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    Sarururu

    @Sarururu00

    FFTとFF16ほかの二次小説書き。こそっとぽいっと時々置きます。
    FFT:ディリータ、オーバル
    FF16:テラディオ、クラジル

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    Sarururu

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    ED後生存ifのテラディオです。未来への進み方とは。
    ※pixiv掲載中のシリーズから続いています。

    #テラディオ

    夢の合鍵 あとで巻き込むからな。

     隠れ家の主が放った言葉は、確かにきっかけではあった。驚く気配を見せた彼の隣で、そう思った。
     思った、のだが。
     ──こんな展開になるとは。
     デッキでの光景を眺めながら、テランスはここに至るまでの経緯を思い出した。


     茶を喫していたのだった。
     ラウンジの卓を共に占めたのは、初対面のダルメキアの青年。褐色の肌の持ち主は昇降機前で出会った当初こそ警戒した様子を見せたが、名乗ったテランスには何か思い当たるふしがあったようで、「ああ、あんたが」と頷いた。そしてすぐに「あんたってのはまずいか。なんて呼べばいいんだい? テランス卿、テランス様、テランス殿……」と唸り始めたので、テランスは少し笑ってしまった。
     好きに呼んでいただいて構いません、とテランスが言うと、青年は「じゃあ遠慮なく呼び捨てにさせてもらう」と言い、自らも名乗った。「俺の名はルボル。【砂漠の耳】といったほうがいいかもな」、そう告げた青年の名にはテランスにも心当たりがあった。ダルメキアのダリミルで鍛冶屋を商いながら【シドの協力者】として動いている者の名だ。そうして今は、ダリミルの若き首長としてかの地を纏め上げている──、手にしている情報を組み立てて「初めてお目にかかります、ルボル殿」とテランスが礼をとると、ルボルは「よろしくな、テランス」と朗らかに笑った。
     ルボルはクライヴに用があって隠れ家までやって来たとのことだったが、あいにく隠れ家の主は「所用」で取り込み中だった。その旨をテランスが告げると、ルボルは「じゃあ、待つか」と気軽な調子で左右を見回す。飲めるところってなかったっけ?と問うルボルに、テランスは成り行きのままラウンジに案内した。
     パブの店主であるメイヴは「この時間、酒は出さないよ」と言って、二人にモリー特製の菓子と薬草茶を出した。そんな経緯でもって、何故かテランスも「お茶」をすることになったのだが、ルボルは人懐こい笑みでテランスにあれこれと話した。ダリミルのこと、クライヴのこと、隠れ家のこと。隠れ家に来たのは二度目だとルボルは語った。
     前回は、とルボルは言った。オリジンへクライヴ達が向かうって聞いて、それで来たんだ。最後の戦いになるとも聞いた。何ができるわけでもない、それでもと思って訪れたのだと。
     事実、結局は何もできずにただ見送っただけだったけど。ルボルは小さく笑ったが、テランスは複雑な心情でそれを聞いた。自分が知らない、出来事だった。
     クライヴ達が──そして、最愛のディオンが──オリジンへ向かったその日。自分は何をしていたのか、テランスはよく覚えていない。きっと、キエルと共に難を逃れるので必死だった。自身の中で渦を巻く想いには蓋をして、与えられた任務を遂行しようとそればかりだった。そうすることで、あるわけもない「希望」に縋っていたあの日々。
     オリジンが砕けて消えた後に、噂話が流れて絶望を知った。現実を叩きつけられたように思えて、すべてが暗闇に閉ざされるようだった。不透明だといわれる未来も、なかった。何もかもが、空っぽだった。
     ……いずれにせよ、ルボルがいたというその場に、その日に、自分はいなかった。見送ることもできずに、ただ遠いところで。
     小さな、本当に小さな棘となって、その事実は心のどこかに今も刺さっている。おそらく、この先も抜けることはないだろう。──それで、いい。
     そういえば、あのとき。テランスのことをどこまで知っているのか、ルボルはさらに続ける。「ミドがハグしたんだよな。クライヴと、ジョシュアさんと、ディオン殿下に。……んんん? 呼び方、ルサージュ卿のほうがいいのか?」
     またしても唸ったルボルにテランスは「どちらでも大丈夫ですよ」と返した。
     ザンブレクは国の形をほぼ失ったが、彼のことを今でも「殿下」と呼ぶ者は多い。この隠れ家の人々の多くもそうで、彼は苦笑しながらもそれを無理に止めさせようとはしなかった。そういったわけで、テランスはルボルにそう告げたのだが、ルボルはといえばじっと此方を見つめた後に「……じゃ、ルサージュ卿にしとくか」と言って笑った。
     数拍の間とルボルの意味深な笑みを無視して、テランスは話の先を促した。すると、ルボルは「ロズフィールドの兄弟はミドのハグをちゃんと受け止めたんだけど、ルサージュ卿は見事に固まってて、それが妙におかしかった」と続け、「自分は門外漢だと思ってたのかもな、すっかり仲間だってのに」と結んだ。
     その情景は目に浮かぶようでいて、どこか朧のようだった。やはり、抜けぬ棘のせいなのだろう。テランスはルボルに曖昧に笑むと、お話をありがとうございますと礼を言った。
     と、そのときだった。
     複数人の足音と話し声が聞こえ、テランスとルボルは戸口を向いた。「所用」を終えたらしい面子が入ってくる。クライヴとジョシュア、三国同盟のロズフィールド卿とハヴェル卿とカンタン卿、そして。
     テランスは立ち上がり、ルボルとそれぞれにざっと挨拶をしてから最後に入ってきた人物のもとへ歩み寄った。ディオン様、とテランスが呼びかけると、彼は夢から覚めたような顔つきで此方を見やった。
     珍しい、とテランスは思った。一見すると何事かを思案しているようだが、損ねてしまった機嫌を自ら持て余しているのがうっすらと分かる。何かあったのだろうか、そう思ってクライヴとジョシュアの方を見たが、彼らはテランスの視線には気付かずにルボルと話し始めていた。
     テランスの視線の先を探ったか、彼もまた三人の会話を眺める。そうして彼は一度瞑目すると再びテランスを見やり、口を開いた。否、開きかけたのだが。
     しかし、そこへロズフィールド卿とハヴェル卿が割り込んできた。いつもの豪快な笑みでロズフィールド卿が「ルサージュ卿、少しテランス殿を借りるぞ」と言い、その言葉に彼が返事をする前にハヴェル卿が続けて「話がある」と何故かテランスに詰め寄った。
     私にですか? 戸惑いながら訊ねたテランスに、二人は大きく頷いた。同時に、ごく小さな舌打ち音が聞こえる。ますます珍しいと彼の所業に思いながら、テランスは彼に向き直った。
     まなざしだけでテランスが伺いを立てると、彼はややあって溜息をついた。とん、とテランスの胸元を叩き、苦虫を潰したような表情で「何を聞いても頷くな」とテランスにだけ聞こえる声量で囁いて、そうして。



