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    くろむ

    @_kuroyume

    イラスト、SS更新予定
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    🌟右なら🎈以外左は苦手
    🎈右はなんでも好き

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    くろむ

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    結婚ネタの🌟🎈
    一応成人済みのIF設定です。ナチュラルに同棲している。
    お題でそれっぽいのが二つ出たので組み合わせました。
    よくあるネタだし、被っていたらすみません。

    #司類
    TsukasaRui

    「幸せになってください」
    廊下の曲がり角から、聞き覚えのある声が聞こえた気がした。
    類が壁からひょっこりと顔を出すと、劇団のスタッフと司が談笑しているところだった。
    「何を話していたんだい?」
    類がスタッフの後ろから声を掛けると、面白いくらいに肩をびくりと跳ねさせた。
    「かっ、神代さん!?」
    「やぁ、楽しそうだったね」
    わたわたと慌てるスタッフを横目に司の方を伺うと、何やらいつも以上にキラキラした笑顔で笑っている。
    「類!今日の夜は楽しみにしているといいぞ!」
    類が何事かと聞くより先に、司はスタッフを連れて行ってしまった。
    その後ろ姿を見つめながら、類は司のことだ、と踵を返した。


    「類、少し話があるのだが」
    二人が家に帰ると、食事も待たずに司は類を引き留めた。
    「何だい?」
    「類に、渡したいものがある」
    やけに神妙な面持ちで話すものだから、つい肩に力が入ってしまう。
    そういえば、スタッフと何かしら談笑していたな、と仕事での出来事を思い出して「はい」と両手を差し出した。
    司はゆっくりと息を吸って、それからゆっくりと吐く。
    「…お前とは、出会ってから最高のショーしかしてこなかったな」
    類の両手を上から包み込むように、司は「何か」を持って握り込む。
    「ワンダーステージ、今の劇団…そして、オレはこれからも類と共に歩んでいくつもりだ」
    幸せそうに笑みを浮かべながら、ゆっくりと手を開くと、そこに乗せられていたのは小さな箱だった。
    まさか、そんな。
    箱を大事そうに包みながら、類は司の顔を見る。
    「類、オレと、結婚してくれませんか?」
    ああ、なんて幸せなんだろう。
    僕は、本当に嬉しいとき、言葉よりも涙が出るのだと知った。





    目覚まし時計が起床時間を告げる。
    司はアラームを消して、いつものようにカーテンを開けた。
    まだ寝ている類の布団を少しだけよけて、寝顔を見つめる。
    愛しい恋人の左手、銀色の指輪が朝日を反射して眩しかった。
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    たまぞう

    DONE先にポイピクに載せます。
    日曜になったら支部に載せます。
    将参のお話。この間のとはセカイは別になります。
    ちょっと痛いシーンがありますがそこまで酷くないです。
    寧々ちゃんが森の民として出ますが友情出演です。
    最初と最後に出ます。
    何でもいい人向けです。
    将校は参謀と同じ痛みを感じて(物理的)生きたいというよく分からないお話ですね。
    誤字脱字は見逃してください。それではどうぞ。
    将参(友情出演寧々)「ねぇ、その首の傷痕どうしたの?」
    「っ、っっ!?」

    仕事の休憩中に紅茶を飲んでいた時のこと。
    正面の窓から現れた少女に私は驚き、口に含んでいた紅茶を吹き出しそうになった。

    「っ、ごほ…っ、げほっ、ぅ………。来ていたのですか…?」
    「うん。将校に用事があって……というか呼ばれて」
    「将校殿に?」

    森の民である緑髪の少女ーーー寧々は眉を顰めながら、私の首をじっと見つめている。そこには何かに噛み千切られたような痕があった。

    あの日のことを話そうか、少し迷っている自分がいて。
    どうしようかと目線を泳がせていると、寧々が強い力で机を叩く。

    「ほら!話して!」
    「………わっ…!わかり、ました」








    あまりの気迫に押された私はぽつりと語り始めた。
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    MOURNINGその手を取るために必要なこと/類司
    前に書いてたものその1です。支部に上げる予定は今のところないのでここに。
     好きだ、と。
     震える声で告げた瞬間、類は大きく目を見開いた。
    「……君が、僕のことを?」
     小さく頷く。屋上は夕暮れの色に染まり、風も冷たくなり始めている。きっと今大声で歌ったら、遠くまで響くのだろうな──と。玉砕覚悟の告白故か、オレの思考はいつも以上に平静なもので。
     けれど見つめた類の表情は、案の定明るいものではない。まあそうだよな、というか告白なんかした時点で冷静じゃなかったか、などと頭を抱えかけたとき。
    「やり直し」
    「……は?」
     心の底から、意味が分からなかった。
     こいつの思考回路を理解できないのはいつものことだが、まさか告白の返事より先にダメ出しをくらうとは。けれどそんなオレをよそに、口元に手を当てて考え込んだ類はただ、「もう一度、言ってみせてよ」と。
    「なん、でだ」
    「そうだね、うまく伝わらなかった……というのが主な理由かな。思わずその対象を、僕かと訊いてしまうほどには」
    「ばっ……今ここにいるのは、オレとお前だけだろうが……!」
    「分からないよ、僕の頭上をカラスが飛んでいたくらいだ。それにこう見えて僕は臆病でね、君の『好き』と僕の『好き』が食い違っていたらと思う 2116