(バルコニー会話後)
「てか先輩、外岡に怒ってましたねえ」
「別に。論理破綻してたから指摘しただけ」
「……」にやにや至くん。
「……なに」
「いやべつに。俺もあんときは実況できなくていいーとか、言いましたけど、先輩があー言ってくれて助かったなーみたいな」
「やっぱり今日お前気持ち悪いぞ……。ま、貸しが増えたな」
「え、すでになんかありました?」白々しい至くん。
「……お前のゴミを片付けた回数、お前のクリーニング出しに行った回数、取りに行った回数、全部つけてるから」
「うーん、先輩ならやりかねない。あ、ねぇ先輩今度実況でナイランの英語版やりたいんですよね、付き合ってくださいよ」
「は?なんで?パス」
「え〜。なんか、けっこう言い回しとか面白いらしくて。英語版やることで解釈の幅広がる説あるらしいんですよねえ」
「……俺は辞書の代わりか」
「辞書じゃわかんないスラングとか言い回しとかききたいから言ってるんじゃないですか〜」
「ほんとに図々しいなお前……」