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    fmi_fuU

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    20↑夢
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    🧢夢

    #OP夢
    #プリンス・グルス

    ワンライ執務机には今日も今日とて書類の山が出来上がっていた。出勤早々私は溜息をつく。年明け早々から残業もやむなしというレベルの山。やるしかないかとひとつ伸びをして椅子に掛けた……のはもう5、6時間前のことだ。書類に目を通しながら携帯食で空腹を満たしたのがおやつ時だったことは覚えているがその後の記憶が少し曖昧だ。どうやら情けなくもうたたねしていたらしい。寝ぼけまなこをこすり時計を確認すると記憶の中のそれより20分ほど進んでいた。さすがに1時間と寝ていたわけではないとわかって安堵する。
    「よォ、起きたか」
    声の方向に顔を向けるとそこには彼がいた。
    「王子、いつからいた?起こしてよかったのに」
    「いいやそう待っちゃいねェよ。急ぎの用でもなかったしな。それにアンタは働きすぎだぜ、先週から大捕り物に連続で駆り出されてたよな?」
    「あはは、これ全部その書類だしね」
    「適度に休養しとかないと後で泣きをみるんだから気をつけろよ」
    優しい同僚の言葉がじんわりと心にしみる。
    「ありがと。じゃあグルスの方の用事済ませちゃおうか」
    気持ちをきりかえて仕事の話を詰めるとどうやら近いうちにまた大捕り物がありそうだとぼやくことになってしまった。
    「アンタは多分先に向こうで内偵だろうな」
    「だよねェ。面倒だなァ、この髭面のじいさん悪い噂しかでないのに調べるといつも潔白で裏とるの時間かかりそう」
    「……使用人に手を出すってのもよくきくジジイだったな。気をつけろよ」
    「なに心配してくれるの」
    「そんなの心配するに決まってるだろ」
    「わたしがこのじいさんの手籠めにされるかもって?」
    「アンタのが強いのはわかってるけどな。でも嫌な思いするかもだろ。ちょっと触られるとか……」
    「別に触られるくらいどうってこと」
    「どうってことないって?そりゃ危機感が足りねェな。アンタらしい答えだけど例えばこうやって」
    と大きな体で一気に距離を詰めらて腕を握られる。撫でるように指を這わされた。思わずぞわりとする感覚に身震いする。
    「この程度でそんな反応してちゃ相手をつけあがらせるだけだぜ?あんた本当に逃げられんのか」
    ぎらりとその眼光に射貫かれて思わずへたり込む。彼にこんな風に迫られるなんて思いもしていなかったから驚いただけだと思いたいのに心臓がどきどきと音を立てるのを止められない。これはなんだろう。グルスはなおも距離を詰めてくる。その顔は見慣れているはずなのに心臓がうるさくてたまらない。
    「グルス、ストップ!ストップ!!わかったから」
    渾身の力をこめてグルスの腕をひねり上げるとようやくグルスが一歩引いて言った。
    「……わかったなら、いい。気を付けろよ」
    「うん」
    じゃあと言ってグルスは部屋から出ていった。静かな部屋にドッドッと自分に心臓の音だけがこだまするような気がした。

    「ああーー」
    扉を閉めるとその場でグルスは帽子で顔を隠すようにしてしゃがみこんだ。あんなことをするつもりはなかった。うたた寝姿をみただけで嬉しくて今日は仕事の話を軽くしたら上機嫌に自室に戻るはずだったのに、完全に予定が狂った。思いを寄せる彼女が男にしかもあのあくどい男の餌食になるなんて考えたくもなかったが彼女自身があまりにもあっけらかんと少し触れる程度どうってことないと宣うものだからついこちらも熱くなってしまったのだ。
    「でも、可愛かったなァ」
    至近距離で見つめる彼女は小さくてかわいかった。
    「うがーーーー」
    あんな姿をみてしまったら尚更絶対に彼女に触れさせたくない。けれどおれが本隊と動いてやったほうが効率がいいのはわかりきっていて歯がゆい。悔しい気持ちを押し殺して彼女の潜入に有用となる資料がないか探すためグルスは資料室へ向かうのだった。
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    DONE⚠︎最初から最後まで全部『ONE PIECE FILM RED』の結末のネタバレです。自己責任で。
    ⚠︎ONE PIECEを少し齧っている人間が書きました。原作と異なる点があるかと思います、ご容赦ください。

    REDからしばらく経ったある夜の話。

    見終わった後、速攻マブに連絡して生まれたオタクの幻覚です。
    マブに支部の垢バレるの恥ずかしいのでポイピクで。
    赤髪海賊団の音楽家 今晩レッドフォース号の不寝番を担当するのは、副船長のベン・ベックマンと何人かの船員。ベックは今日は甲板の担当だ。他は晩飯を食べ終わって、自由に過ごして勝手に自分の部屋で寝て始まる。
     僅かに残っている夜更かし共が集まる食堂にベックは足を運んだ。

    「まだ起きてんのか。誰か俺と当番代わってくれんのかよ」

     そう言うと全員揃って首を横に振る。自由にする夜更かしが好きなだけで、義務の夜更かしである不寝番は嫌なのだ。それを分かった上で揶揄ったベックはくつくつと笑いながら、小さな宝箱を開ける。あ、と小さく溢したのは誰だっただろうか。
     ベックはその中の電伝虫を手に取って、シーっと人差し指を口元に立てた。
     今日の波は穏やかで、雲ひとつない星空は宝箱と見間違うほど輝いている。そんな中、ベックはハンドレールに置いた電伝虫を起こした。
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