マスターとコユキとじゃんけんハゲ（野球拳大好き）
　ある日の自宅。ナギリが熱心にテレビを見ている。何を見ているんですか、ナギリさん。マジック。何もないところからハトが出た…。マジロだったらもっと良いな。あれは種も仕掛けもあるんですよ。一つ、お手本を見せましょう。トランプマジック。なっ？！　お前も？！　俺のは仕掛けがあります。でも、プロの方ならその仕掛けすら無いように見せるんですよ。凄いな…。
　仕事場。ん、マスターは？　集まりがあって居ません。あれ？　マスターは？　サテツが来る。今、居ない。下等吸血鬼を退治して、腹が減ったんだが…。回想。ー良いですか、ナギリさん。私が居ない間にお客様が来たら、コユキに料理をさせてはいけませんよ。？　サテツさん、お腹が空いたのなら私が作ります！　お前、マスターに料理するなと…。頼みます、コユキさん。何を作る気だ？　玉子とケチャップとご飯を出す。オムライスか。異空間クッキング。黒くて鋭角な尖りのある物質の登場。
　
　食べ物と名状しがたい物体でも、皿の上にあればサテツにはそれが食べ物として認識するらしい。
　
　頂きます！！　コユキ！　あなたまた一人で料理をして！！　きゃー。ナギリ。
　
　ナギリさん。見ていたのならちゃんと止めて下さい。…ナギリさん？
　
　尊敬の目。
　何だか最近、ナギリさんが良く見てくるような？　今日もマスターが居ない。コユキ。あれはやらないのか？　あれ、とは？　マスターが居ない時にやったやつだ。あれはお父さんから止められているので…。そうか…。しょんぼり。でも、賄いなら…。チラッ(/ω･＼)ﾁﾗｯ　料理リクエストされて嬉しい。カンタロウに食べさせるから作ってくれ！！
　その悲劇をカンタロウは知るよしも無かった。



　オマケ
　コユキは凄いんだ。まじしゃんだった！　そうだったんですか。俺も見てみたいです。コユキさんの腕前。後日。っ？！　これは？！　コユキのマジックだ。見てみたいと言っただろう。ピーン！　これは噂の異空間クッキング！！　ある意味マジックかもしれませんが！！　今日の朝飯はそれだ。腕の退治人もじゃんけんハゲも食ってたぞ。ウェーン！！
　
　ある日、ナギリさんが見るからにウキウキとした様子で帰宅されました。
　ナギリさんの機嫌が良い日はギルドでジョンくんに会ったとか、玉子が安かったとか
　
　ナギリさんの嬉しい楽しいと思う事が増えるのは俺の望むところなので何があったか尋ねました。
　「どうされたんですか、ナギリさん。お仕事で何かありましたか？」
　「聞け、カンタロウ！　コユキは凄いんだ！　まじしゃんだった！！」
　ナギリさんは以前テレビで見たマジックに大変心を奪われ俺の簡単なトランプマジックにも目を輝かせてみいってくれました。
　
　コユキさん。ギルドのマスターの娘さんである、あのおっとりとした方が？　何と。人は見かけによらぬもの、でありますね。
　まぁ、ギルドで披露すれば盛り上がるし、それで練習でもされていたのでしょうか。
　「そうだったんですか。今度、俺も見てみたいです。コユキさんの腕前」
　「ああ。機会があったら俺から頼んでやる」
　余程凄いマジックだったのか、
　瞳は少年のようです。
　うふふふふっ。たまーぁに見せるナギリさんの子供っぽいところ。凄く可愛いです。俺もとても幸せな気分になって
　コユキさんに感謝の念を抱きながら
　
　後日。
　「ただいまでありまーす」
　
　「見ろ、カンタロウ！　コユキのマジックだ！！」
　ナギリさんの手には白いお皿に乗った見たこともない物体。お皿に乗っていると言う事は食べるものなのかもしれないが…。
　「何でありますかそれは！！　もしかして、それは食べ物なのでありますか？！　もし食べ物だとしたら、直角になることってあるんでありますか？！！」
　「コユキのマジックは大体こんなもんだ」
　「色が警告色でありますよ？！　『主に有毒の生物に見られる色彩であり、捕食者など自分に害を及ぼす他の生物に対する警告の役目を担う色（Noonle調べ）』でありますよ？！！」
　「マスターとサテツとじゃん拳ハゲは食べている」
　「寧ろ、そのお三方しか食べていらっしゃらないのでは？！！」
　「今日は
　と
　がこれになった」
　「材料だけ聞くと
　でありますが、全く違うものが錬成されております！！」
　マジシャンと言うより、錬金術師であります！！　それも、等価交換が出来ていない類いの！！
　「今日の飯はこれだ」
　「ウェーン！！！！　なっ、ナギリさん！！　ナギリさんは食べないのでありますか？！！」
　「あいにく、今日はあまり腹が空いていない。俺は軽めに血液パックで良い」
　「ウェーーーン！！！！！！」
　ナギリさん、これはマジックではなくてクッキングであります！！　まぁ、普通に食べられるモノをこのように食べられないモノへと変化させると言う事は或いは…。




　
　マジックの練習。指先の練習。ボール。ナギリさんのいたずら心。ここにもボールがあるなぁ。ニヤニヤ。なっ、ナギリさん？！！　さわさわ。これなら俺にも上手く扱えるな。ほら、どうだ？　さわさわ。やっ、止めて下さい！　ナギリさん！！　ニヤニヤ。さわさわ。あ～もうっ！！　意地悪なナギリさんはこうです！！　ガシャン！！　はぁぁ？！　手錠で逮捕です！！　馬鹿！！　外せ！！　と言うか、何処から出した？！　（ハンマースペース）　マジック練習しているナギリさんなら外せるでしょう！！　脱出マジック見せて下さい！！　出来るか！！　
　はぁ…。ナギリさんの脇の匂い…。くんくんくん。馬鹿っ！　変態！！　顔真っ赤。お洋服脱げないのでこのまま…。う゛～っ！！　やだ。苦しい。全部脱がせろ。手錠外しますね。ぎゅう～。アシスタントのバニーちゃん。黒網タイツの足が素敵だろうな～（足フェチカンタロウの妄想）。フィニッシュ。
　
　後日。ギルドでボールマジックを披露するナギリ。　ヌリヌリヌン、ヌヌイ！！　上達したねぇ、ギリギリさん。こんばんは！！　ナギリさん、そろそろお仕事終わりでしょう？　お迎えに来ました！！　もう少しだ。待ってろ。はい！　引き続きボールマジックを披露するナギリ。あれ、何かちょっと手付きがやらしい…。ニヤニヤ。ズキュウウウン…！！　うわーん！　ナギリさん！！　外でボールマジックするの、止めて下さいー！！　ふんっ。