本家血筋のki×私生児41♀腹違いkiis♀のドロドロ展開
本家血筋のki×私生児41♀
ある日幼いkiの元にki父が突然連れてきたのは独では珍しい黒髪と矢車菊のような瞳の色が印象的な女だった。女はkiとは腹違いの3つ上の姉だという。昔41母に惚れたki父が無理やり関係を迫り出来た子であるというが、先日41母が亡くなり身寄りがなくなった41♀を引き取ったとのことだった。蝶よ花よとki家の長男として大切に育てられたkiはその時与えられたばかりのフットボールに夢中で、微塵もその姉とやらには興味は湧かなかったが、やけに姉に触れて猫なで声で話しかける父とその隣の姉をまるでゴミのような目でみるki母の姿は妙に覚えている。姉がきて1ヶ月、その姿を屋敷で見ることはなく、kiの中で姉という存在がいたことさえ薄れてきた頃、フットボールに夢中になっていたkiの耳に聞きなれない音が届く。聞いた事のない音に興味が沸き、その元々鋭い五感を研ぎ澄ませ音の元を辿れば、そこに居たのは寂れた離れとそこの窓辺に座り歌う41♀だった。綺麗な歌にkiが近づけば41はkiに気づき口をとじてしまった。それがなんだか惜しくてkiは強請るように初めて姉に話しかけた。「なんのおうたなの」「…故郷の子守唄」よく母さんが歌ってたんだと姉は以外にもすんなり答えてくれた。もっと聞かせてとせびれば姉は少し戸惑った後に再び子守唄とやらを歌ってくれた。言葉はまったく分からないけれど、その姉から紡がれる音にkiが心奪われたのは確かであった。それからkiは毎日寂れた離れに通うようになった。姉の歌を聞きに、そして姉は以外にもフットボールに興味を示し2人でボールを蹴りあうようにもなった姉は色々知っていた。そりゃあ3年も多く生きてるからなと笑っていた。姉は優しかった。たまにkiを意地悪く笑いからかう時もあったけど、41♀の傍はなんだか暖かくてとても居心地が良かった。だからkiは姉に毎日会いに行っては膝の元で甘えた。「おうたをうたって」「いっしょにあそんで」姉さん姉さんと後をついてまわるようになるkiを41♀は優しく撫でてくれる。姉さんとずっと一緒にいたい、ずっと一緒だったらもっと幸せなのに。そう思ったkiは無邪気に離れから本家に行こうと誘うが41♀は決して頷いてくれることはなかった。
「俺はここから離れちゃダメだから」「なんで」「そういう約束」「じゃあ俺もここにずっと姉さんといる!」「もっとダメ」「なんで!!」愚図るkiをピシャりと言いつけてその時ばかりは姉はkiを冷たく突き放した。それが41♀なりの優しさであったことを幼いkiは知らなかった。
kiは本家の長男からして、今までどんな願い事も言えば叶えられてきた。だから今回もそうであったのはずなのに、鬼のような形相をして姉を打ち罵る母親に自分が間違ったのだと、姉はこれを恐れていたのだとやっと気付いた時には遅かった。姉をあの寂れた場所に追いやったのは誰だ。考えればわかったのに。
「売女」「阿婆擦れ」「娼婦が親なら子も子ね」「その年で卑しい女」「ああ可哀想に私のki、貴方騙されているのよあの女狐に」「もう彼処には近づいちゃいけませんからね」「貴方を思って言っているのよ」「かわいそうに」そう言ってki母ら呆然とするkiを労わるように抱きしめた。吐き気がした。
嫉妬に狂った醜い女の姿に、姉の透き通る声とはまるで違うその醜い声に。香水臭い胸に抱かれて、kiは41♀の太陽のような暖かい、そしてほんのりミルクの甘い匂いがする膝に縋りたくてたまらなかった。母に打たれて頬を腫らす姉の元へと帰りたい。
そうして暫くkiは姉に会うことはなかった。母の目が使用人の目があったから。きっとkiが会いに行っても母はkiを怒らないだろう。そして代わりに姉を打つのだ。あの柔らかな頬に身体に傷をこれ以上増やしたくなかった。1ヶ月、3ヶ月、半年、kiは周りの監視を緩むのをじっと待ち続けた。
こんこんこん。3回の決められたノックに締め切られた窓が怯えたようにゆっくり開かれた。それと同時に我慢せずとしてkiは部屋に飛び込み、目の前の身体をギュッと堪能するように抱きしめた。久しぶりの匂い、久しぶりの声、久しぶりの暖かさ、久しぶりの「姉さん」「なんできたの」「あいたかったから」「だめだよ、またkiが怒られるだろ」「つれないこというな」「はあ〜?生意気になったな!」と姉さんは笑って、悪い子にはこうだ!と俺をくすぐった。あはは、はははやめて姉さん!楽しかった。久しぶりの姉さんに会えて胸がいっぱいでなんだか苦しい。
ほどに。でも暫くしてまた姉は「なんで来ちゃったかなあ」とポツリまた独り言のように言った。「なんで俺に会いたくなかったの」俺は姉さんに会いたくてたまらなかったのに。寂しかったのに。「だって俺は汚れてるから」綺麗なお前には触っちゃだめなんだ。意味がわからなかった。姉さんはとっても綺麗なのに。暫く合わない内に姉さんは愛らしさと共に、言葉に表せない美しさを纏っていた。矢車菊の瞳は変わらないはずなのに。奥底に宿る艶やかな色に、無意識に唾を飲み込んだ。「姉さん」とkiが41♀との距離を再び詰めようした時、「もうここには来ちゃダメ」と姉はkiにとって残酷なことをいうのだ。「なんで、やっと逢えたのに」「もう母さん達は大丈夫だから、俺も上手くやる」そうkiここ数年でなにも無益で過ごしてきた訳じゃなかった。母親にも手出し文句を言わせないような立場を小さいながらも築いてきたのだ。「そうじゃない、ちがうんだよ」「とにかくもうここにはこないで」そう繰り返す姉にkiは、何故姉が自分を拒むのか分からなかった。まだ自分は未熟だったから。あの母親が全ての元凶だと。母さえねじ伏せれば、姉は解放されると思ったのに。母だけの意向で姉があの寂れた場所に追いやられた訳じゃなかった。母は知っていた。だから忌み嫌った。あの寂しい場所はとても都合が良かった。誰の声も届かない、誰もこない離れは秘密を抱えるのにはとても男にとってはもってこいの場所だった。父は41母を愛していた。姉は母によく似ているのだそうだ、kiもよくそれを知っていた。41♀がよく大事そうに母親の写真を見つめていたから。父は41の母の名前を呼んで、姉はないていた。
「ああ、姉さんねえさん」
「41を俺が助けてあげなきゃ」
俺があの鳥籠のような息苦しい場所から連れ出してやらなければならない。
力をつけなければ、力があれば姉さんを自由にできる。
だから待ってて、おれ姉さんのためなら何だってしてやる
今度こそずっと一緒にいられるように。