うちの降谷さんは赤井さんと同棲している認めたくはないけれど、僕と赤井が和解すると合同捜査本部は今まで以上に円滑に機能するようになった。
周囲は僕たちの間に流れる空気が柔らかくなったことに気が付いているだろう。それでも、わざわざ「赤井捜査官と何かありました?」と聞いてくる人間はいなかった。
『僕サイド』には。
「なあなあ、また同棲し始めたってマジ?」
「してませんし、したこともありません」
「ねえ、ふたりきりのときはなんて呼び合ってるの?」
「赤井、降谷、それ以上でも以下でもありません」
僕がにべもなくそう応えてるのに、彼らFBI陣営は懲りることなく毎日同じことを聞いてくる。もはや挨拶だ。
これがFBIの取り調べかと思うと、絶対に彼らにだけは捕まりたくないと思った。
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