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    misa

    宇煉の字書きです

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    POIPOI 31

    misa

    DONE《現パロ》宇←煉←宇オトウト《宇煉》《弟煉》1️⃣1️⃣話

    ⚠何でも楽しめる方向きです
    キョーダイの静かな衝突。宇さん始動です🏃
    11.照らしてよ、ペリドットカラカラに渇いた喉が張り付いて痛い。でも今はそんなことは取るに足らないことだった。人生で未だかつてない全速力で脚を回し目的の場所を目指してひたすら走った。髪がばさばさとあちこちに振り乱れるのが鬱陶しい。こんな時だというのに、ふとあいつがこの髪を綺麗だと言って昔褒めてくれた時のことを思い出した。

    『君だから、こんなに綺麗だと思うのかな』

    言った後に、少し照れくさそうに笑って。
    こういう何気ない会話一つ一つが、実はかけがえのないものだったんだと今さら。いつから想ってくれていたのかは解らないけれど、『君だから』の意味が今は解る、から。

    「煉獄…っ」






    明日の仕事の打ち合わせに備えて寝ようとしていたところだった。不躾に鳴ったインターホンに小さく毒づいて通話ボタンを押すと、自分によく似た顔が手のひらに収まるほどの小さな液晶に映し出されたものだから、しばし固まってしまった。まだ仕事で海外に行っているはずだと思い込んでいた弟がそこにいるから、夢でも見ているのかと。
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    misa

    DONE相互様のお誕生日に贈りつけたお祝い小説。台湾うれん→の続きものです。
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21749647

    年齢逆転 強め煉さん
    love egg「よもや!また来たのか君!」
    「お邪魔してマス」

    世間は(日本ではね)ゴールデンなウィークで。新年度の講義が始まるぎりぎりまで杏寿郎さんのもとで春休みを過ごした俺は、流石に休暇が終われば帰国せざるを得ず、内心泣く泣く彼の元を離れた。少ししてやって来た5月の大型連休に今までこんなに感謝したことはない。お陰でまたここへ来られたのだ。この、恋人ながら未だに全てをくれない、意地悪くも強烈な魅力で俺を掴んで離さない年上のひとの元へ。
    春休み終了から一ヶ月足らず。先の滞在でバイトで稼いだ貯蓄をだいぶ減らしてしまった俺は、またバイトと講義の日々に明け暮れた。そのため過去にたまに助っ人で顔を出していたバスケのサークルの試合の誘いも、仲が良いゼミの奴らからの飲みの誘いも全て断っていた結果、最近宇髄が付き合い悪いという評価を受けたが、今の俺には友人たちの付き合いよりももっと、ずっと、最優先事項があったのだからそんなことは歯牙にもかけなかった。今まで人並みの交友関係を保ってきた自分がガラっと一転してしまうくらい、それくらい、自分の人生において杏寿郎さんは正に目の前に落ちた雷鎚の如き、そんな存在だったから。
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    misa

    DONE《現パロ》宇←煉←宇弟《宇煉》《弟煉》

    ⚠宇に彼女いる描写あり。
    ⚠宇の大方の出番は後半になります。 
    ⚠ちょっと煉が女々しい。
    ⚠今回は弟目線と煉目線です。

    ちょっと妄想が肥大し過ぎたので性懲りもなくまた△関係書き始めました…。突発的でもないんだけれどとりあえずはポイの方で連載していこうかなー?と考えてます。が、ある程度溜まったら支部にも載せるやも…。
    1 照らしてよ、ペリドット自分が欲しいものなんて、この世のどこにも無いと思っていた。




    照らしてよ、ペリドット




    何が欲しい?何が好き?クマのお人形よ。このミニカーはどう?とってもかっこいいでしょう?
    物心ついた頃だ。自分のような感情を表に出さない子供を持つ親は大変だろうと、あの手この手で自分を喜ばせようと必死な両親を哀れに思った。愛嬌があって愛され上手である兄がいるから余計にそうだったのだろう。兄と分け隔てなく自分のことも愛そうと躍起になる両親は、自分の目には滑稽にすら映ったものだ。
    別に何も欲しくなかった。無いからといって不満だったわけではない。それが彼らには理解できないようだった。強いていうなら、自分も兄のようであれば―――少し何かが違っていただろうかと思った。
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