    「軍の再編をせねばならん」
     関係者以外立入禁止の札を下げた作戦室に入って開口一番にハヴェル卿が言った。その強い声色に促され、テランスは回想を切り上げた。
    「ダルメキア、ザンブレク、ロザリア……それぞれの国の形は今はあってなきが如しだが、これまではこの三国の兵力でヴァリスゼアの秩序を辛うじて保ってきた」
    「本当に、辛うじてだがな。首の皮一枚と言ったところだ」
     ハヴェル卿にロズフィールド卿が茶々を入れる。ハヴェル卿はロズフィールド卿を一瞥したが、言葉自体を否定するつもりはないらしい。まあな、と頷いた。
    「ヴァリスゼア、といっても風の大陸だけの話だったら、それでもまだどうにかなると思っていたのだ。しかし、状況は変わりつつある。貴殿も気付いていると思うが?」
     ハヴェル卿はテランスを見た。与えた問題への解答を求める教師のような視線だったが、テランスはその問いには答えなかった。ただ、礼を失しない程度にハヴェル卿を見、目線のみで先を促す。
    「……敢えて答えぬか」
     ふん、とハヴェル卿は鼻を鳴らすと、作戦室に広げてある地図に手を置いた。ヴァリスゼアを収めたその地図は、数えきれぬほどの重要な局面で使われてきたのだろう。ところどころが微かに擦れているのが分かる。
     テランスとロズフィールド卿が地図に視線を移したのを確認し、ハヴェル卿は机の隅にあった小箱からいくつかの石を取り出した。
    「ダルメキア、ザンブレク、ロザリア」
     ダルメキアに四つの石を置き、ハヴェル卿は次にザンブレクを指した。そうして置いた石の数は三、次いでロザリアにはひとつだけ石を置く。
    「それほど少なくはなかろう?」
     兵力を表わした石の数に、ロズフィールド卿は不服げな声を上げた。
    「忖度なしで考えれば、こんなものだ。【種火の守り手】はあまり外には出ないからな」
     それに、とハヴェル卿は続ける。
    「兵力ではロザリアには期待しておらん。言いたくはないが、お前さんの財力と伝手こそが頼みだ」
    「お前にしては珍しく素直なことだな。明日は雪か?」
    「うるさい」
     続く掛け合いをテランスは暫し眺めていたが、ハヴェル卿が地図の中央に石を二つ置いたのにあわせて視線を元に戻した。
     地図の中央、すなわちそれは「此処」だ。
    「一方で」
     ハヴェル卿が小箱を傾けると、硬質な音を立てて石くれがいくつも出てきた。クリスタルであったものの成れの果てに、テランスは自分の眉根が寄ったのを感じた。石くれにあまり良い印象はない──、どうしても「彼」を思い出してしまうために。
     顕現のたびに進んでいたディオンの石化の症状は、身の内にあった召喚獣が消えたためなのか今は止まっていた。タルヤ曰く「脅かす力が消えたのだから、理屈は合う」とのことだったが、元に戻せるかどうかは現状では分からないと彼女は語った。
     クライヴやジルも同様だったが、ジョシュアだけはいったい何の力によるものか、全身に広がった石化は一部を残して消えた。「不死鳥たる所以かもしれぬな」とはハルポクラテス先生の言だったが、これも推測の域を出なかった。
     ドミナントだけではなく、ベアラーもそうだった。魔法もクリスタルも召喚獣もエーテルも──そういったすべてが消えた今、彼らの命を蝕むものも消え失せた。
     ひとまず、本当によかった。ある程度回復した頃、目尻の皺を深くして微笑んだクライヴの言葉にジョシュアとジルが笑んだ。それぞれが生あることを言祝いだが、数拍遅れてディオンがぎこちなく頷いたのを見て、彼らは一様に大きく頷き返した。そうして、クライヴが彼の肩を叩いて揺さぶり、ジョシュアが自身の両手で彼の手を包み込み、ジルがその上に手を置いた。分かっている、とは彼らは言わなかったが、そのあたたかさが彼の心を癒やしたのは確かだった。
     間近でその光景を見守ったテランスは、膝から力が抜けるほどに安堵した。目覚めてからこのかた精神的に不安定だった彼が僅かにでも笑んだのを見て、ああ、と呻いた。ああ、これで、ようやく。そう、ようやく彼が「前」を見る。抱いた苦しみはそのままに、それでも未来を。泣き顔の彼に手招かれて抱きしめ、テランスもまた泣いた。
    「テランス殿? 話を続けても?」
     クリスタルであったものから視線を逸したテランスに、ハヴェル卿が呼びかけた。
    「……失礼をしました。先をお願いします」
     テランスがそう言うと、ハヴェル卿は石くれを手に取った。ダルメキアとザンブレクに小山を作り、ロザリアには十粒ほどの石くれを置く。クリスタル自治領とカンベルには五粒ほど、それからウォールードにも石くれを七粒置いた。
    「鉄王国は範疇外だが、ポートイゾルデに難民が流れ着いている。【種火の守り手】がその対応に当たっているが、言葉が通じんのが厄介だな」
