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    kanamisaniwa

    pixivメインに二次創作(刀剣乱舞、ツイステ、グラブル、FGO等)やってます。超雑食でオリキャラ大好き病を患う腐女子です。ポイピクにはかきかけだったりネタだけの文章を投げたいです。

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    kanamisaniwa

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    晴道+息子(吉平)+息子(吉昌)

    #晴道
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    『アー、てすてす!こちら安倍晴明の座経由で通信中!安倍吉平の弟吉昌ですがー!兄さーんまたへんな男ひっかけてないよなー?』
    「……突然の情報過多に色々と追い付けない僕マスター。誰かヘルプ…!!」

    ふいにノウム・カルデアの食堂に現れた五星が描かれた掌大の人形の紙がそんな声を発して、立夏は盛大に頭を抱えた。
    いきなり未召喚ならぬ未実装の英霊から通信が飛んできたことも異常だし、それが安倍晴明の息子で吉平の弟というのも驚くしかない。そして、その紙が飛んできた食堂の状況もまた悪かったのがいただけない。

    「んお?なんだなんだまた日本の魔術師かぁ?」
    「こいつらやたら紙を使う術が好きだな。男なら正々堂々直接乗り込んでこいよー」
    「ひっく!そんな紙切れ気にするな!ほら飲め吉平!シンシン秘蔵の酒だぞー!」
    「んー、…ごくん」

    カルデアきっての酒好き達が集合し、やんややんやの飲み会の真っ最中だった。


    「おわぁぁっ!吉平さんもうやめよ?!顔真っ赤だから!!ってこれ奇奇酒?!誰が持ち出したの?!」
    『…まあ、予想の範囲内だが。おーい、カルデアのマスター!父上か道満法師様は呼べないか?』
    「ついさっきまでシミュレーターを損壊危機にするほどの喧嘩?してまして!二人とも自室謹慎にしちゃったんです!」
    『あー、うん。俺が悪かった。むしろ呼ぶな』

    火傷する、などと呟く吉昌の言葉に立夏は首を傾げる。

    『間違いなく父と母腹は同じくする兄弟だぜ?もっとも、母側の卵…えーっと現代では卵子か。その提供元は違うらしいが』
    「「は?????」」
    『父、安倍晴明の妻であり俺達の産みの母梨花は竜女なんだ。だからどうやっても父との間に子供は作れなかった。だけど、母はどうしても父の子供が欲しかったらしい。で、腹もとい子宮は使えるから、卵子を人の子から提供してもらってそれを使って孕んで生まれたのが俺達兄弟なんだと』

    さらりと、あまりにもあっさりと暴露されたまさかの安倍兄弟の誕生の秘密に話を聞いていた全員が耳を疑った。
    流石理解力が早く現代での現界が長いダ・ヴィンチが関心と呆れが混ざったような声で言った。

    「え?つまりあれかい、日本の平安時代に卵子バンクと体外受精と代理母を実用化してたってことかい?」
    『まぁ、大体。科学で実現するか魔術で実現するかの違いはあるが』
    「晴明さん、時代を先取りするにも程がないかな?!?!!」

    あっさり肯定された内容に立夏は叫び声をあげた。ざっと千年時代を先取りしていればそういう反応にもなるだろう。


    『俺と兄さんの卵子提供者が違うのは、兄さんは父が、俺は母がそれぞれ提供者になる人の子を選んだからだそうで。んで、その提供者はが誰か知らないことになってる。一応建前として』
    「「建前として」」
    『いやぁ、兄さんもそこそこあれだけど俺は子供の頃卵子提供者の女性の面影200%だったらしくて。俺みた忠行様が「咲夜っ!!!」って叫んでひっくり返って失神したからなぁ…』
    「忠行?賀茂忠行かい?宮廷陰陽師主流派の?その咲夜ってのは?」
    『そうそう、その賀茂の大旦那様。その人が外の女性との間に作った娘の名前が咲夜。どうも表沙汰にしづらい関係だったらしくて、でも凄く陰陽師の才能あったから何とか手元に置きたかったのに、どうも賀茂の煩さ方が"意地悪"したらしく手元に置くどころか連絡もとれなくなって、やきもきしてたら道にも怪しい神主だか民間陰陽師だかに弟子入りした挙げ句騙されて怪異の贄にされそうになったところを父が助けて、そのままその怪異の犠牲者の子供一人つれて京中を転々としたあとどこぞの田舎におちついたとかなんとか…。で、その京中を転々としている最中になにがどうなってか母と出会ってなにやらやたら気に入って以下略』
    「………まってまって、情報量多い。いや、処理しきれない俺の頭がポンコツなのか??」
    『大丈夫だカルデアのマスター。保憲様、忠行様の息子で父の師も同じ事を言って胃を押さえてたからさ。俺の方が陰陽寮で最終的に出世したのもその辺の後ろ楯ありきだな。』
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    kanamisaniwa

