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    村人A

    @villager_fenval

    只今、ディスガイア4の執事閣下にどハマり中。
    小説やら色々流します。

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    村人A

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    執事閣下です。
    途中、めちゃくちゃちょっとだけR-18のシーンが出てくるので注意!“好き”や“愛してる”なんて言葉より、“執着”の方がそれっぽい。

    #フェンヴァル
    fenval
    #執事閣下
    deacon

    貴方だけは渡さない「あれ?ヴァルっちじゃん」
    「む、小娘共とアルティナか」

    いつもの地獄、フーカはたまたま通りがかったヴァルバトーゼに声をかけた。
    フェンリッヒとは別行動をしていて、今から合流するところだった。

    「いやぁ、アンタと話そうとしたらフェンリっちってば睨むんだもん」
    「…俺にはその反応を楽しもうとしているようにも見えるが?」
    「さー、どうかしらねー?」
    「全く…俺はその時は止めんぞ」
    「ケチー!…って、あれ?」
    「なんだ」

    フーカは何度か瞬きをした後、ヴァルバトーゼにぐーっと近付いた。
    首元を指さすと「これ」と口にする。

    「なんか跡みたいなのない?虫刺され?」
    「あ、本当デス。赤くなってるデスよ」
    「虫刺され…?跡……──っ!」
    「ヴァルっち?」

    何かを思い出したかのように、ヴァルバトーゼが跡を手で隠す。その顔はみるみる赤くなっていった。
    フーカとデスコの姉妹はわからないようだが、アルティナはわかってしまったらしい。

    「な、なんでもない。これは─」
    「閣下、こちらにいらしたのですか」

    静かな声が4人の間に響いた。
    その声の主─フェンリッヒは、首を押さえるヴァルバトーゼを見て、怪しげに目を細めた。
    近付くと、顎に指を軽くかける。
    手を外した彼の首に、跡に指を滑らせた。

    「おや、ヴァル様。何やら跡がついていますね。妙な虫でもおりましたか?」
    「何が虫か、お前は─」
    「…わたくしが、なんでしょう?」

    その目と口元には、どこか欲が見えた。
    言いたい言葉をグッと堪える。そもそも今居るのは自分たちだけでは無い。
    真っ赤にした顔を逸らして、ヴァルバトーゼは歩いていく。

    「ヴァル様」
    「今は来るなッ!」

    まるで子供が拗ねるかのような言い方に、フェンリッヒは吹き出したいのを堪えて、喉の奥をクックッ、と鳴らした。

    「…主の命令とあらば」
    「どしたのかしら、ヴァルっちったら」
    「虫刺されがそんなに恥ずかしいことだったんデスかね?」
    「さぁ…ていうか、地獄にもそういう虫っているのね。ま、いっか。今のヴァルっちには近付かない方が良さそうだし、今度虫刺されの薬あげよっと」

    フーカたちとフェンリッヒが逆方向に足を踏み出す。
    アルティナは少し考えた後にフェンリッヒの方へ行く。

    「…何の用だ」
    「あれは、牽制のつもりですの?」
    「ほう、わかったか?清らかな魂を持つ乙女とやらが」
    「思ってもいない言葉でからかわないでくださいな。…大事なのはわかりますが、方法がいささか雑ではなくて?貴方なら、もっと他の方法を選びそうなのに」
    「前も言ったが、理解してるツラをやめろ。…雑だと?アホか、一番手っ取り早くて効果がある。それに、大事なんて綺麗な言葉で片付く感情じゃないんだよ」

    ニヤリ、と不敵に─まさに悪魔らしく笑うその顔に、アルティナの背筋が冷える。

    「…貴方でも、誰かにそんな欲を抱くことがあるんですね」
    「言い回しが些か気に入らんが、そんなところだ。…この感情を持ち始めた馴れ初めなんて覚えちゃいないがな」
    「…相手は引く手数多なのに、何故彼だったんですの?」
    「やかましい。探ろうとするその心が不愉快だ、泥棒天使。オレ相手に言葉で駆け引きしようなどと100年─いや、400年早いんだよ」
    「……」
    「オレがお前相手に復讐しているのだと思っているのなら、それも違う。お前のことを許せないのは今も昔も変わらんが、そんな下らないことでヴァル様に手を出すワケはない」