     内情を窺い知ることは難しい鉄王国に、ハヴェル卿は石くれを三粒置いた。
    「人口比率はざっとこんな感じだ。風の大陸のみの安定を守るなら、まだなんとかなる。幸い、「大混乱」も少しずつだが落ち着く気配を見せているしな」
     まったく、人というものは往生際が悪い。ハヴェル卿は底意地の悪い笑みをちらりと見せたが、すぐにその笑みを収めた。
    「ウォールードは範疇の内に入れるべきだ、というのが俺達の総意だ。石の剣の調査結果を踏まえると、放っておくと面倒なことになりそうだからな。少なからずいるという生き残りが牙を剥く可能性が高い」
     そうなる前に。ハヴェル卿は渋面をつくった。
    「手を打つ必要があるが、既に人手が足らん。どうにか誤魔化しつつやってきたが、こればかりは如何ともしがたい」
    「そこで、軍の再編が必要となるわけだ。ハヴェルよ、説明ご苦労」
     半ばぼやき気味で結んだハヴェル卿の言葉をロズフィールド卿が引き取る。
    「喫緊を抑えるために寄せ集めでやってきた段階は終わるのだ。そういった意味では、良い頃合いともいえよう。ウォールードの残存兵とカンベルの傭兵を組み込み、三国と石の剣の兵力を均す。そして」
     ロズフィールド卿はそこで言葉を切った。目線でハヴェル卿に合図を送り、腕を組む。他方、ハヴェル卿は肩を竦めると、地図の上方に元々置かれてあった駒を倒した。
    「旗頭を替える」
     並べてあった遊戯盤の駒をひとつ取り、ハヴェル卿は倒した駒の横にそれを置いた。
    「自分で言うのもなんだが、俺は用兵の才はそこそこ持ち合わせている。だが、自国であるダルメキア以外では知名度が些か低い」
    「それで、存外苦労する羽目になった」
     ロズフィールド卿に、ハヴェル卿は頷いた。
    「まあ、予想はしていたし、それで助かったふしもあったがな。ともあれ、繋ぎ役としてできることは、ここまでだ」
     ハヴェル卿は駒をつつくと、テランスを見据えた。
     置かれた駒の種類は──、【騎士】。
    「……」
     黙したままでテランスは駒を見つめ、次いでハヴェル卿とロズフィールド卿を見やった。彼らの意図するところは薄々と分かっていたが、応える義理はないと思ったからだ。
    「……まったく」
     そんなテランスをどう思ったか、ハヴェル卿が再びぼやき声を上げた。そうして、いいか、と説き伏せる声色で続ける。
    「前提として、ルサージュ卿──ディオン・ルサージュの線はない」
     そう言うと、ハヴェル卿は右手の指を三本立てた。
    「理由は三つ。ひとつめは、ドミナントである故……いや、ドミナント「だった」というべきか」
     権力を握る者自身が「強者」であってはならないのだ、とハヴェル卿は言った。
    「ドミナントとか人とかベアラーとか、本当はそんなものはどうだっていい。俺個人としてはそう思っているが、一般論ともなると違ってくる。ルサージュ卿はドミナントとしてあまりにも有名すぎる。良くも悪くも」
    「ダルメキアとウォールードにとっては、少しく忌々しい存在であろうな。ザンブレクであっても、聖竜騎士団を除けば反発する輩が少なくない。それに、フーゴ・クプカの例もある」
     フーゴ・クプカ。ロズフィールド卿が出した名前をテランスが呟くと、ハヴェル卿とロズフィールド卿は同時に「一般論だ」と言った。
    「個人の感情や見解はこの際抜くぞ。フーゴはドミナントの力をうまく利用してあの地位にまで上り詰めた。評議会や俺達が奴の「危険性」に気付く頃には既に遅かった──ドミナントとしてではなく、奴の存在自体が危険だった」
     ルサージュ卿がそうなるとは思わんが、とハヴェル卿は付け足した。
    「フーゴの再来を危惧する有象無象はある意味では正しい。用心深くて結構なことだが、そんな連中がいにしえではドミナントやベアラーを貶めたのだろうな。……そういったわけで、ルサージュ卿のみならずドミナントであった者達を上に置くのは難しい。これがひとつ」
     ハヴェル卿は指をひとつ折り曲げ、ふたつめは、と言いかけて黙り込んだ。テランスからロズフィールド卿に視線をずらし、小さく頷く。
    「失礼するぞ、テランス殿」
     戦友の意を汲んだロズフィールド卿がテランスの背後に立つ。そうして彼は見た目にそぐわぬ素早さでテランスを後ろ手に抑え込んだ。
    「……害を為すつもりはありませんが」
    「念のためだ。はっきり言って、儂等はお主が結構怖い」
     大仰に怯える素振りでロズフィールド卿は言ったが、言葉と素振りとは裏腹にその表情はやわらかかった。
     二人が彼を慮っていることはテランスにもよく分かった。ここまでの話でもそれは充分に伝わったし、それ故に自分もこの場に留まっている。そして、彼らの逡巡の先──一般論という名の現実を聞くために。
    「ふたつめ。ルサージュ卿には大きな汚点がある」
    「……ッ」
