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    last_of_QED

    @last_of_QED

    ディスガイアを好むしがない愛マニア。執事閣下、閣下執事、ヴァルアルやCP無しの地獄話まで節操なく執筆します。デ初代〜7までプレイ済。
    最近ハマったコーヒートーク(ガラハイ)のお話しもちょびっと載せてます。

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    last_of_QED

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    【悪魔に愛はあるのか】の後日談として書きました。当社比アダルティーかもしれません。煩悩まみれの内容で上げるかどうか悩むレベルの書き散らしですが、今なら除夜の鐘の音に搔き消えるかなと駆け込みで年末に上げました。お許しください…

    #ディスガイア4
    disgaea4
    #フェンヴァル
    fenval

    【後日談】


    「やめ……フェンリッヒ……!」

    閣下との「戯れ」はようやくキスからもう一歩踏み込んだ。

    「腰が揺れていますよ、閣下」
    「そんなことな……いっ」
    胸の頂きを優しく爪で弾いてやると、我慢するような悩ましげな吐息でシーツが握りしめられる。与えられる快感から逃れようと身を捩る姿はいじらしく、つい加虐心が湧き上がってしまう。

    主人と従者。ただそれだけであったはずの俺たちが、少しずつほつれ、結ばれる先を探して今、ベッドの上にいる。地獄に蜘蛛の糸が垂れる、そんな奇跡は起こり得るのだ。
    俺がどれだけこの時を待ち望んでいたことか。恐れながら、閣下、目の前に垂れたこの細糸、掴ませていただきます。

    「閣下は服の上から、がお好きですよね。着ている方がいけない感じがしますか?それとも擦れ方が良いのでしょうか」
    衣服の上から触れると肌と衣服の摩擦が響くらしい。これまで幾度か軽く触れ合ってきたが素肌に直接、よりも着衣のまま身体に触れる方が反応が良い。胸の杭だけはじかに指でなぞって触れて、恍惚に浸る。

    いつも気丈に振る舞うこの人が夜の帳に腰を揺らして快感を逃がそうとしている。その姿はあまりにも背徳的だ。日頃の戦闘でのどんな痛みにも耐えてみせるあなたが、快楽には逃げ腰だなんて誰が思うでしょう。

    顎が上を向き、荒く息が漏れる。声が出るのを堪えているのか、噛みしめるような表情で胸への愛撫を受け入れている。閣下から視線を合わせてくれることはない。
    「閣下、ちゃんと気持ちいいですか」
    「……いちいち、聞くな」
    「嫌、ではありませんか」
    本気で嫌なら俺はとっくに槍で串刺しにでもされているだろう。分かっていながら聞くのは意地が悪いような気がしたが、聞かずにはいられなかった。
    「お前に触られるのは嫌ではない。嫌ではないが、さっきから、そこは、んっ……何か、変だっ」
    「変なことなどありません、閣下。何度も触って教えれば、身体は快感を拾うようになるのです。ほら、もうお召し物が窮屈そうです……感じてくれているのですね」
    細身のズボンのチャックの辺りに手を滑らせて柔い刺激を与えてやる。触れてみて、やはり薄い腹だと思う。
    「…ん…う……恥ずかしいことを、言うな……!」
    「私は恥ずかしくなどありません。恥ずかしいのはヴァル様、あなたでは?」
    うるさい口をキスで塞いでしまう。息継ぎの都度、溢れる気持ちの良さそうな喘ぎ声に理性は最早機能しない。
    ぷつり、糸が切れる音と共に、悪魔の本性が顔を出す。悪魔とはそう、元来誰かを困らせたい生き物なのだ。いつ切れてしまうかも分からない糸を辿って閣下と天国にいきたいわけではない。俺は地獄(ここ)であなたと果てたい。
    乱れたシャツの上から少し乱暴に突起を摘んでは転がしてやる。同時に腰元のベルトを緩めファスナーを下ろして行く。必死に堪えているのだろうが、それでも漏れ出てしまう声があの閣下のものであることに脳の理解が追い付かない。他の誰も知らないその声をもっと聞きたい。もっと知りたい。

