誰も知らない　レンが扉を開けた時、鏡の前に立っていたのは水色の髪をした少年だった。彼は手を止めて一瞬扉のほうに目を向けたが、「ああなんだ、知らない人か」という時の仕草で、すぐに目線を手元に戻し、蛇口を捻った。レンもまた「知らない人」と一瞬目が合った気まずさなど忘れて、友人と喋りながら彼の後ろを通り過ぎた。すでに出口に向かおうとしていた彼の指先をこっそりと掠めながら。水色の髪をした少年はわずかに動きを止めたが、指先を掠めたのなど偶然に過ぎないとでも言うように、楽しそうに談笑を続ける彼らの声を耳に残したまま、すぐにその部屋を出て行ったのであった。

＊＊＊＊＊＊＊＊

　水色の髪の少年が彼の部屋を訪れた時、彼はアコースティックギターを抱えて気まぐれに指で弦を弾いているところだった。ぽろん、ぽろん、と音がまどろみこぼれていく。彼は手を止めて少年を見上げると、にっこりと嬉しそうにほほ笑んだ。

無題／明日、世界は新しく無題

　手を繋ぐ。スローテンポのダンスを踊るように親指を滑らせ、黒く塗られた爪の表面をなでる。からかうように目で見つめあう。温かい吐息を空気に溶かして微笑む。確かめるように顔を近づける。キスをする。大きな手が白いシャツの下にかくれんぼするみたいにもぐりこみ、まだシャワーを浴びていない、じめっとした肌をさらってお互いの汗が混ざり合う。レンがくすぐったそうに笑う声がして、つられるように彼も笑う。数カ月前に買い替えた木製のベッドがぎこちない音を鳴らし、ドッピオの手はじょうずにシャツをはだけさせ、レンの笑い声に少しだけ違う色が混ざる。熱を持った身体が触れ合う度、心に灯った小さな炎が全身を溶かしていく。身体に起こるわずかな変化を手探りで探し当てて、寝かしつけるみたいに優しい手つきで愛撫すると、レンが地球色した目を切なそうに細めた。

短い話　わたしのすきなひとがしあわせであるといい

　ドッピオに彼女が出来た。前から気になっていたという女の子と“そういう雰囲気”になったという。小柄で肩くらいまである髪の毛をよくポニーテールにしばっていて、ドッピオのおかしな冗談にいつも小さな口を開けて鈴のように笑う子だった。俺も何度か話したが、一切れ余ったケーキをそっと誰かに譲ってあげるような、そんな子だった。当たり前だ。なぜならドッピオはとても優しい人で、彼を好きになるのであればそれは優しい人に決まっているからだ。好きな人の好きな人が、優しくてきっと彼を大事にしてくれる人なのだろうことの何が問題なのだろう。俺はただ幸せな気持ちになって「俺も嬉しい」とただ一言口にすればいいだけだ。そして彼を独占していた時間を彼女に譲り渡して、彼と出会う前のありふれた日常に戻っていけばいい。彼を大事におもうのであれば、さみしい、と言いたくなる気持ちを抑えることなんてそれほど難しいことではないはずだ。

みじかい話嘘つく彼の独白

　レンはすぐに「好き」と言う。友だちであれば「××のこと？もちろん好きだよ！」と言うし、犬を見かければ「好き！」、近所のおしゃべりなおばさんのことは「大好き」だし、俺の母親のことも「面白くて優しくて好き」なんだ。あいつには好きなものがたくさんあって、だから彼が俺に向ける「好き」も、その他大勢の「好き」の中のひとつに過ぎない。つまり今、俺の背中に腕を回して肩に頬を押し付けながら「好き」と切ない声で彼が言っていたとしても、アップテンポに合わせたメトロノームのように俺の鼓動が高鳴っているとしても、その「好き」は道端の犬や俺の母親、近所のおばさんに向けるのときっと同等で、だから「俺も好き」だなんて言うべきではないのだ。

《室友守則#1不准抱我》「果然不能打太久的遊戲」
才去拿個水回來，就看著室友嬌小的身軀蜷縮在沙發上，不自覺放輕了步伐，悄悄把水杯放下

蹲在沙發旁享受這難得休戰的平靜，好像終於可以仔細觀察對方

當初學校為了自己能更適應人類社會，就讓室友搬進來同住
第一天見面室友洋洋灑灑羅列很多守則，雖然沒有認真聽，但出於人類社會的禮貌，目光還是看著室友，經過十分鐘最終決定不繼續虐待脖子，雙手穿過對方的腋下一把抱起，讓室友站在沙發上俯視自己