     ハヴェル卿の言葉に、テランスは奥歯を噛み締めた。身じろぎが伝わったか、落ち着け、と後ろからロズフィールド卿が即座に声をかける。
    「クリスタル自治領のあれは最悪だった。灼かれた者の多くは戦場の兵士ではなく、無力なばかりの民だ。本来ならば守るべき者をルサージュ卿は光で灼いてしまった」
     込み入った事情があった末の暴走とは聞き及んでいるが。ハヴェル卿はそう言い、首を横に振った。
    「だが、「そんなこと」は大多数の民とは無関係だ。その場にいたばかりに、彼らは死んだ。──さらに悪いことに、罪人が誰であるかということを生き残った者達はみな知っている」
     ハヴェル卿に反駁するすべをテランスは持ち合わせていなかった。ハヴェル卿の言葉は覆せない事実で、自分にも彼にももはやどうすることもできない。過去は変わらないのだ。
     どれほど悔やんでも、罪を贖うと誓っても。……そうして、その末に己の未来を擲って黒塊へ翔んだとしても。──何も、変わらない。
     何故、どうして。生き延びたことを知ってから、昏睡と覚醒の狭間で彼はうわ言のように繰り返した。死こそを望んでいるようにも思えるそのさまに、テランスは彼の手を握って見守るほかなかった。そんなひどく苦しい時間も、やはり多くの民には「関係がない」。
    「ルサージュ卿は「逃げるつもりは毛頭ない」と言っていた。流石だとは思うが、それだと処刑台まで直行だろう。事実も虚偽もすべてごちゃ混ぜで、誰がその判断を下すかも有耶無耶のうちに」
     ハヴェル卿は片手で首を切る真似をした。
    「そうは、させません」
     唸り声でそれだけを吐いたテランスに、ハヴェル卿は頷く。
    「無論だ。死は望まないと本人も断言していたから、何かしらの考えはあるのだろうな。それでいいと俺は思う。だいたい、死んで何になる」
    「民のいっときの溜飲を下げることにはなろうが、それだけだな」
     言いながら、ロズフィールド卿は束縛していたテランスの手を解いた。
    「そういうことだ。だが、その理屈は感情には負ける。ルサージュ卿が上に立つには時は未だ足らず、刺激が強すぎる……これ以上蜂の巣をつつきたくはないのが正直なところだ。というわけで、これがふたつめの理由となる。そして、最後かつ最大の理由は」
     ルサージュ卿自身が拒んだ、とハヴェル卿は言った。
    「ここで本人がそれでもと望んだなら俺達は止めはせん、むしろ大歓迎だ。ああだこうだといちゃもんをつけたが、ルサージュ卿は「偶像」としては最高の人物だからな。瑕疵はあれど、それを上回って余りある求心力を持ち合わせている。現に、ザンブレクの民には絶大な人気があった。テランス殿や聖竜騎士団のように彼を直接知る者でなくとも、そして彼がドミナントであるという要因を差し引いたとしても。同じように他の国でも人心を掌握できるだろう」
    「なかなかに得難い資質の持ち主だ。まあ、クライヴやジョシュアには劣るが」
     再び茶々を入れてきたロズフィールド卿をハヴェル卿は睨んだ。
    「お前の甥っ子達の話はしとらん。……長くなったが、以上がルサージュ卿を候補から除いた理由だ。質問や反論は?」
    「……いえ」
     テランスは言葉少なに答えた。
     ハヴェル卿とロズフィールド卿の考えはもっともだとテランスは思う。事実、ドミナントが持っていた力を危険視する勢力は存在し、そうした勢力がディオン・ルサージュの生存を良しとしない民に彼の暗殺を約して財を巻き上げている。
     それを知らせたとき、彼は「安穏としてはいられないな」と苦笑していたが、すぐに「動けるか」と自分に訊ねた。目に怒りの色を織り交ぜて問う彼に、言われずともと返して差配した。──悪辣な組織のひとつが瓦解し、民に財が戻ったのはそのすぐ後になる。
     彼は自ら表立って動こうとはしなかった。ハヴェル卿が言うように、己が劇薬であると理解した末の判断なのだろう。
     新たな時代へ動き始めた世界から一歩引いたところに彼は佇んでいる。そうすべきだ、と己を縛り付けるかのように。
     だが、果たしてそれは彼の意思なのだろうか。望み、なのだろうか。
    「とはいえ、今は空前の人材難だ。ルサージュ卿が隠居するなんてことは看過できん。そろそろ隠居したいのは俺達のほうで、「若者」にはこれからもっと働いてもらわねば」
     テランスの内心を窺ったか否か、そう言ったハヴェル卿にロズフィールド卿が「左様」と笑った。
    「ルサージュ卿の説得はカンタンに任せてある。──さて、テランス殿」
    「お断りします」
     ロズフィールド卿の言を遮り、テランスは言った。ハヴェル卿が置いた駒を取り、地図の外に置く。
    「……儂等はまだ何も言っておらんが」
     ううむ、と唸ったロズフィールド卿にテランスは向き直った。
    「これまでお話しいただいた内容からの推測ではありますが、私はそのような任に就ける人物ではありません」