    「好きです、閣下」

    覆いかぶさるようにして、真っ赤な耳元へ囁き甘く噛み付くと、主人の足先はシーツを掻いてビクンと跳ねた。気のせいでなければ愛撫で、というよりも囁いた言葉や甘噛みで感度を増したように思えたが……我が主人は意外とこういうのが好きなのだろうか。

    可愛い。愛しています、閣下。

    高揚したのも束の間、俺は現実を目の当たりにする。今にも涙が溢れそうな主人の目を、物言いたげなへの字口を。大きくはだけたシャツに、太腿までずり下ろされたズボン、露わになった白い肌。そして華奢な腰骨を見て我にかえる。突然冷静な自分が降りて来て、血の気が引いていくのが分かった。
    まずい、やり過ぎた。

    「俺はもう寝る」
    「ヴァル様、申し訳ありませ」
    「随分と調子が良いな、フェンリッヒよ」
    そう言い残すと主人は全身に蝙蝠を纏わせ、次の瞬間俺の部屋から姿を消した。
    大慌てで自室を抜け出し、棺桶の間へと走る。息を切らして棺に駆け寄るが、案の定、棺桶の蓋はぱたり閉ざされ、びくともしない。
    私が悪かった、悪かったですとも……ですが、あんな煽るような嬌声をあげた閣下にも責任はあるのでは。いや、ないか……

    夜が明ける前に、イワシのモーニングを準備しなければ。そんなことを考えながら黙りこくった棺桶の前に跪く。
    棺桶の蓋、冷たく絢爛な装飾へキスを落とし、いつもの挨拶を告げた。

    「おやすみなさい、閣下」

    今宵は新月。窓の外は暗く、静まり返っている。窓枠で息を潜めじっとしている蜘蛛以外には、誰もこの秘め事を知る由もない。


    fin.


    ++++++++++++++++++++


    【悪魔に愛はあるのか】の後日談、「閣下にもっと触れたい」の議題が暗黒議会で成立したと想定して書きました()
    フェンリッヒは粘着質に言葉責めしそうだし閣下は言葉責めにものすごく弱そう(偏見)
    身体に触れられるだけでキャパオーバーして棺桶に閉じこもって欲しいなというヴァルバトーゼ閣下への煩悩を詰め込みました。読み物としての内容があまりにもなくてごめんなさい。
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    「やめ……フェンリッヒ……!」

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    「腰が揺れていますよ、閣下」
    「そんなことな……いっ」
    胸の頂きを優しく爪で弾いてやると、我慢するような悩ましげな吐息でシーツが握りしめられる。与えられる快感から逃れようと身を捩る姿はいじらしく、つい加虐心が湧き上がってしまう。

    主人と従者。ただそれだけであったはずの俺たちが、少しずつほつれ、結ばれる先を探して今、ベッドの上にいる。地獄に蜘蛛の糸が垂れる、そんな奇跡は起こり得るのだ。
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    「閣下は服の上から、がお好きですよね。着ている方がいけない感じがしますか?それとも擦れ方が良いのでしょうか」
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    いつも気丈に振る舞うこの人が夜の帳に腰を揺らして快感を逃がそうとしている。その姿はあまりに 2129

    last_of_QED

    DOODLEディスガイア4に今更ハマりました。フェンリッヒとヴァルバトーゼ閣下(フェンヴァル?執事閣下?界隈ではどう呼称しているのでしょうか)に気持ちが爆発したため、書き散らしました。【悪魔に愛はあるのか】


    口の中、歯の一本一本を舌でなぞる。舌と舌とを絡ませ、音を立てて吸ってやる。主人を、犯している?まさか。丁寧に、陶器に触れるようぬるり舌を這わせてゆく。舌先が鋭い犬歯にあたり、吸血鬼たる証に触れたようにも思えたが、この牙が人間の血を吸うことはもうないのだろう。その悲しいまでに頑なな意思が自分には変えようのないものだと思うと、歯痒く、虚しかった。

