろうか。
     彼が幸福を味わっていたとは思えない。魏無羨を遣いに出すくらいである。江澄の気持ちはすでに気取られているのではないだろうか。
     ふいに窓からぼんやりとした光が入った。細い月が山の端から顔を出している。
     江澄はごろりと寝転がった。
     聞きたいことがある。あの夜、藍曦臣が残した言葉の意味がいまだに理解できていない。
     いったい何に対しての礼を言われたのか。
     藍曦臣は微笑んでいたのに、悲しげだった。
     苦しめたいわけでも、悲しませたいわけでもない。
     魏無羨の言った「別れたいの 1909