     テランスの言葉に、ロズフィールド卿がハヴェル卿に目配せをする。それを受けたハヴェル卿は溜息をつくと、テランスを睨むように見据えた。
    「それは、自らの才覚に自信がないということか?」
     ハヴェル卿の問いに、テランスは首を横に振った。違います、と言い、続ける。
    「向き不向きでいえば、それなりにはできるのでしょう。ただ、私自身が望まないのです」
    「何故かね?」
     重ねられた問いには即答せず、ただ笑んだ。そうして、この前交わしたやり取りを思い出す。
     ──君には、どんな景色が映っているんだろうね。
     何故、どうして。心の奥底に沈めた疑問と願い。時折浮かび上がるそれらを振り切って、それでも自らの為した罪咎からは目を逸らさずに、彼は「今」というときに在る。星月夜、夜明け、青の空。姿を変えた世界に、新しい時代に、彼もまた。……そう、信じたくて。
     内なる不安を覗かせてごく間近な距離で訊ねた自分に、彼は笑顔を見せた。
     ──お前が映っている。未来の色をした、世界が。
     優しい声色で彼は語ったが、その答が自分には苦しかった。彼が見ている景色に、世界に、彼自身は存在しているのか。自分が映っているという未来に、彼は?
     心がひどくざわめいて、彼を抱きしめた。そうすることしかできなかった臆病な自分に、彼が福音を囁く。
     ──そして、私も。同じ世界に。
    「私の望みは、彼──ディオン・ルサージュという人間の傍に在り、共に生きること」
     離さない。離れない。彼の誓いと、自分の願い。
    「彼と同じ景色を、世界を、未来を見たいのです」
     ほかには、何も要らない。強く、そう思う。
    「……それ故に話を断る、と」
     言い切ったテランスに、ハヴェル卿とロズフィールド卿は揃って大きな溜息をついた。
    「欲がないのか、ありすぎるのか分からんな。しかし、テランス殿?」
    「何でしょうか」
     軽口めいてぼやいたロズフィールド卿の声色が変わる。その変化を感じて慎重に返事をしたテランスを、ロズフィールド卿は見定めるような視線で穿った。
    「貴殿が彼を止められなかった、その事実は繰り返されるかもしれない。そのときはどうする?」
     ドミナントなどではない、彼が只の人間だとしても。否、人であるが故の過ちを、罪を彼が犯したのなら、そのときは。
    「この身を擲ってでも止めます。……と言うべきなのでしょうが、彼はそれを望まないでしょう」
     穿つ視線を跳ね返し、テランスは言った。
    「望まないとしても、それで許されるわけではなかろうに」
     ハヴェル卿もまた、ロズフィールド卿と同じまなざしをテランスに向けた。そうして放たれた言葉に、テランスは再び笑う。
    「勿論。ですから、違う方法を取ります」
    「それは?」
     ハヴェル卿が先を促す。テランスはゆっくりとまばたきをすると、彼を思った。
     彼が、もし「そうなった」のなら、それはきっと孤独を感じたときだ。
    「独りではないと──私がいるのだと、分からせるまでです」
     ややあって、「強烈な惚気だな」と呆れ顔で言ったハヴェル卿にロズフィールド卿が深々と頷く。やれやれ、疲れた様子で大きく息を吐いた彼らへ向けてテランスは礼をとった。
     話は概ね終わったと思う。彼らが実際はどう考えているのかは分からないが、打診を断った以上はこの場にいる必要はなかった。
     退室する旨を伝え、許しを得る前に踵を返す。そんなテランスの背に、ハヴェル卿が声をかけた。
    「貴殿のその意思は」
     作戦室の扉に手をかけたテランスは、その声に動作を止めた。上半身を捻って声の主を見ると、ハヴェル卿は表情を変えぬままに続けた。
    「混沌の只中には、分断の世に在っては代え難いものだ。そして、融和を迎えたときにも」
     テランスが地図の外に置いた駒を、ハヴェル卿は遊技盤へと戻す。
    「国という垣根が失われたのと同じように、「人」の定義も境目を失った。人であった者、ベアラーであった者、ドミナントであった者……曖昧となったままにそれぞれが他者を慮り、途方もない年月を経て築かれた壁を打ち壊してほしいと願う。貴殿の意思は、そのときに真の力を発揮するだろう」
    「……」
     黙したままのテランスに、ハヴェル卿は口の端を上げた。だから、とさらに続ける。
    「テランス殿、みなに誓え」
     落ち着いた声色でハヴェル卿は短くそう言った。そうさな、とロズフィールド卿が言葉を引き取った。
    「彼への想いを、自らの願いを。そして、互いの誓いを。二人だけですべてが完結できるほどには、未だ世界は甘くないのだから」
     味方は多いほうが良い。そう言ってロズフィールド卿は片目を瞑った。



