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    過去にpixivに投稿したものです!

    茨つむもっと増えろ〜!って気持ちで殴り書きしました。

    #あんさん腐るスターズ
    ansanRottenStars
    #茨つむ
    #七種茨
    #青葉つむぎ
    bluishYellowPongee

    心地よい優しさ.真っ暗な暗闇の中、少し離れた所にスポットライトが当たる。そこでは閣下と日和殿下とジュンが楽しそうに話している。

    『3人で何されてるんですか?』

    その輪に混ざろうと一歩前に進んで声を掛けた。すると、3人が一斉にこちらを見て冷たい目をして閣下が口を開く。

    『こっちに君の居場所は無いよ』

    一瞬何を言われたのか分からなくなり、頭の中が真っ白になった。3人が顔を背けてまた楽しそうに話しながら前に進んで消えて行く。そのままぼーっとして突っ立っていると、また少し離れた所にスポットライトが当たる。そこには弓弦が立っていた。隣には弓弦のお坊ちゃまも居たのにその時は弓弦しか目に入らなかった。

    『ゆづ、』

    弓弦の名前を言いかけた時、被るようにお坊ちゃまが言葉を発した。

    『ねぇ、弓弦。あいつ知り合い?』

    それを聞いた弓弦と目が合う。すぐに目を逸らされてお坊ちゃまに微笑んだ。

    『さあ、どなたでしょうね。行きましょうか、坊っちゃま』

    そう言ったと同時に当てられていたスポットライトがパッと消える。

    周りを見渡しても暗闇の中。何で。何でそんな冷たい目で俺を見るの?そこは俺の居場所じゃない?仲間は?今まで一緒に歩いてきた思い出は?あいつと俺の昔の思い出は?全部無かった?違う。そんなはずない。俺が。俺が今まであいつらと一緒に。全部嘘なの?違う。何が?何が嘘?怖い。やだ。やめろ。やめろこんなの。違う。違う。違う!!こんなの!!


    「っ…!!はぁッ…!…はぁッ…」

    目を開けると、視界に映っているのは真っ白な天井だ。起き上がってここが寮の部屋で自分はベッドに眠っていた事を把握する。夢。夢か。体全身が汗だくで心臓の音が酷くうるさい。周りを見渡して同室の3人が眠っている事を確認して、足音を立てないようにゆっくりと部屋を出る。

    外に出てベンチに腰掛けた。風が吹いていて今汗だくの自分には丁度いい涼しさだ。少し荒くなった呼吸を落ち着かせるために何度か深呼吸をする。何となく落ち着いた気がして大きく溜息をついた。

    あれはただの夢だ。最近仕事を詰め込みすぎているためその影響で疲れが出てしまったのだろう。とりあえず今日の夢の事は考えないようにして休息をしっかりとるようにしよう。前に進むしかないんだ。

    丁度いい風の涼しさに段々と慣れてきて少し肌寒くなり、身体を擦る。せめて上着でも着てこれば良かったと思っていると、何か後ろに気配を感じてすぐさま振り返った。顔を見上げると、つむぎ陛下が心配そうにこちらを見ている。

    「へ、陛下でしたか…こんな時間にどうされましか?」

    「わぁ、やっぱり七種くんでしたか。仕事が一通り片付いて帰ってきたところですよ。それより七種くん、こんな時間にどうしたんですか?もしかして眠れないんですか?」

    「あぁ…それに近いと言いますか……それより早く中に入られてはどうですか!お疲れでしょう!」

    「それなら七種くんも中に戻りましょう?少し肌寒いですし、そんなに薄着だと風邪引いちゃいますよ」

    「いえ!自分はもう少し風に当たりたいのでお先に入られてください!」

    「…そうですか。じゃあ俺は先に行きますね」

    そう言って背中を向けて寮の入口へと向かって行く。そう言えば部屋を出る前3人が寝ているか確認したはずなのにつむぎ陛下が居ないことに気付かなかった。しっかりと確認する余裕も無かったのか。そう考えながら陛下の後ろ姿を見ているとパッとこちらを振り返る。

    「俺で良ければいつでも話聞きますからね」

    「あ…、はい…」

    平然としていたつもりだったのにバレていたのか。相変わらず何を考えているか分からないあの人には敵わないな。返事をすると微笑んで再び背を向けたつむぎ陛下が見えなくなるまで後ろ姿を見つめていた。



    つむぎ陛下が寮の中に入って数十分してから完全に落ち着き、自分も寮の中に入って部屋に戻った。冷えてしまった身体を擦りながら掛け布団を肩まで被る。隣を見ると陛下はもう眠っていた。自分も寝てしまおうと目を瞑る。少しして頭にふわっと何かが触れている感じがする。そのまま優しく頭を撫でられる。あぁ。これはつむぎ陛下だろう。自分が戻って来るまで起きてくれていたのか。撫でられているのが心地よく感じて睡魔がドッと襲ってきた。お礼は次起きた時に言おう。遠のいていく意識の中でそう思いながら眠りについた。
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    ____pomepome

    PAST去年の真ん中バースデーに書いたジュン茨です♪
    友だち.ジュンから定期的に相談をされる。仕事面は勿論、些細な悩みにも相談に乗っている。彼から相談をされる事に対しては迷惑だと思っていないし、頼られているのはむしろ嬉しい。最近は二人で外に出掛ける機会も増えた。その影響もあり、ユニットの仲間として距離も縮まった気がする。

    『オレら友だちみたいですねぇ』

    彼からたまに言われるその言葉には共感もしていないし否定もしていない。正直友人の定義が分からない。似た者同士で、本音を語り合えて、長い時間一緒にいても疲れない。俺とジュンは似た者同士だとは思わない。あんなに輝いて必死に上にしがみついて愛想のあるあいつと俺は釣り合わないし、全く似た者同士ではない。それにジュンは本音を語ってくれるが、俺はあいつに対してあまり本音を語らない。素が出ているとたまに指摘されてしまうことはあるが。長い時間一緒にいても疲れない。確かにあいつと一緒にいる事を不快には感じていないし、一緒にいるのは楽だ。それなら俺たちは友人なのだろうか。友人みたいだとは言われたが、あいつが俺を友人だと思っているかは分からない。聞く機会なんて無いだろう。
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