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    お花見

    htgw_h

    MOURNINGガスウィル小話 お花見のつもりで書いたけど迷走したのでここに供養…―デートしないか?

     断られるかな、とあまり期待せずに口から出た誘いの言葉は、彼の「いいけど、」という小さな声によって受け止められた。その意味がすぐには理解できなくて、ガストはぽかんとウィルを見つめる。

    「なんだよその顔」
    「えっ、いや…まさかOKしてくれるとは思わなくて」
    「…断ってほしかったならそうするけど」
    「いやいやまさか!嬉しいに決まってるだろ」

     目をそらして呟くウィルに慌てて弁解して、「どこに行きたい?」と前のめりに問いかけた。彼の気が変わらないうちに予定を立ててしまいたい。
     紆余曲折あり、ガストとウィルが恋人同士になったのはいくらか前のことだ。が、未だ恋人らしいことはしたことがない。お互いまともな恋愛経験がない同士、少しずつ進んでいければ良いと思ってはいるが、最初の一歩を踏み出したかった。
     ちらりとこちらに目をやったウィルは、ひとつ咳ばらいをしてから、覗き込むように首をかしげてガストを見つめた。その蜂蜜色の瞳は、いつも自分に向ける鋭さとも他の同期に向けるような柔和さとも違い、どこか試すような光を宿している。


    「夜桜」
    「…ん?」
    「夜桜が見に行きたい」

    1593

    pagupagu14

    DONE #キスディノ版ワンドロライ報告会
    @KD_1drwr
    お花見(桜)/誕生日 で書きました!
    ※ブラオスのブラッドとキースが会話するシーンがあります
    Will you marry me ? キスディノ


    誕生日に結婚うんぬんかんぬんの話書いてしまうのが私の性癖というか好きなシチュエーションだよなって書きながら気づきを得ました。
    Will you marry me  キスディノ

     (楽しそうだなぁ…)
    安っぽい缶ビールを飲みながらキースの口元は弧を描いていた。
    今日はディノの誕生日、最初はジュニアの提案でサプライズで祝おうかなんて案も出ていたのだがそれを下げさせたのはキースだった。ディノはサプライズをするのは好きだがされるのは苦手とする人間だった。それこそ上手に隠し通せたのなら問題はないのだがジュニアやキースと言ったメンツがいるなら上手く隠すことは不可能で、それで変に避けられてディノが傷つくことが目に見えていた。だからこそサプライズをやめ、ディノにどんな誕生日パーティがいいのか聞くことにしたのだった。するとディノは「お花見パーティーがしたい!」なんて言うものだから今日がディノの髪と同じような薄ピンク色をした花びらを散らせる木の下、集めるものだけ集まってパーティーを行なっている。ディノが好きなピザと少しのサイドメニューと共に。視線の先にいるディノは多くの仲間たちに囲まれて楽しそうに見えた。
    「そばに行かなくていいのか」
    「…ブラッド」
    キースの横に座り同じようにビールを飲む姿を似合わない、と思いつつキースは少 2200

    Phantom

    MAIKING【花よりらんぽ!おまけ】

    ※過去if話
    らんぽさんとふくざわさん+‪αがお花見行くお話

    2年ぐらい前に支部で投稿したお話のエピローグ的なもの

    元々加筆修正した上で再録本を作ろうとしていたため、支部には書かれていないネタ含まれています
    福沢はふと、道路を挟んで反対側の歩道に視線をやった。先程別れた女学生が、少年と一緒に歩いているところだった。どうやら進む方向は福沢たちとは逆方向のようだ。
    女学生も気づいたようで、「あら!」と声を上げた。

    「おじさんも、お連れさんと合流できたのね」
    「貴方の方も見つかったようだな」

    「何?知り合い?」隣で女学生に一瞥した乱歩が、不思議そうに呟いた。

    女学生の連れと思われる子供は、髪の毛とやたら頭に巻いている包帯で表情が分からないものの、その幼き顔からはこちらを気にしているように思えた。
    乱歩たちが証言していた『自殺好きの少年』なのだろうか。
    そう考えると、彼がどこか名残惜しそうにしているようにも見えた。

    「じゃあ私たちはこれで」女学生が会釈をして福沢たちに別れを告げた。
    向こう側の二人が背を向けたところで、福沢も向きを変えた。

    織田だけが、その場に突っ立ったままで遠ざかっていく二人の背を見つめていた。

    「太宰!」

    急に織田が声を張り上げた。驚いた女学生と少年が遠くから振り返る。

    「俺たち、これから咖哩食べに行くんだけど!今度お前にも食べさせたいから、」

    ここで織田は言 945