    主に手を出す。
    それは余程強い想いと覚悟の上だったのだろう。そして受け入れる彼のまた強い意志。
    それだけ深く、強固な絆。
    止まってしまったアルティナを一瞥だけし、フェンリッヒはため息をついた後にまた歩いていく。

    「…でも、相手が貴方なら仕方ないかもしれませんね。400年もの間…魔力を失った後も、彼を支えていらしたんですから」

    どこか寂しげな、そんな言葉をフェンリッヒの背中に投げる。
    聞こえたか聞こえぬか、彼がもう一度足を止めることはなかった。

    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    満月の夜の行為。
    その最中、フェンリッヒはチョーカーを外した主の項に舌を這わせる。

    「ま、まて、フェンリッヒ。──っ!」

    ちくり、と軽く電気が走る。
    項に、背中に。跡が散らされるのが感覚で嫌でもわかる。

    唇に集中していると、奥に刺激が訪れ、ヴァルバトーゼは背中を反らせた。

    「あ、ぁ、うっ…」
    「─ヴァル様」

    静かで切羽詰まった声が短く名を呼ぶ。
    だがその先の言葉が紡がれることはない。
    息が詰まる音の後、奥に出された熱をヴァルバトーゼはただ受け止めたのだった。

    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    いつもよりも余裕がなかった。
    そう思わせる行為だった。

    「─フェンリッヒ」
    「はい」
    「お前、また跡を付けたであろう」
    「付けましたが」

    まるで「それがなにか?」とでも言いたげにフェンリッヒが返す。

    「あまり見える所に跡を残すな。昼間のようなことがあってはかなわん」
    「わたくしには好都合ですがね」
    「なに?」

    顎に指がかけられ、顔が少し持ち上がる。
    瞳孔が少し開いた目に射抜かれた。

    「…わたくしは貴方のモノですが、貴方はわたくしのモノではない。…主相手に“モノ”なんて言葉を使うつもりもないですが。ですから、周りへの牽制ですよ、これは」
    「牽制…?」
    「ええ。大事だなんて言葉では足りない─『貴方だけは渡さない』と、周りに言いふらすと同義です」
    「……っ」

    唇に熱が触れ、遠ざかる。
    顔が熱くても、何やら小っ恥ずかしくても、その目を逸らせない。

    「なんと言われても、貴方への執着を隠すつもりはございません。わたくしを受け入れた運の尽きとでも思ってください」
    「全く、お前は…とんだ強欲だな」
    「それこそ、悪魔らしいでしょう?」
    「そうだな。…だが、気に入らんな」
    「はい?」
    「執着しているのが自分だけという考えが気に入らんと言っている」

    執着を隠さない、と言った時の寂しそうな目にヴァルバトーゼは引っ掛かり、ゆっくりとその身体を押し倒した。

    「お前を受け入れたのが俺の運の尽きと言うならば、その俺に手を伸ばしたお前の運もそこで尽きている。どこまででも付き合ってもらうぞ?」
    「フフ…そうですね。もうとっくに地の底ですが…貴方様となら、どこまで堕ちたとしても、悪くない景色でしょう」

    フェンリッヒはヴァルバトーゼの左手を持ち、薬指の所に跡を付けた。

    「ここだけは、何度消えても付けなおして差し上げます」
    「ほう、人間嫌いのお前が人間の真似事か?」
    「わかりやすい方法、というだけですよ。普段は手袋をつけていらっしゃいますから、目立たないでしょう」
    「そうだな。見えない所なら許すとしよう」
    「有り難き幸せです」

    身体の位置が反転し、今度はヴァルバトーゼが押し倒される形となった。
    目が合ったふたりは、自然に微笑み合う。伸ばされた手が、フェンリッヒの首に絡みついた。

    「ならば、まだ明けぬ夜を愉しむとしよう」
    「─我が主の御心のままに」

    ただ己の執着をお互いの身体に、心に刻む。
    それは不毛で、生産性のない、満たされた時間と行為。

    ふたりきりの夜は、ふたりだけの速度で、ゆっくりと更けていくのだった。
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    last_of_QED

    MOURNING世の中に執事閣下 フェンヴァル ディスガイアの二次創作が増えて欲しい。できればえっちなやつが増えて欲しい。よろしくお願いします。【それは躾か嗜みか】



