mnmsrbakirie
DOODLE至って普通にcrちゃん大好きなaokさんと、ちょっぴり人外なcrちゃんのお話全年齢、ほのぼのしてるはずです
丁寧に丁寧に首筋、うなじ、鎖骨。胸の辺りを滑る指は、そのまま肩甲骨から肩口をくるりとひと撫でし二の腕へ。背中を通って腰を伝い、太ももまで丁寧に撫でていく。
湯の蒸気で煙る脱衣場でチリが自身の肌を丹念に撫でていると、控えめなノックが聞こえる。
「チリさん、大丈夫ですか」
「おん?どうかしたん?」
「夕飯できてますが、脱衣場から出てくるのが遅いので…大丈夫ですか?」
「もうそんなに時間たっとる?」
「腹を空かせたドオーとカラミンゴが抗議のじだんだを始める勢いです」
「そりゃあかん」
そうは言うものの、チリはのんびり悠長にまた二の腕を擦る。傍らに置いてあるボディクリームを手に乗せ、丁寧にまんべんなく肌に塗り込んでいく。
ドアの前にはまだアオキの気配がしている。なかなか脱衣場から出てこないチリを心配しているのだろうが、やっていることがことなだけに迷っているようである。チリの中に小さないたずらこころが灯る。
4687湯の蒸気で煙る脱衣場でチリが自身の肌を丹念に撫でていると、控えめなノックが聞こえる。
「チリさん、大丈夫ですか」
「おん?どうかしたん?」
「夕飯できてますが、脱衣場から出てくるのが遅いので…大丈夫ですか?」
「もうそんなに時間たっとる?」
「腹を空かせたドオーとカラミンゴが抗議のじだんだを始める勢いです」
「そりゃあかん」
そうは言うものの、チリはのんびり悠長にまた二の腕を擦る。傍らに置いてあるボディクリームを手に乗せ、丁寧にまんべんなく肌に塗り込んでいく。
ドアの前にはまだアオキの気配がしている。なかなか脱衣場から出てこないチリを心配しているのだろうが、やっていることがことなだけに迷っているようである。チリの中に小さないたずらこころが灯る。
sue
DOODLEこんなハッピーらぶらぶな話じゃないわ、ってなって没完成稿も内容と合ってるかって言ったら微妙なところですが…
気が向いたらいつか完成させるかもしれないけど、書きかけのギドサン30枚あるから厳しいかもしれない
konkon12165
DOODLE雄→←炎からの龍炎。龍と炎の二人が白雄のお墓参りをする話。原作軸、新世界での話。紅梅の咲く頃に「なぜいつも紅梅なんだ?白梅もあるだろうに」
そう尋ねたのは何気ない疑問からだった。紅炎は梅が咲く季節になると、兄の白雄が眠る墓廟に必ず紅梅を供えるのだ。最初は季節の花だからと思っていたが、数年も経つと白梅もある中、必ず紅梅を飾るのに疑問を持つようになった。
新世界となってから金属器がなくなり、ザガンの義肢より格段に不便になった義肢でも懸命に墓参りをするのを見かね、紅炎と共に墓参りに来るようになったので気づいたのも自然な流れだ。義肢が改良された今になっても、墓参りは必ず共に来ている。練家の男として国や民を守ろうと思うより前は一度も兄たちの墓参りに来ることがなかったので、兄たちには申し訳ないことをしてしまったと今になってよく思うのだった。
2465そう尋ねたのは何気ない疑問からだった。紅炎は梅が咲く季節になると、兄の白雄が眠る墓廟に必ず紅梅を供えるのだ。最初は季節の花だからと思っていたが、数年も経つと白梅もある中、必ず紅梅を飾るのに疑問を持つようになった。
新世界となってから金属器がなくなり、ザガンの義肢より格段に不便になった義肢でも懸命に墓参りをするのを見かね、紅炎と共に墓参りに来るようになったので気づいたのも自然な流れだ。義肢が改良された今になっても、墓参りは必ず共に来ている。練家の男として国や民を守ろうと思うより前は一度も兄たちの墓参りに来ることがなかったので、兄たちには申し訳ないことをしてしまったと今になってよく思うのだった。
konkon12165
DOODLE躑躅と雄炎の短い話私の躑躅躑躅 4月上旬 燃え上がる想い 恋の喜び
もういいかーい。遠くから幼い弟の高く澄んだ声が聞こえる。まだ探し始めるには早いが、幼さ故に探すのを待ちきれなかったのだろう。
紅炎はふと口元を緩め、燃えるような赤色の花をたわわに咲かせた躑躅の影に屈んで隠れながら弟に見つかるのを待っていた。紅炎を見つけたら何でもひとつ言うことを聞くと約束したので、紅覇は隠れ鬼を始める前から大興奮だった。最近は何かと忙しく構ってやれていなかったので、今日は朝から紅明共々遊びに付き合っているが、たまにはこんな穏やかな1日もよいものだ。
春の風は満開の花々の香りを乗せてどこか甘く、晴天の青空を見ていると気分がよくなる。外で過ごすには最高の日だ。紅明は書庫から出たがらず無理矢理引きずってきたが、外に出してよかった。あれも兄になったので、弟のことを考えて書庫に帰ったりはしないだろう。炎兄、明兄どこー?という紅覇の声がまだ遠いので見つかるまで多少時間がかかりそうだ。服はもう既に汚れているのだし、いいかと思って膝を抱え直接地面に座る。赤い躑躅に埋もれるように隠れながら、誰も見ていないのをいいことに指先でひとつ花をつむと口に咥えた。花の蜜の甘い味が広がる。咥えた花を揺らしていると、唐突に近くで声が聞こえて驚きのあまり咄嗟に跳ねそうになった体を押し留める。
3811もういいかーい。遠くから幼い弟の高く澄んだ声が聞こえる。まだ探し始めるには早いが、幼さ故に探すのを待ちきれなかったのだろう。
紅炎はふと口元を緩め、燃えるような赤色の花をたわわに咲かせた躑躅の影に屈んで隠れながら弟に見つかるのを待っていた。紅炎を見つけたら何でもひとつ言うことを聞くと約束したので、紅覇は隠れ鬼を始める前から大興奮だった。最近は何かと忙しく構ってやれていなかったので、今日は朝から紅明共々遊びに付き合っているが、たまにはこんな穏やかな1日もよいものだ。
春の風は満開の花々の香りを乗せてどこか甘く、晴天の青空を見ていると気分がよくなる。外で過ごすには最高の日だ。紅明は書庫から出たがらず無理矢理引きずってきたが、外に出してよかった。あれも兄になったので、弟のことを考えて書庫に帰ったりはしないだろう。炎兄、明兄どこー?という紅覇の声がまだ遠いので見つかるまで多少時間がかかりそうだ。服はもう既に汚れているのだし、いいかと思って膝を抱え直接地面に座る。赤い躑躅に埋もれるように隠れながら、誰も見ていないのをいいことに指先でひとつ花をつむと口に咥えた。花の蜜の甘い味が広がる。咥えた花を揺らしていると、唐突に近くで声が聞こえて驚きのあまり咄嗟に跳ねそうになった体を押し留める。