    MAIKING
    三ヶ月後。
    アズール先輩からの提案で参加を申請したアジーム家雇用希望者の選抜試験当日、私はジャミル先輩、エリムさん、そして面白がってついてきたフロイド先輩(本当は諸々ド素人の私を心配してついてきてくれたのをちゃんと知ってる)と一緒に熱砂の国にあるアジーム家所有の別荘の隣に設置された試験会場控えにいた。
    エリムさん曰く、アジーム家所有の不動産の中では中規模ながら市街から遠くて使い勝手が悪く最低限の手入れしかしていなかった別荘で、確かに選抜試験をするには丁度良い物件だとか。なんなら爆発させても大丈夫ですよ、と言ったエリムさんの顔はわりとまじだった。
    そしてその別荘の隣に建てられた仮設の集合場所兼待機場所で簡単な説明を受けた。といっても事前にアズール先輩が収集してくれていた情報と内容はほぼ同じで、あえて追記するなら試験会場である別荘のあちこちにライブカメラもとい監視カメラが設置されていて、その映像はリアルタイム公開されるので別荘内の様子はもとより他の参加者の様子を逐次確認できること、そして本当に魔法でもなんでも使用可、建物への損害も免責するから全力で目標を破壊してみろ、という言葉が説明担当からあったことくらい。
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    DOODLE「罪深き墓前まで」
    思いつきの時代物パロ晴道。多分この後二人で共謀して旦那を始末します。
     晴明の兄が妻を娶ったのは彼が十五の時だった。付き合いのある旧家の長子で、美しいことで評判だった。まだ十八になったばかりだった。晴明の幼馴染だった。
     晴明は義姉になる前まで兄の結婚相手を「道満」と呼んでいた。義姉になるまで兄の結婚相手を抱いていた。去年の盆に宴会があり、その裏で二人は体を繋げた。お互い初めての相手だった。晴明にとっては初恋だった。
     道満は自分の妻になるものだと信じ切っていた彼は、夏の盛りを過ぎた頃に兄から婚姻のことを聞かされて、がらがらと全てが崩れていくような心地になった。美しい上に賢い道満は詩経さえ誦じてみせる。対して夫となる晴明の兄は凡庸で家柄ばかりが取り柄の役人だった。幼少のみぎりから才覚を発揮していた晴明とは大違いだった。
     晴明は兄が何処か勝ち誇ったような顔をして自分を見ていることに気付いた。兄が自分を打ち負かしたいがためだけに、道満を妻に迎えたのだとすぐに理解した。殺してやろうかと思った。
     道満は家庭に入ると頗る良妻で、よく躾けられた奥様になった。夫の父母に気に入られ、夫の床屋政談にも美しい笑みを浮かべたまま付き合った。晴明が「義姉さん」と呼んでも笑み 1027

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    MEMO発掘した四章後の平和なカリジャミどんどんがちゃ。
    「カリム、朝!」
    ばたん。

    「ふぇ……?」
    騒々しさに目を覚ましたカリムが漸く扉を見る頃には既に声の主はおらず、まるでずっと閉じられていたかのように静かな扉がそこにあった。
    ふあと込み上げる欠伸を零しながらのそのそと身を起こす。以前ならば気付かぬうちにカリムの部屋に訪れ、そっと優しく揺り起こしてくれたジャミルはもう居ない。あと五分、なんて甘えれば仕方ないなと溜息一つで待ってくれたジャミルも、今にも眠気に引き摺られそうに船を漕ぐカリムを着せ替え人形のように身を委ねているだけで着替えまでさせてくれるジャミルも、熱々の目覚めのチャイを用意してくれるジャミルも居ない。
    けれどそれが悲しいとは思わなかった。むしろ嫌いだと言いながらもなんだかんだこうして最低限の世話を焼いてくれるジャミルは優しいなあと頬が緩んでしまう。
    本当はもうひと眠りしたい所だが、起こしてくれるジャミルが居なければきっと朝食も食べ損ねるし学校にも遅刻してしまう。以前、確り寝坊した時、慌てて駆け込んだ学校で見かけたジャミルの「ざまあみろ」と言わんばかりの冷え冷えとした笑顔はもう一度見たい気もするが、それよりも 3005

    kanamisaniwa

    DONEデアアイ600年後√(子孫と再構築)、友情出演ヤチマ月の侵攻は、600年前よりも苛烈だった。
    月側は600年前のディアスポラ撃破をインシデントとし、少数精鋭での各島毎の殲滅に舵を切った。
    そのため、月の侵攻を空の民が認識したと同時に小さいが島が一つ落ち、翌日にはそのとなりの中規模の島に先行部隊のω3が侵攻。あっという間に空の民達を駆逐していった。
    だが、月側にもトラブルがないわけではなかった。

    (侵攻は計画より47%遅延。不確定要素を計算にいれても遅れすぎている。先代ω3ヤチマの離反だけでは理由として不十分だ)

    ω3の中でも戦闘に特化した最強の戦士であるデアンは、そんなことを思考しながら目の前に躍り出てきた空の民を一なぎにする。
    骨が砕ける音、悲鳴、逃げ惑う声、破壊音。
    そのどれもがデアンの興味をひくものではない。ただアドレナリン消費の足しになるだけだ。
    やがてあらかた砕きつくし周囲が静まり返ったときだった。
    かたり、とわずかに聞こえた物音、ω3のなかでも戦闘特化であるがゆえに拾えた音をデアンはたどった。
    慌てていたのか乱雑に隠された地下室への扉を蹴り破る。短い階段を降りたさきにいたのは、ひょろりと細い男だった。

    「まだ居たか」
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