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    コノハ(happanical)

    @happanical

    ガルスト展示会場です。
    き7 喫茶いすとりや

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    コノハ(happanical)

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    sweet typhoon
    エイミ&メルル、恋する乙女sのシスターフッド

    #ダイの大冒険
    daiNoDaiboken
    #エイミ
    amy
    #メルル
    merle.

    sweet typhoon「なんだかね、敵わないな、って思っちゃうのよね…」
    昼下がりのカール城下のカフェで、あたたかな紅茶にため息が混ざった。
    「それ、分かります…」
    胸の奥がほろ苦いのは、僅かに焦げたクッキーのせいだけではない。

    ダイを探す旅の途中、一同は情報交換のためにカールに集った。久しぶりに見る弟子たちの姿に嬉しさを抑えきれないアバンは、公務を華麗に放り投げ、自らケーキを焼きジュースを搾り歓待したのだった。勿論、エイミとメルルも招待されていたのだが。(ちなみにラーハルトは「馴れ合いに興味はない」と早々に別行動をとった)


    「アバンの使徒、かぁ…」
    それはあの戦いにおける英雄達の呼び名である。大魔王とその軍勢を打ち破ったのは、彼らの強い絆の力だ。遠く離れていてもその魂は確かに結びついていて、だからこそダイの生存を確信出来ている。
    「たまに思うんです。入り込む余地なんか、ないんじゃないかって」
    「…メルル、そんな」
    そんなことない、そう言いかけて言葉をつぐんでしまう。

    ケーキが焼き上がるのを待つ間のひととき、アバンの使徒は和やかに語らう。甘い香りと穏やかな光に満ちたその中心には、朗らかに笑う彼女が居る。関係性に名札がついていたら良いのに。いや、ついていたところで、自分と彼とのつながりは、それに遠く及ばないのではないか。
    疎外感、敗北感、無力感。居た堪れなくなって、2人してそっと城を抜け出したのだ。

    「自分がイヤになります。あんなに楽しそうにしてるのに私ときたら……」
    そう呟くとメルルは眉尻を下げて、目を伏せた。長い睫毛がキラリと光る。
    しばしの沈黙のあと、エイミはおもむろに店員を呼び止めた。
    「すみません、パンケーキを2つ。アディショナルベリーベリーミックスとメルティダブルショコラもつけて」
    「エイミさん…?」
    「王宮に居るとね、…いろいろあるのよ。マリン姉さんとたまにこういう場所に来るの。アバンさまのケーキは食べ損ねてしまったから、せめてこのくらいはね」
    エイミが力無く笑みを作ると、2人はそれきり黙ってパンケーキが運ばれるのを待った。




    カフェの喧騒をどこか遠くに感じながら、2人は城の一室に想いをはせる。

    目線の先から、言葉の端から、どうしても分かってしまう。
    彼はおそらく、彼女が好きだった。

    清らかな天使は、心の中の宝箱に隠れ住む。
    どうか出てこないでと願って、確かめてしまったら全て終わってしまう気がして。
    本当は、彼女のことが好きなんじゃないの?


    あの戦いを語るうえではささいな、しかしゆるぎない事実として。
    彼はかつて、彼女が好きだった。

    美しい女神は、冒険譚の最初の1ページで微笑んでいる。
    どうか見返さないでと願って、確かめてしまったら全て終わってしまう気がして。
    今もまだ、彼女のことが好きなんですか?