「好了，你可以繼續說了」
只記得室友愣一下後紅了臉

「你！你！增加一條，你不準抱我！」
用紙本守則攻擊推開後，跳下沙發碰一聲就關上門回房了

回憶完初見，不禁喃喃道
「手很小啊，那時力氣怎麼那麼大，人類都這樣嗎？」
視線下移看見指節分明的小手抓著自己的角，為了哄被自己鬧到生氣的室友所進貢的，想起當時對方爽快又開心地達成休戰協議，嘴裡還說著要賣個好價錢，也覺得有些好笑

#OOC
#本系列有其他成員出現
–––––––––
黑夜之中，微風輕輕吹拂著，卷起窗簾輕輕飄逸，月光照進了陰暗的房間，此時床上的人影已經不存在了。
「……」
看著一片寂靜，空無一人的房間，男孩臉上露出了難過的表情。
「我以為會再見到你。」
但是，病床上已經沒有人了，房間已經清空了，他或許不會回來了。
就這樣永遠見不到他了嗎？
失落的低著頭，男孩這麼想著。
「啊……那是……」
但不久後，男孩在床旁的小桌上看到了一朵美麗的花。
那朵花擁有藍色的花瓣，中間有黃色的花芯，明明沒有發出花的香味，但卻能深深烙印在腦海。
Ren將花朵拿了起來，並小心翼翼的藏在了口袋。
「我會記得的。」
我會守護著你留給我的這朵花。
這朵花，又是什麼花呢……。

某个夏天的晚上《某个夏天的晚上》


#


欺负我的那家伙昨天死了。
我目瞪口呆地看着他向后撞到桌子的尖角，他一边痛苦地捂住伤口一边倒下，身体接触教室地板时发出沉闷的响声，血液从他指尖渗透出来。他好像还呻吟着向我求救了，也许吧，我记不太清楚了。
我只记得一切的始作俑者看上去还没有反应过来发生了什么，事不关己地在一边笑着，而我凑过去抓着他的制服领带问：“你都干了什么啊？”
Ren伸手放在我的肩膀上，看上去我们就像在拥抱一样，他低头对我说：“什么事都没有，开心一点吧，Kyo。”

我决定不能坐以待毙，我成绩优异心智健全，前途一片光明，绝不能让我的未来在高中一年级的夏天断送了——即使杀了人的那个并不是我，但是我想警察总会查到Ren是因为我才推了那个人一把。总而言之我和Ren现在是命运共同体，如果任何一个人被抓到了都会连累到另一个。于是我当下决定要带着Ren一起逃跑，虽然对于他来说，杀死一个人算不上什么大事件。我让他把手机拿出来给我，然后毫不犹豫地用他的账户买了两张去北方的票。

久違更新，文筆之類請見諒
希望大家能好好享受糖糖，也希望大家喜歡
邏輯之類的不要在意，因為毫無邏輯（喂
——————
「蛤？你認真？」
【嗯嗯！我是認真的！】
Kyo坐在電腦桌前，一手拿著手機，一手滑著滑鼠，視線停留在電腦螢幕上，耳朵聽著電話那頭另一端人說著的話。
【本來以為是假的，結果真的抽到了！還送來了兩張門票！】
電話那頭的人高興的不得了，Kyo只是無奈的嘆了口氣，繼續的滑著網頁。
「……啊。」
滑著滑著，手就停了下來，視線停滯在某個畫面上。
【嗯？Kyo，怎麼了？】
因為對方突然不說話，Ren馬上擔心的問著。
「沒事，那你打算怎麼做？」
【當然是和你啦！還能有誰呢？】
聽著Ren興奮的聲音，Kyo也不知不覺的被這氣氛感染著，漸漸的露出了笑容。

隔離日記 2刻意隱匿的喘息聲、克制不住的嗚咽聲，在這萬籟俱寂的夜晚裡全都被迫暴露在空氣中，房間內，柔弱卻急促的呼吸聲，反映著床上男孩的狀態，脆弱，好像隨時會停止
Ren悄悄的打開了房門，雖然心裡急躁，但為了不被發現，還是躡手躡腳地緩慢前進
緊張地將手放到鼻子前
很好，他沒事
Ren放下了心裡的一塊大石
雖然還剩很多沒放下

耳溫槍發出嗶嗶嗶的叫聲，螢幕上微弱的紅光照映在Ren緊皺的眉頭上，他放下了耳溫槍，拿起剛剛準備好的濕毛巾，折好，放上那白皙的額頭

輕輕撫摸著男孩滾燙的軀體，想讓自己比地球人還低的體溫傳遞到他身上，好讓他舒服點
就算沒辦法治療他，讓他舒服點也好
就算沒辦法讓他舒服，讓他安心點也好。

床上的男孩捲曲著身軀，微微顫抖