     作戦室を辞したテランスをデッキへ続く階段で待っていたのは、カンタン卿と話をしているはずのディオンだった。
     柵に身を任せていた彼が歩み寄ってくる。「話は終わったか」とそうして訊ねてきたので、テランスは頷いた。
    「答は?」
     訊かずとも分かっているはずなのに、確認の声色で彼は問うた。ほんの幾許かの不安にその瞳が揺れる。
    「お断りしました。私の望みとは程遠いところにあったので」
     噛んで含めるようなテランスの言葉に、心底安堵した様子で彼は詰めていた息を吐いた。少しばかり歪ませていた秀麗な顔に笑みを浮かばせて、「望みとは?」と続けて問う。
    「聞きたいですか?」
    「ああ」
     頷いた彼の傍らに立ち、自らの望みをテランスは囁いた。ハヴェル卿とロズフィールド卿に告げた言葉に、愛をのせて。
     テランスが話し終えると、彼はくすぐったそうに笑みを零した。それから、わざとらしく呆れた様子をつくって「それはお二人も困ったであろうな?」とテランスを見上げる。そんな彼に、テランスもまた笑った。
    「ですから、お二人に言われました。……みなに誓え、と」
     ハヴェル卿の助言を思い出し、テランスは彼に言った。その響きが自分でも驚くほどの厳かさだったので、少しく声を詰まらせてしまった。
     目を瞠る彼を、見つめる。
    「想いを、願いを、互いの誓いを。世界は二人だけでは完結しないのだと」
     ロズフィールド卿の言葉をテランスが添えると、彼は少し考えた後に「そうだな」と微笑み、自らの口元に指を置いた。
    「有難いことに、お二方の言葉は正しい。それに」
    「それに?」
     言葉を切った彼にテランスが訊き返すと、彼はテランスの瞳を覗き込んだ。
    「お前を誰かに奪われてしまうのではないかという焦燥が薄らぐ」
    「……ッ、ディオン!」
     不意をつかれてテランスは思わず声を上げた。声色は軽かったが、彼の瞳は自らの言葉が真実であることを雄弁に語っていた。
    「それは……僕の台詞だよ」
     崩れてしまった言葉遣いを直す間はなく、テランスはそのままを彼に返した。
    「貴方の、君の傍という位置は誰にも譲らない」
    「ああ」
     テランスの言葉に彼は嬉しそうに笑むと、「それならば」と身を翻した。誰かを探そうとしているのか、階段を下りながら左右を見渡す。
     どうしたのだろう、とテランスがその視線を追った矢先、彼が声を上げた。
    「オルタンス!」
     デッキで調達品を確認していた様子のオルタンスに彼が声をかける。唐突に声をかけられたオルタンスは、ひえ、と短く叫ぶと、可哀想なほどに飛び上がった。
     やがて、ギギギ、という軋んだ音が聞こえそうな具合で此方を向いた彼女に、彼は話しかけた。
    「あの布は、まだ余っているだろうか?」
    「ぬ、布? え……ええと、もしかして、ジルさんの婚礼衣装用の「あれ」です、か?」
     しどろもどろになりながらも思い当たるふしはあったらしく、オルタンスは彼に訊き返した。
    「そうだ。できれば、二着分」
    「ディオン、様? 何を」
     意図するところが分かったような気がしたテランスは彼の背に声をかけたが、彼は頓着しなかった。そのままオルタンスに相対する。
     どうだろうか、と重ねて訊ねた彼に、オルタンスは指を額に当てて考え込む素振りを見せた。
     倉庫番のオルタンスは、とある騒動を先日引き起こしていた。自らの欲に負けて「衝動買い」をしてしまったのだが、その結果として幾つもの最上質の反物が隠れ家に収められた。
     さてどうするか、という段になり、隠れ家の主であるクライヴは売ってしまえば良いのでは、と言ったらしい。しかし、ジョシュアがそれを止め、同時にオルタンスを焚き付けた。婚礼のお衣装を作りたい、熱っぽく語るオルタンスに話を持ちかけられたジルとクライヴが困惑しきったところに、彼が──ディオンが「良いのでは?」と言ったのだ。
     結果として、オルタンスの願いは叶えられることになった。そのとき、「あとで巻き込むからな」とクライヴは背を押した彼に低い声色で言ったのだが──。
     何かが変わるきっかけになるかもしれない、彼の隣でそう思った。それは覚えている。
    「無理です。婚礼衣装を作るのには、すごく布を使うんですよ。そりゃ、何反も買い込みましたけど、それでも丁度ぴったりで」
     失敗したら大ごとだ、と慄きながら布を裁断したのだとオルタンスは語った。
    「……そうか」
    「すみません……。でも、突然どうされたんですか? まさか、殿下の服を」
     まさかねあははは、と空笑いで自らの言葉を打ち消そうとしたオルタンスに、彼は「そのまさかだ」と笑んだ。
     再び、オルタンスが飛び上がる。
    「え? ……えええええ」
     噂の絶叫を間近で浴び、テランスは咄嗟に彼の耳を自分の両手で塞いだ。
    「オルタンス、落ち着いてくれぬか。テランス、お前もだ」
     苦笑する彼を、オルタンスが「はい……」と消え入りそうな声と共に見上げる。耳を塞いだ自分の手に彼のそれが触れ、テランスは一歩下がった。
    「ないのであれば、仕方ないな。仕事の邪魔をしてしまった、すまな」
    「まだあります! 別のが!」
     すまない、と謝ろうとした彼の言葉をオルタンスは自分の声で被せた。
    「べ……別の?」
     彼が問い返すと、オルタンスが目一杯といった様子で大きく頷く。
    「あの布は婚礼衣装用には文字通りお誂え向きなんです。そう、どちらかといえば女性向きで。男性が身に纏うには、布地が少し華奢なんですよ」
     で、とオルタンスは続けた。
    「これはシドに報告というか懺悔済みで、それだからご提案できるんですが、良い感じの別の布があります。たぶん、二着はいけます」
     自信たっぷりにオルタンスは言い、彼とテランスを交互に見やる。その視線がどうにも獲物を見定める鷹のようで、テランスは思わずぶるりと身を震わせた。
    「殿下と、テランスさんの服ですよね?」
     確かめるオルタンスに、彼が頷く。
    「儀式用の?」
     これにも、彼は頷く。
    「婚礼だけに特化しないほうがいいですよね?」
    「そうだな」
    「ザンブレクの……今までの御服とは、意匠が違うほうがいいですよね」
    「ああ」
    「前に、友達と色々考えたことがあって、そのときのスケッチがあったりするんですが、後で選んでもらってもいいですか?」
    「喜んで」
     次々と繰り出されるオルタンスの問いに彼が答えていくさまをテランスはぼんやりとした思いで眺めていたが、最後の問いで彼が此方を見たので背筋を伸ばした。
    「お前も当事者だぞ、テランス?」
     そう言って彼が笑みを向ける。あまりにも愛おしい笑顔と彼の言葉の意味に、テランスは涙が滲むのを抑えられなかった。