    この飢えはなんだ、渇きはなんだ。
    どんな魔神を倒しても、どんな報酬を手にしても、何かが足りない。長らくそんな風に感じてきた。
    傭兵として魔界全土を彷徨ったのは、この途方も無い飢餓感を埋めてくれる何かを無意識に捜し求めていたためかもしれないと、今となっては思う。

    そんな記憶の残滓を振り払って、柔い肉に歯を立てる。食い千切って胃に収めることはなくとも、不思議と腹が膨れて行く。飲み込んだ訳でもないのに、聞こえる水音がこの喉を潤して行く。

    あの頃とは違う、確かに満たされて行く感覚にこれは現実だろうかと重い瞼を上げる。そこには俺に組み敷かれるあられもない姿の主人がいて、何処か安堵する。ああ、これは夢泡沫ではなかったと、その存在を確かめるように重ねた手を強く結んだ。

    「も……駄目だフェンリッヒ、おかしく、なる……」
    「ええ、おかしくなってください、閣下」

    甘く囁く低音に、ビクンと跳ねて主人は精を吐き出した。肩で息をするその人の唇は乾いている。乾きを舌で舐めてやり、そのまま噛み付くように唇を重ねた。
    吐精したばかりの下半身に再び指を這わせると、ただそれだけで熱っぽ 4007

    last_of_QED

    BLANK【5/24 キスを超える日】ほんのり執事閣下【524】



     かつてキスをせがまれたことがあった。驚くべきことに、吸血対象の人間の女からだ。勿論、そんなものに応えてやる義理はなかったが、その時の俺は気まぐれに問うたのだ。悪魔にそれを求めるにあたり、対価にお前は何を差し出すのだと。
     女は恍惚の表情で、「この身を」だの「あなたに快楽を」だのと宣った。この人間には畏れが足りぬと、胸元に下がる宝石の飾りで首を絞めたが尚も女は欲に滲んだ瞳で俺を見、苦しそうに笑っていた。女が気を失ったのを確認すると、今しがた吸った血を吐き出して、別の人間の血を求め街の闇夜に身を隠したのを良く覚えている。
     気持ちが悪い。そう、思っていたのだが。
     ──今ならあの濡れた瞳の意味がほんの少しは分かるような気がする。

    「閣下、私とのキスはそんなに退屈ですか」
    「すまん、少しばかり昔のことを思い出していた」
    「……そうですか」

     それ以上は聞きたくないと言うようにフェンリッヒの手が俺の口を塞ぐ。存外にごつく、大きい手だと思う。その指で確かめるよう唇をなぞり、そして再び俺に口付けた。ただ触れるだけのキスは不思議と心地が良かった。体液を交わすような魔力供給をし 749

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    last_of_QED

    DOODLEディスガイア4に今更ハマりました。フェンリッヒとヴァルバトーゼ閣下(フェンヴァル?執事閣下?界隈ではどう呼称しているのでしょうか)に気持ちが爆発したため、書き散らしました。【悪魔に愛はあるのか】


    口の中、歯の一本一本を舌でなぞる。舌と舌とを絡ませ、音を立てて吸ってやる。主人を、犯している?まさか。丁寧に、陶器に触れるようぬるり舌を這わせてゆく。舌先が鋭い犬歯にあたり、吸血鬼たる証に触れたようにも思えたが、この牙が人間の血を吸うことはもうないのだろう。その悲しいまでに頑なな意思が自分には変えようのないものだと思うと、歯痒く、虚しかった。

    律儀に瞼を閉じ口付けを受け入れているのは、我が主人、ヴァルバトーゼ様。暴君の名を魔界中に轟かせたそのお方だ。400年前の出来事をきっかけに魔力を失い姿形は少々退行してしまわれたが、誇り高い魂はあの頃のまま、その胸の杭のうちに秘められている。
    そんな主人と、執事として忠誠を誓った俺はいつからか、就寝前に「戯れ」るようになっていた。
    最初は眠る前の挨拶と称して手の甲に口付けを落とす程度のものであったはずだが、なし崩し的に唇と唇が触れ合うところまで漕ぎ着けた。そこまでは、我ながら惚れ惚れするほどのスピード感だったのだが。
    ……その「戯れ」がかれこれ幾月進展しないことには苦笑する他ない。月光の牙とまで呼ばれたこの俺が一体何を 3613