    想いを混ぜこぜにしたまま、私達は旅を続けている。曖昧さがもどかしいのに、答えが出るのが怖い。



    「…!こ、これは…」
    運ばれてきたパンケーキは、エイミの想定を遥かに上回る巨大サイズであった。ずっしりと重量を感じる本体に、両手で抱えきれないほどうず高く積まれたホイップクリーム。溶岩流のようなベリーとチョコソースの波濤が皿を埋め尽くしていた。

    固まるエイミの前で、メルルが背筋をピンと正した。
    「…食べましょう。これを完食出来たら、今より強い自分になれる気がします…!」
    黒目がちな瞳が凜然と光って正面を向いた。
    「そうね。…食べて、勝ちましょう。自分に。」
    フォークとナイフを手に取り、猛然と刺し入れた。



    「エイミさん、このベリー美味しいですっ。テランで摘んだものとは別次元…!」
    「チョコレートもイイわよ!ホワイトチョコとビターチョコが混ざりあって最ッ高!」
    大きな口を開けて夢中で貪る。臆病な自分を、自信のなさを、身勝手さを、めいっぱい咀嚼して胃袋に流し込む。

    「この姿、男性にはぜったい見せられないですね…」
    「そうよ、だから普段もアポロは誘わないの。…乙女の戦いはまだまだ続くんだから、力をつけなきゃ」
    「そうですね、体力はいくらあってもいいと思います。なんせ地獄までついていくんですから!」
    指先についた果汁をぺろりと舐めて、メルルが悪戯っぽく微笑んだ。
    「ちょ、からかわないでよ…!」
    口の端にチョコソースをつけたまま、エイミは赤面した。

    行動的で、てきぱきしてて。なのにどこかかわいらしい人。なんて愛しい乙女だろう。彼はきっとあなたを好きになる。

    手折れそうなほど儚げなのに、そのじつ、とても芯の強い子。
    なんて麗しい乙女だろう。彼はきっとあなたを好きになる。

    甘味の暴風吹き荒れるなか、互いの恋の成就を祈る。

    それは、くじけてしまいそうな自分との戦い。不確かな未来をどうか彼と共にありたい。その気持ちが折れてしまいそうなとき、同じ空の下に戦友が居ると思えば、また立ち上がれる気がする。



    「もう、一生分ベリーを食べた気がします……」
    「チョコレートは当分視界に入れたくないわ……」
    夕陽を背に浴びながら、2人はヨロヨロと城に向かって歩く。
    「カールにはいつまで?」
    「図書館で調べ物をするので、数日後の出発だと思います」
    「そう。こっちは明日の昼には発つ予定だから、またしばらくお別れね」
    「……がんばりましょうね」
    メルルが空に拳を突き上げた。慎ましやかな彼女らしくない仕草は少し不格好で、しかし力強かった。
    「ええ、また会う日まで」
    エイミもまた拳を突き上げ、長くなっていく影を重ねた。




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    ムーンストーン

    DONEメガンテを巡るポップとダイの攻防戦。(ダイは籠城戦です。外から友軍が来ないと敗ける…)R-18は念の為。
    ほぼ会話オンリーです。ダイが弱々で、アニメ58話冒頭の戦意喪失ダイにキュンとなって衝動的に(略)
    別の話になる予定だったので後で統合するかもしれません。
    魔法契約設定も含めて捏造だらけですが、ダイ大の「メガンテは魔法が使える人ならだれでも使用可能」設定だと契約なしで使えるかも?と妄想しました。
    The Point of No Return 回帰不能点〜ダイ酒場兼宿屋は夜になってもざわめきが消えない。
    人里離れたデルムリン島育ちのダイが人の気配の濃厚さに気疲れしているのを悟ったポップはダイに先に風呂へ入れと促した。
    カラスの行水ですぐ部屋に戻ったダイと入れ替わりにポップが一階の風呂に行くと、ダイは寝る前の準備として二人の荷物をすぐ持ち出せるようにそれぞれのベット上の足元に置いた。
    それは二人がデルムリン島から冒険の旅にでたときからの習慣だった。

    不思議なことに魔王軍に夜襲をかけられたことはほとんどないが、野生動物や凶暴化したモンスターに襲われたことは何度もある。

    ダイが相手を剣で切り払えば返り血で服や荷物が汚れるし、ポップがうっかり最近出力が上がり続けているメラを放とうものなら山火事になりかねない。
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