     後ほど採寸しに伺います!と宣言したオルタンスと別れ、二人で顔を見合わせる。何やら疲れた、と言う彼に苦笑してテランスは頷いた。
    「……ところで」
    「うん?」
     気になっていたことを切り出そうとしたテランスに、彼は小首を傾げた。
    「カンタン卿とは何をお話しになられたのですか?」
     自分が「説得」されている頃、同様に彼はカンタン卿に「説得」されていた。──そんなふうにロズフィールド卿は言っていた。
     訊ねると、彼は「ああ、それか」と目を細め、そうして「叱られた」と事もなげに語った。
    「叱られ、た?」
     テランスは彼の言葉を復唱した。思ってもみない言葉だった。
    「そうだ。一般論の構想だ、と言い置いてから色々と「口説かれた」が、不思議と押し付けられはしなかった。私の話を聞き留めてもくれたし、無理難題は言われなかった。ただ、お前を引き抜くと真剣な口調で言われたときには、もう駄目だったがな」
     子供が起こす癇癪のようだった、と彼は遠い目をして言う。
    「そんな私の言葉を、カンタン卿は黙って聞いていた。それもまた不思議なことだったが、すべて聞き終えた後に言ったのだ。──己の我を通せるくらいの力を持て、と」
    「我を……」
     穏やかにそう言う彼を、テランスは見つめた。
    「己の意思を──我を貫くためには、立ち止まっている暇はない。離れてしまった力を惜しむ必要はないが、自ら手放すような真似はするな。守りたいもの、失いたくないものを見誤るな。人という奴はすぐに間違う、特に若い奴等は。……親のような物言いだった」
    「ディオン」
     テランスは彼の名を呼んだ。すると、僅かに逸らされていた彼の視線が此方に戻る。案ずるな、と彼は言い、過去に彷徨いかけた瞳の色を現世に戻した。
    「昨日に続く今日、今日に続く明日、明日に続く未来」
     歌うように彼は言い、手指で半円を宙に三つ象った。そうして、最後にテランスを見上げる。
    「続くと、思うか?」
    「必ず」
     訊ねた彼に、テランスは力強く答えた。
    「同じ景色を、世界を、未来を見ると決めました。私は貪欲なのですよ」
     そう言ってテランスが笑んでみせると、彼はゆるやかに笑った。そうだな、と自らに言い聞かせるように呟き、かぶりを振る。
    「ならば、そろそろ身の振り方を考えるとしよう。共に在るために」
     行くぞ、と先に歩き出した彼をテランスは追った。大股で歩くこと数歩、彼のすぐ傍に立って前を向く。
     夢見る未来は常に一歩先へ進んだところにあって、その一歩ずつを彼と共に歩んでいく。道行きの途中に苦難があったとしても、鍵を失った扉が立ち塞がったとしても、それすらも幸いとして噛み締めて。
     そして、同じ彼方へ手を伸ばした。
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    mizutarou22