    律儀に瞼を閉じ口付けを受け入れているのは、我が主人、ヴァルバトーゼ様。暴君の名を魔界中に轟かせたそのお方だ。400年前の出来事をきっかけに魔力を失い姿形は少々退行してしまわれたが、誇り高い魂はあの頃のまま、その胸の杭のうちに秘められている。
    そんな主人と、執事として忠誠を誓った俺はいつからか、就寝前に「戯れ」るようになっていた。
    最初は眠る前の挨拶と称して手の甲に口付けを落とす程度のものであったはずだが、なし崩し的に唇と唇が触れ合うところまで漕ぎ着けた。そこまでは、我ながら惚れ惚れするほどのスピード感だったのだが。
    ……その「戯れ」がかれこれ幾月進展しないことには苦笑する他ない。月光の牙とまで呼ばれたこの俺が一体何を 3613

    last_of_QED

    DONEディスガイア4で悪魔一行が祈りに対して抵抗感を露わにしたのが好きでした。そんな彼らがもし次に祈るとしたら?を煮詰めた書き散らしです。【地獄の祈り子たち】



    人間界には祈る習慣があるという。どうしようもない時、どうすれば良いか分からぬ時。人は祈り、神に助けを乞うそうだ。実に愚かしいことだと思う。頭を垂れれば、手を伸ばせば、きっと苦しみから助け出してくれる、そんな甘い考えが人間共にはお似合いだ。
    此処は、魔界。魔神や邪神はいても救いの手を差し伸べる神はいない。そもそも祈る等という行為が悪魔には馴染まない。この暗く澱んだ場所で信じられるのは自分自身だけだと、長らくそう思ってきた。

    「お前には祈りと願いの違いが分かるか?」

    魔界全土でも最も過酷な環境を指す場所、地獄──罪を犯した人間たちがプリニーとして生まれ変わり、その罪を濯ぐために堕とされる地の底。魔の者すら好んで近付くことはないこのどん底で、吸血鬼は気まぐれに問うた。

    「お言葉ですが、閣下、突然いかがされましたか」

    また始まってしまった。そう思った。かすかに胃痛の予感がし、憂う。
    我が主人、ヴァルバトーゼ閣下は悪魔らしからぬ発言で事あるごとに俺を驚かせてきた。思えば、信頼、絆、仲間……悪魔の常識を逸した言葉の数々をこの人は進んで発してきたものだ。 5897

    last_of_QED

    MOURNING世の中に執事閣下 フェンヴァル ディスガイアの二次創作が増えて欲しい。できればえっちなやつが増えて欲しい。よろしくお願いします。【それは躾か嗜みか】



    この飢えはなんだ、渇きはなんだ。
    どんな魔神を倒しても、どんな報酬を手にしても、何かが足りない。長らくそんな風に感じてきた。
    傭兵として魔界全土を彷徨ったのは、この途方も無い飢餓感を埋めてくれる何かを無意識に捜し求めていたためかもしれないと、今となっては思う。

    そんな記憶の残滓を振り払って、柔い肉に歯を立てる。食い千切って胃に収めることはなくとも、不思議と腹が膨れて行く。飲み込んだ訳でもないのに、聞こえる水音がこの喉を潤して行く。

    あの頃とは違う、確かに満たされて行く感覚にこれは現実だろうかと重い瞼を上げる。そこには俺に組み敷かれるあられもない姿の主人がいて、何処か安堵する。ああ、これは夢泡沫ではなかったと、その存在を確かめるように重ねた手を強く結んだ。

    「も……駄目だフェンリッヒ、おかしく、なる……」
    「ええ、おかしくなってください、閣下」

    甘く囁く低音に、ビクンと跳ねて主人は精を吐き出した。肩で息をするその人の唇は乾いている。乾きを舌で舐めてやり、そのまま噛み付くように唇を重ねた。
    吐精したばかりの下半身に再び指を這わせると、ただそれだけで熱っぽ 4007