    DONEテラディオの二人がコスタ・デル・ソルへバカンスに行く話です。謎時空な現パロです。FF7リバースをプレイしていたら二人にも行ってほしくて…。リバースのネタバレは無いと思いますが一応注意してください。
    あなたが一番綺麗 遠くからさぁ……と音が聞こえる。その音は私を落ち着かせ、身体が勝手に胎児のように丸くなろうとする。しかし足を丸めようとしたところで、ふと温かい何かに当たった。そこで私は意識が少しずつ覚醒していく。目をふっと開け、視界に映ったのは……。

    「おはようディオン……目、覚めた?」

     目を開いた先にいたのは私の最愛の夫、テランスだった。テランスが微笑みながら私の髪をそっと撫でる。私はその撫でられる気持ちよさにうっとりとして、テランスがしてくれている腕枕に唇を近づけ、キスをする。

    「ああ……波の音で目が覚めてしまったようだ」

    「綺麗な音だね、ディオン」

    「ああ……」

     そう、私たちは今コスタ・デル・ソルというリゾート地へ来ている。温かい……というよりカッと太陽が照り付ける暑い気温で、ここにいる人々は薄着や水着で街中を歩いたりしていた。街も活気があり、皆楽しそうに催し物に参加したり、また様々なお店が軒を連ねており、そのなかでショッピングを楽しむ者もいた。
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